2024.12.17

12/16 議事の進歩と退歩と~12月定例市議会が終わりました

16日、朝霞市議会は市長・議会提出の議案すべてを可決して終了しました。
私と属する会派「立憲歩みの会」では、このうち補正予算第8号、第10号、国民健康保険税条例改正の3議案に反対しました。

補正予算第8号はに反対した理由は2点、そして問題点として1点指摘しました。
反対理由①9月定例市議会の附帯決議を受けて教育委員会が性暴力防止の指針を策定するというなかで、違法な附属機関の設置、それに対する報酬が含まれているということで反対しました。内容もお粗末で、わずか1回手取り6880円の報酬しか有識者に払わず、税込みで32000円の予算しか組んでいません。
反対理由②年度途中に南朝霞公民館の大規模修繕をぶっ込んできたことで、億単位の追加支出がされることになりました。中央公民館の大規模修繕が始まり部屋が足りなくなるから南朝霞公民館を急遽やらねばならないという話です。近年、公共施設をめぐっては、計画を無視して、泥棒が来てから縄を縫うような補正予算での工事発注が続いていて、そのことが年度始めの予算で想定しない巨額の赤字を作り続けています。議員が公共施設の工事の中身について検証しきれないとたかをくくっているのでしょうか。公共施設のマネジメントが全然できていない今の市政の問題は大きいです。
そして問題点として、4月から朝霞駅南口の地域の第六、第八小学校で始まる、放課後こども教室の準備予算ですが、放課後児童クラブであればこの時期には決まっている運用が全然決まっておらず、放課後児童クラブ、民間放課後児童クラブ、放課後デイとこの放課後こども教室でどのように利用されるべきで、どういう申し込み体制を整えて、どんな職員体制にして、ということが全く固まっておらず、答弁を求めるたびに変わるような状況に疑義を呈しました。そしてきょう、事業者を募集するというのですから、心配が尽きません。

補正予算第10号は、国の住民税非課税世帯への給付金が内容です。赤字国債でこうした給付金を出し続けることが政策的にどうなのかという問題点も感じますが、毎度毎度、住民税非課税世帯という、「いかにも」な定義ですが、同じ所得でも年金控除の大きい高齢者は該当し、子育て世帯の低所得者は外れてしまうという問題を指摘しました。今回は燃料価格高騰と物価高への対応ということで、賃金が上がっている層にはやらなくてよい政策である一方、市として住民税非課税世帯の上の貧困層に対する施策が必要なはずです。質問してもそういう答えがなく、逆にわずかばかりの給付金や料金値引きを市民に延べ反で撒くようなニュアンスがあるので、反対しました。

国民健康保険税条例改正は、加入者家族1人年7万円の人頭税導入へのロードマップの第一歩なので反対しました。いくら県の強力な指導があるとしても、市として稼ぐ力のない家族の負担をそのまま市民に押しつけるのか、という点に全く無策なまま提案しているので、反対いたしました。

本会議最終日の採決の前、本来は採決に際して委員会はどうだったかと確認すために用意されている委員長報告に対して、委員会質疑が存在したかしないかという中身のない質問を何十問も投げかけることが続けられてきました。その質問が出る度に、各委員会の委員長が議事録ひっくり返して確認作業に追われ、議事があったかなかったかだけを答えるという非効率な議事が続けられてきましたが、今回から議事録の速記録が議員にデータで配布され、そこで確認してもらうようになりました。これで議場で、議員・市職員約50人が、意思決定にさして意味のない空転につきあわなくて済むようになりました。
一方で委員長報告を形骸化しようとする意見もありますが、私は採決にあたり参考情報をきちんと提供される必要があると思い、どんな賛成反対意見があったのか紹介されるべきだと考えています。もちろんそうなるためには委員長の委員会議事に対する要約力が問われます。

