6/10 支援と議員活動の切り分け
議員としてどうあるべきかということはしばしば考えさせられるものです。
議場での仕事以外は、仕事が不定であり、正当な手続きでは問題解決にたどり着けないがゆえの道なき道の相談もしばしば受けます。
日本社会が徐々に中間団体、地域社会が弱くなるなかで、そうした団体が対応すべき課題でも、議員が肩代わりする場面は増えつつあります。
一方で、票がなければ当選しないので、まずは役に立つところを見せたいという最強の力学と、どうしても権力としての成果や人とのつながりに直接関わりたがる力学が働きがちです。そのことがプラスに働くこともあれば、逆に不信感や対立を引き起こす場面はしばしば目にしたり、自分自身にも体験することがあります。
そうしたなかで、人気取りみたいな場面はそれはそれと割切って、制度をいじる職として、制度の整備や改善に向けて、ちくちくがんばっていくしかないものだと思っています。
近年、福祉の技術・対応能力・チーム力を向上させるために、医療・福祉分野では、支援を必要とする人の事例検討が積極的に行われています。そこに事業者でもない地方議員が参加させてくれと求めて、スーパーバイザー的な機関が前向きな返事をしてしまったという話を小耳にはさみました。
私も資格取得に向けての実習中に他市のこうした検討会に参加させてもらったことがありますが、実習全体として、守秘義務はじめ倫理を確約させられての参加でした。話は、家族関係や健康状態、本人の思考や行動のパターンなどセンシティブな話が満載の場です。そこで学ぶことは効果的ですが、政治にタッチする者が個別案件に関与することは利用者や事業者にとっての不安になるのではないかと思うところです。
議員としては、支持者や周辺の有権者の個々の相談を受けたときには、動くべきであって、公的に集まった個別情報にタッチしようとすべきではないですし、また機関の側も、議員の前向きな気持ちはそのまま事例にタッチさせず、一般的な視察対応や見学に留めるべきではないかと思いました。
福祉を利用している人たちは、制度に関わる人たちの前では立場が弱いところに置かれています。どんな立場であれ、どんな思想であれ、支援が必要な人が安心して制度を利用して、他の人と同等の自由と権利が保障されるように制度運用に留意しなければ、最後は生存すら脅かされる場面も起こりうる、ということを切々と感じ、当事者にとっての「天下泰平」の意味をかみしめているところです。

続いての講師、北本市議の櫻井卓さんからは、予算のチェックポイントの具体的なところをお話してもらいました。元県庁職員として財政担当もしたことがあり、ここに注意というところをピンポイントで示しました。
続いて、同僚の本田市議から、地方分権の目玉政策として導入されたはずの介護保険特別会計が、予算項目の設定が抽象的でどんぶり勘定的で、議員にとってはブラックボックス化してしまいやすいので、議員として予算書以外にどんな情報をもとに予算の公正性を判断すべきかという講義をいたしました。