良くないと思ったのは、国民健康保険税の改正という市民の負担増になる議案で、委員会なら議案修正や、継続審議にしていくことも容易なのに、簡単な討論しかせず、意見の違う人を説得するような言葉も発せず、本会議に戻すことを許しておきながら、もはや採決するしかない本会議採決前の討論の場面で、微に入り細に入り問題点を指摘した討論があったことです。もちろん討論は自由ですが、地方自治法では委員会中心主義を唱っているし、市民に実害のある条例だと思うなら、もっと委員会で真剣な議案の処理をしてほしかったと思いました。
委員会審議の軽視は、市政与野党共通の、始めに結論ありきを長く続けてきた市議会の体質から慣れっこになっているところがあります。実質化できる審議の改革が不可欠です。

●議案の審議状況と結果

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2024.12.04

12/3 悩ましい大統領制の政治体制~日本の地方政治も

12月に入りました。3日に市議会建設常任委員会があり、水害対策で不足してきた道路修繕工事の予算の追加や、武蔵野線をまたぐ橋の工事代金の減額などを審議して4議案とも全会一致で可決して、本会議に戻しました。

●近況です。
11月30日には市民のトラブルの対応、朝霞の森のプレーパーク20周年の芋煮に顔出し、子どもの進学の対応、会派への相談の対応をいたしました。
12月1日は2ヶ月ぶりの本格的な休日をいただきました。
2日には会派の会議、図書館友の会を会員として参加、連合の地域組織の政策要望の調整会議に参加しました。

●昨晩の韓国尹大統領の戒厳令には驚きました。また議会が察知して集まって、きちんと戒厳令を解除する議決ができたことにも拍手喝采したいほど驚きました。尹大統領の身分以外は、無事に解決しそうなのでほっとしています。
北朝鮮が武力に任せて国際社会に進出しようとしているときに、何をやっているのか、という感じもしています。
尹大統領は、国会が思うように議決してくれないから、というのが戒厳令の理由で、野党に対して「従北」などのレッテルを貼っていることに、近年のトップリーダーにありがちな狭さを感じました。

日本国内でも、近年、目立つ首長選ほどおかしな現象が目立っています。ありもしない、あるいはあったとしても首長に比べれば全然権力のない存在の仮想敵を設定して、それが大衆の求めを邪魔している勢力だと規定して、敵意を煽り、SNSでさらに拡散・扇動して、選挙を勝ち抜き、さらに敵意を煽る人々を沸き立てセルということが続いています。

私は、行政の長を直接選挙で選ぶ政治制度に懐疑的です。強い大統領制をもつ国が混乱をもたらしています。アメリカ、ロシア、フランス、そして今回は韓国です。そうした体制で求められるのは話し合いではなく、トップの決断で、熟議がなくなりやすい仕組みです。
疑似大統領制をとる地方自治体の議会に関わっても、熟議や妥協という場面が見られず、ほとんどが首長への追随か拒否です。平場で政策を形成することは例外的な状況で、政策を実現したければ、議会で活動せず同僚議員との話し合うより、首長との関係性構築に血道を上げる少数派議員も珍しくありません。議員が自己決定権を放棄して、トップの決断にすがるような審議になっていきます。これは自民も非自民も変わりません。

そのような日本の議会を見ていると、韓国の議会は強いな、骨があるなと思うところです。一方で強い大統領制で、議会の仕事が統治責任から少し無責任なるなぁ、と思うところもあります。尹大統領の言い分のなかで、こんなものまで予算を否決するのか、ということがありました。議院内閣制であれば、議会から行政府の責任者を送り込みますから、議会も政府運営に一定の責任が生じざるを得ない長所があると思いました。

●日本の議会もダメかというと、戦前の帝国議会は、政府提出の法案が可決できたのは半分ぐらいということで、骨のある議会だった評価もできます。どうして戦後の地方議会がこんなかなぁ、というのを制度からも、議員へのあり方論からも考えることが多くあります。

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2024.11.30

11/29 埼玉県庁は子ども1人4.5万円の人頭税を免除もなく市に取り立てさせる法的根拠があるのか

29日、市議会本会議で市長提出議員への質疑でした。

今回の市長提出議案のなかで、市民にとって最も影響の大きい議案は「第97号国民健康保険税条例改正」です
何がメリットがあるのかさっぱりわからない県への運営統一のために、保険税を埼玉県が示す取り方に変えていくための助走の改正です。下表の右「2027年度」が現時点で埼玉県が示す最終段階の国民健康保険料で、そこに向けて県内自治体が全部従え、と強要してきているものです。
朝霞市の場合、長年、一人あたりで保険料を取る「均等割」を低く抑えてきたので、時間をかけて率を下げ、均等割を上げることをしなければならない、まずは来年度として「2025年度」というところに上げさせてくれ、というのが行政側の提案です。

朝霞市の国民健康保険税の負担の見込み(2024年11月の市民説明会資料より)

    2024年度
現行
2025年度
今回条例改正
2026年度 2027年度
県統一
医療分 所得割 7.7% 7.6% 7.4% 7.25%
資産割(固定資産税の) 33% 20% 10% 廃止
均等割(×世帯人数) 12000円 22000円 32000円 42998円
平等割(世帯当たり) 14000円 7000円 4000円 廃止
後期高齢支援分 所得割 2.0% 2.3% 2.6% 2.92%
均等割 9000円 12000円 15000円 16901円
介護保険分 所得割 1.7% 2.0% 2.3% 2.42%
均等割 9000円 12000円 15000円 17164円
合計 所得割 11.4% 11.9% 12.3% 12.59%
資産割 33% 20% 10% 廃止
均等割 30000円 46000円 62000円 77063円
平等割 14000円 7000円 4000円 廃止


先の衆院選以来、消費税減税と所得税減税が政治の話題ですが、この国民健康保険税の負担は話題にもなりません。国民健康保険税は「応益負担」という言葉が入っていて、収入があろうがなかろうが、資産があろうがなかろうが、子どもから高齢者まで一人いくら払え、という人頭税が制度に入っています。所得税の「壁」が話題になっていますが、最初から壁がある制度です。
※人頭税とも言える「均等割」を払えない人が医療を利用しようとすると、生活保護の医療給付を利用するしかありません。100%公費に移行します。

一方で、国民健康保険の財政運営はすでにほとんど県に握られているので、市と県の間のお金のやり取りに関しては県の計画に従うしかありません。その制約のなかで、残酷で、未払いが続出するような保険税設定はおかしいと、2つ論点を立てました
・国民健康保険の事務が市のものである限り、市として不合理な人頭税負担に関しては、市として軽減すべきではないか。特に稼得能力のない子どもと重度障害者については軽減すべきではないか。
朝霞市役所が徴収する税金の決定権を、埼玉県が指図して従わせる法的強制力があるのか

県にとっては朝霞市から保険財政運営に必要な納付金が上がっていればよいはずです。市の独自の負担軽減をすることまでさせないという強硬な態度らしく、その前提も、県と市で共同決定した県の運営方針があるからだ、と言い張っているといいます。果たして市がものいいできるような環境で決めたのでしょうか(もちろん市長会長の市としてもっと突っ張るべき市の職員の課題もあります)。

よく考えたら、地方分権改革で、戸籍事務や新型コロナウイルスのワクチン接種のように国や県が市に従えというときには法律で「団体委任事務」として定義されなければなりません。団体委任事務の指定はできるだけ最小限に、ということで国民健康保険は指定されておらず「自治事務」として国民健康保険税の徴収に関しては朝霞市の裁量権があるはずです。
また県が保険料を決められるとする国民健康保険法を読むと、82条で県が構成市に保険税を示す、と書いてあるのですが、強制しなければならないとは書いてありません。

この県の強硬な保険税の強要で、一番メリットがあるのが朝霞市の財政で一般会計から投入する1億5000万円が浮きます。それはそのまま国民健康保険加入者の人頭税の増税によって貢献され埋められるものです。
国民健康保険に加入してるいる子どもの数を確認したら約1600人になります。この子どもたちのために払われる保険税の人頭税分が42998円ですから、この軽減を肩代わりするのに必要な経費は6879万6800円です。+稼得能力のない重度障害者を対象にしてもこのぐらいです。

こうした視点から昨日は質疑を繰り出しましたが、市として認めたのは、①国民健康保険税の徴収は市の自治事務で法的拘束力はない(県との信義則的拘束はある)、②市として独自の財政軽減は考えてない③口座振替を前提とせよという県の方針は市民の義務ではない、という点が明らかになりました。

引き続き11日の一般質問でも取り組んでいきたいと思います。

●国民健康保険にだけ税を投入するのでよいのか、という疑問が呈せられますが、低所得者と疾病リスクの高い人が集まりやすいこの保険に税投入は不可欠と考えます(正社員的就労に困難な疾病があれば他の保険には入りにくいため)。
国民健康保険以外の健康保険に入れる人とは、公務員や教員の入る共済短期、大企業の従業員が入る健保組合、それ以外の常勤的雇用の人が入る協会けんぽは、いずれも保険料は率で、人頭税みたいな考え方はありません。また、加入者は労働に従事できる健康状態の人が大半です。65~74歳の高齢者分については加入者の数にほぼ比例して国民健康保険と財政調整をして負担を均してもらっていますが、現役世代で病気やけがで失業、退職した人は、国民健康保険に移行してきます。この部分のリスクは国民健康保険財政だけで支えなくてはなりません
国民健康保険に加入している賃金労働者もいるのですが、その大半は、勤務時間が短かったり、短時間勤務を2つ3つ掛け持ちしている人たちで、言葉選ばずに言えば貧困層が大半です。こういう層が家族1人43000円または77000円最低税額として払わされるのです。
残った担税力のある加入者が、農家と個人店経営者、地方議員という状況です。いずれも朝霞市のようなベッドタウンでは、ごく少数の人たちです。そのようななかで支えている制度であって、困窮者どうしで困窮者の医療を支えるという制度の限界があり、農家が少なく開発の進んだ地域ほど、財政状況は悪く、財政投入は不可欠という状況です

●昨日、私の後に質疑した田辺議員の質疑の冒頭で「一般財源投入に反対していたような議員でも、ナントカしなければならないというような発言になっている状況だが」という発言が飛び出しました。
朝霞市議会で、これまで一般財源投入がおかしいという発言はなかったと思います(発言してこなかった議員にそういう考える議員がいたかも知れませんが、発言していないので知りうるはずもありません)。田辺議員の前に質疑したのは、飯倉議員と私だけなのでそのどちらかに対する揶揄の可能性もあります。いずれにしても自分の発言のために、他議員にありもしない印象操作をすることは好ましいことではなく、議長に真意の確認をするよう求めました。
私に関しては、前職の在職中から国民健康保険に税投入は避けられないし、市町村が作ってきた保険だから、市町村の財政投入は市民の納得性があればやって構わないという立場でいます。国民健康保険の予算立てに失敗して、10億円以上投入することになったときに問題を指摘したことがあるぐらいです。

●昨年までは市議会でこの課題は共産党の斉藤さんの十八番とも言えるものでしたが、引退されたことによって、十分に取り組める議員がいなくなった残念さがあります。そんなことを考えて昨日朝霞駅を通ったら、斉藤議員が元気に活動されていました。思わず駆け寄りました。

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2024.11.26

11/25 12月定例市議会が始まりました。懲罰委員会では情けない弁明を聞きました

市議会12月定例市議会が始まりました。市長から10件の議案が提出されました。12月10~12日の「市政に関する一般質問」には、各議員の質問日が議長によって宣告されました(敬称略)。
10日9:00~ 福川,兼本、高堀,田原,西,小池,駒牧,飯倉,宮林
11日9:00~ 遠藤,増田,渡部,外山,石原,本田,黒川
12日9:00~ 権,石川,田辺,利根川
私は11日の最後となります。14~16時頃始まり、90分程度となる見込みです
私の一般質問の通告している内容は、大項目で、
1.子どもの人権の保障/2.保育行政の現況と課題/3.職員政策について/4.来年度予算編成の状況/5.市民負担の変更と財政/6.施設の課題
/7.図書館の未来/8.市長選挙への対応についての8項目です。

●本会議終了後、10時から外山議員への懲罰委員会の3回目が開かれました
今回は、議場での問題発言に対して出された懲罰動議の審議です。6月19日に外山議員が問題発言の取り消しを申し出て反省したにもかかわらず、6月22日に支持者を集めた集会の様子が動画配信サイトで流されたことの矛盾について審議しました。どの発言が本意なのかを確認するため、外山議員に対する参考人質疑が行われました。
利根川議員を中心に、田原議員、野本議員、私も加わった質疑に対して、外山議員は以下のような発言をしています
・問題発言が懲罰になるとも思わず、懲罰という制度を知らなかった。
・(最初のうちは)真実は何かにもよる。議場という客観的な場では、発言撤回が真実であるが、22日の集会で発言したことも真実である
・発言撤回手続きはバタバタと進んでしまったので、自己コントロールできていないで言ってしまった部分があった。
・22日は支持者に勝手に撮影されたもので、公開されるとは思わなかった
・懲罰動議をつきつけられて感情的になっていて22日に考えもせずに発言してしまった。
・(中盤になるにつれ)議場で発言したことが客観的な真実である。
・(最後は)22日の支持者の前で話したことは真実ではありません
私からは中盤、「22日の発言は勝手に撮影された、と言いましたが、これまで大臣が何度も身内の会議での失言で辞任に追い込まれているが、自分も同じようなことしているとの認識はあるか」「所属するつばさの党は、他の政治家たちが陰謀を働いているとか、公式な場では本音と違うウソをついているとか動画配信サイトで攻撃しているが、自分もそうやって支持者の前と議会で違うこと言っていて、批判対象となっている政治家と同じことをしているいう認識があるか」と問いましたが、ほとんど答えられませんでした
懲罰委員会としては結論を出さず、継続審議とし、引き続き外山議員を参考人で招致することで合意しました。

●外山議員が追及される原因を引き起こしたのが、自分が他者への手段を選ばない誹謗中傷にあるにもかかわらず、自分の責任を自覚することもなく、公的な立場や政治を使って、言いたい放題してきたんだな、という感想です。反省を「言わされた」、映像を「勝手に撮られた」、ころころ変わる発言、何度も出てくる感情的になっていたなどの甘えた言い訳発言などに見られます。公明党の利根川議員が自分の支持者を選挙中に何度も何度も駅前で罵倒され続けたことに比べれば、と発言されていましたが、ほんとうにそうだと思います。私も、外山議員のお仲間の黒川敦彦に、シロアリだの犬だの5年にわたって言われてきました。
そうした他者の上に自分があるという認識のない考え方を端的に見る場面がありました。会議室には、外山議員の支援者が何人も傍聴に来て、何台ものスマホカメラで会議の様子は撮影されていました。その支持者の前で、最後は支持者に向けて話したことが真実ではない、と本人は言う展開になったことに驚きました
そんな外山議員にとって究極のところどうでもよい娯楽みたいなことに、衆院東京15区補選や、朝霞市議会は付き合わされてきたのです。

●午後、会派代表者会議がありました。
議会から議員に提供される情報の紙からデータへの移行対象の洗い出し、今後の議会改革の方法、議会ルールの変更にともなう条例等の改正検討、請願の趣旨採択の解禁などを対象に議論を行い持ち帰り検討することとなりました。12月11日の会派代表者会議で検討結果を報告することになっています。

●兵庫県知事選挙、終わった後もひどいものです。
NHK党の立花党首を批判した、県議会100条委員会の委員長に対して恫喝を繰り返し、嫌がらせを感じさせる予告と、それに面白がって動かされるSNSのいなごの大群によって、県議会議員を辞職させたり、県議会の行動の制約を強制したり、日本国憲法の期待する民主主義とは異なる姿です。つばさの党のご乱行のときもそうでしたが、きちんとかたつけないと、ますますひどくなると思います。
これと同類なのが最近の国民民主党の姿です。その支持者が、減税に賛成しない人をSNSで見つけては、捨てアカウントみたいな人たちが「増税派」「財務省の手先」「庶民の苦しみがわからない」など、決めつけでしかなく、全然論理的ではないが、SNSしか見ないような人の感情を逆立てるコメントを何千も書き込まれます。
9年前の朝霞市議選で、こうした政党の進出を許し、野党議員への見せしめとして市長与党の一員として市が存在を肯定し組み込みました。その結果、あちこちの地方選挙でこうした妨害行為の拠点となってしまって、つばさの党事件に至っています。朝霞市議会の一員としての反省点です。

●市長提出議案は以下の10議案です。

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2024.11.21

11/20 12月定例市議会の議事が提示されました

11月20日行われた議会運営委員会で、12月市議会の議事が提示されました。
市長提出議案は10議案あり、補正予算では少し規模が大きな内容で内容の精査が必要なものがあります。
25日の初日までに、会派「立憲歩みの会」として、議案を精査して問題点・評価点を洗い出したいと考えています。

●議会運営委員会の正式メンバーでないときも、議員になって以来、毎回傍聴いたしましたが、昨日は傍聴しませんでした。
11月7日から20日まで、特別養護老人ホームに入り研修を受けてきたためです。受け入れていただいた施設には厚くお礼を申し上げたいと思います。11月5日臨時会、6日朝霞地区一部事務組合議会があり、前々から教育機関から求められた研修日程を入れたところ20日が食い込んで締まった結果です。
デイサービスなどと違い、コロナもあって、身内に対象の高齢者でもいない限り、外からは簡単に入れない施設です。施設の入所者の姿、仕事の流れや働いている方々の様子などを体験する貴重な機会でした。
市議会ではこうした入所施設は書面で報告されていることや、外形的なものからでしか「質」の評価がしにくかったのですが、中に入ることで理解できたことも多くあります。本来的な目的ではありませんが、議員として入所施設に向けるべき視点が増えたと思っています。

●20日午後、全員協議会があり、①2025年の市役所の機構改革、②3月定例市議会の附帯決議の対応(教員の性犯罪事件の再発防止)、③クリーンセンターの土地の譲渡について行政がら報告が行われました。私は上記の理由で欠席いたしましたが、資料は確認し、同じ会派の本田議員から議論の様子を聞かせてもらいました。
②に関しては、内容のない4項目が並んでいるだけでお話にならないのではないかと思ったら、やはり紛糾したようです。今までの教育委員会で都合のよい解決策だけを並べて、附帯決議が求めた①事件の問題点の洗い出しについてはあいまい、②子ども自身がいろいろな被害を受けたときの申し立て先を制度化する話はなく、答えになっていな内容でした。提起されたのは、教員に対するモラルの提示と締め付けの強化だけです。性犯罪という個人化されやすい問題が、個人の倫理だけでの解決策でよいのか。制度や仕組みを変える客観的な判断もないまま、再発防止につながらない締め付けだけで解決するとも思えず、市や教育委員会の姿勢は問題だと思っています。
正式な会議できちんと詰めておくべき問題が多いと考えております。

●夜、連合の地域組織の会議があり、ごあいさつする機会がありました。直前まで施設で研修して介護労働者と一緒にいたことを申し上げ、世間相場より年100万も低い介護労働者の賃金を上げずに、そのために使えるような財源を大型減税で使い果たしてしまってよいのか、と国民民主の各級議員のいる前で申し上げました。

●市長提出議案名 定例会初日の25日以後、市長提出議案について行政側WEBで議案説明含めて公開されます。

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2024.09.28

9/27 教員逮捕事件の再発防止を決議~9月朝霞市議会閉会日

27日、9月定例市議会が閉会しました。最終日なので、議案の討論・採決を行いました。昨年度の事務をふりかえる決算議案のうち一般会計決算の認定では、あさか未来から2件の付帯決議が提出され、そのうち1件、議員提出議案第9号「2023年度の決算認定に当たり児童生徒の人権を守る教育環境の実現及び信頼回復を求める」が、私の属する立憲歩みの会、あさか未来、共産党、外山議員の賛成で可決、有効な付帯決議となりました。

内容は、昨年10月の教員による大規模な性加害事件を受けてのものです。教育委員会のなかに再発防止のため第三者による調査、同様のトラブル発生したときの対応体制の確立を求めるものです。事件の発端となる被害者に寄り添ってきた利根川議員が反対したので、悩ましい問題でした。
事件が単に一人の教員の嗜好の問題だけではなく、長年、部活動を舞台にした暴言、暴力を、教育委員会が様々な人からの通報がありながら、部活動の成果を栄誉とする地域社会の賞賛を前に黙認し、見逃し、それがエスカレートして起きた構造的な問題です。組織運営の客観的な点検と改善が求められるべき案件です。しかし、教育委員会は、事件直後に当該校で校長と教育委員会の担当者が謝罪したこと、いささかお手盛り気味の内部調査をしたこと、個々の教員に対する綱紀粛正を要求したこと以外、何もしていないも同然でした。市民の代表機関としての議会がしびれを切らしてのものです。

私どもの会派は、教員逮捕事件の対処が昨年10月から今年3月末までの間に限定しても手抜きであり、重大な人権侵害に誠実でない事務をしたのだから決算認定に反対するべき、としていましたし、付帯決議を持ち込んだ会派にもそのような話をしました。決算議案が否決されれば、地方自治法から、その理由に対して行政事務の改善を議会に報告することにもなります。しかし、朝霞市の政治風土からは、議員が市長の出したものに反対すること自体に、浮き上がる感覚がある議員が多く、また教員逮捕事件だけが決算の評価軸ではないと、多数派は決算を認定。その結果を受けて、付帯決議に賛成し、この問題を特出しして対応を求めることにしました。

3月教育長が再任議案が出た際、教育長はこの問題は私に解決させてくれ、と答弁し、私のなかでも情が動くようなことがありました。しかし、その後、休暇を取らざるを得ない事情があったにせよ、決算議案が出るまで、教育委員会は教員への綱紀粛正の呼びかけをするばかりでした。決算議案の質疑をしても、質疑した私がやれとも言っていない話を仮定して「子どもたちの聞き取りを今更やれば二次被害だ」などと答弁、今さら蒸し返すなと印象づける答弁を繰り返し、質疑をした議員をにらみ続けるというようなことがありました。事件の被害の大きさや、対処すべき課題の数々にどのように向き合っているのか、考えさせられる議会でした。質問すると通告するとやってくるヒアリングに来た職員たちも、聞き取りにきたのに、一言も発せず、異様でした。

議会で可決し自治体の意思となったこの付帯決議を、教育委員会、市の行政側が誠実に履行するかどうかが課題です。過去に向かっては専門家の再検証が必要でしょうし、未来に向かっては再発防止に向けての様々な仕組みの構築ができるか。それも朝霞市役所の独自研究的なものではなくて、文部科学省の示すものや先進市で仕組みとして構築されている方法、一般的な学説に則ったものになるか。それを履行しなければ、市議会なんて教育行政の実施に対して、何の意味もない存在だ、と扱っていることになると思います。

●討論者と賛否は以下のとおりです。
採決の結果 可決
提出者:田原亮他7人(あさか未来全議員)
賛成:立憲歩みの会(2),あさか未来(8),石川,外山
反対:進政会(6),公明党(4),田辺
討論者:増田(反対),小池(賛成),利根川(反対),西(賛成),田辺(反対),本田(賛成)

●もう一件、議員提出議案第8号「2023年度の決算認定にあたり、将来的な支出に備えた計画的で持続可能な財政運営を求める」は賛成少数で否決されました。2023年度決算で実質単年度収支15億円の赤字を受けて、あるとき払いみたいな財政運営への問題意識から提出されたものです。
採決の結果 否決
提出者:田原亮他7人(あさか未来全議員)
賛成:立憲歩みの会,あさか未来
反対:進政会,公明党,田辺,石川,外山
討論者:獅子倉(反対),飯倉(賛成),利根川(反対),黒川(賛成),小池(賛成),陶山(反対),高堀(賛成),田辺(反対)

朝霞市の決算に、付帯決議がつけられたのは初めての例となります。
自治体の決算の認定作業は、単に会計処理の妥当性だけではなく、行政事務への市民の代表機関である議会の評価という面もあります。
400ページを超える決算書のすべてが良いという評価になるわけがありません。またすべてがダメという評価になるわけがありません。
決算が認定されても、大きな問題箇所について改善・是正を求めて決議を行うことは重要ではないかと思います。もちろん、軽微なものは討論で指摘すればよいところもありますが。
付帯決議は、議員の個人プレーのような一般質問や討論とは違い、議会として多数派を形成する努力のなかで、様々な考え方を織り交ぜながら、まとまって意思を決定をする意味があります。
行政に対して白紙委任を続ける議会こそ、よい仕事をしない体質を見逃し、無力な自治体を作ります

●今回の付帯決議を提出することに向けて、提出者のSNSでの態度に、議員提出議案第8号では辛辣な反対討論もありました。「罪を憎んで人を憎まず」ということわざがありますが、合意形成のためには最も注意を払うべきことだろうと、提出者によい薬になればと思っています。
一方で、政治は行政や研究論文ではなく、政治ですから、政策は合理的な判断やエビデンスばかりではなく、人間の感情や政局で動くことが少なくありません。「政局」というとネガティブな印象ですが、感情を動かし、選挙という政治家が最も神経をつかうものを意識させ、時には敵味方理論という毒薬を使い、凝り固まった政策を変えていく、そんなこともあるだろうとは思います。今回それでよいとは思いませんが。

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2024.08.28

8/27 朝霞市役所の仕事の検証をみなさまと行います 9月1日13:30~

9月定例市議会の最大の議案「2023年度決算」の精査をしています。
自治体の決算は、単にお金の検証にとどまらず、事業評価の意味ももつので、お金には表出しない事務のあり方、仕事の問題点を検証する機会です。2023年度にどのようなトラブルがあったか、改善せずにしたことがあったか、振り返る作業もしています。

こうした検証を、市民のみなさまと共有するために、会派「立憲歩みの会」として、朝霞市役所のしごとはどうだったの、というレビューを9月1日に行います。
・自分たちの払った税金や、地域の貢献がどのようにかたちになっているのか、
・日頃の問題意識がどのように扱われているのか、
・みんなで解決したらいいと思っていることが問題として認識されているか、
そのような地域や自治体への心配がある方はぜひご参加いただけたらと思います。

会派での調査、参加者他市民のみなさまからいただいた意見をベースに、9月6日の議案質疑、10日からの委員会審議で取り上げて、よい市役所づくりのための反省材料に使いたいと思っています。

市議会立憲歩みの会 2023年度決算・朝霞市役所のしごと説明会
日時 9月1日13:30~16:00
会場 産業文化センター 2階研修室
内容 前半1時間 2023年度決算、福祉、公共施設、水害対策の話
   後半1時間半 参加者との自由な意見交換
   中締めして、終了後、おしゃべりの時間を1時間弱用意します。
話し手 参加者のみなさんと、市議会議員の黒川、本田です。
※途中入退場ができます。
※お子様連れも大歓迎です。
※駐車場が小さめなので、使える方は公共交通機関、徒歩・自転車でお越しになるのがおすすめです。
※資料準備のため、出席いただける方はご一報いただけると助かります。
台風の進路によっては中止することもあります。

●9月19、20、24日の一般質問のエントリが締め切られました。エントリの順番は下記のとおり(敬称略)で、発言はエントリ順となります。発言日の割り振りは30日の市議会冒頭で議長から公表されます。
福川,兼本,小池,飯倉,田原,西,高堀,渡部,駒牧,宮林,遠藤,外山,獅子倉,増田,陶山,本田,黒川,権,石川,田辺,利根川

●私の一般質問は大項目で7つ提示しています。
1.7月31日の水害対応について
2.朝霞台の課題
3.安全な道路の整備
4.公共施設の課題
5.障害者の人権が認められる街に
6.職員の賃金

●今年は決算で議員に提供される資料が改善されています。これまで行政側でうまくいったと思う仕事の列挙を中心に提供されていた「主要な施策の成果に関する報告書」が、事業ごとの事業量や実績量×単価などの基礎情報が網羅的に掲載される内容に改革されています。
他市のこうした報告書に比べるとまだまだですが、基礎的な資料の取り寄せを今年は大分省略できます。議員の方も基礎的な情報の質疑をしなくて済みます。

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2024.07.04

7/1 宮戸二丁目公園の建設が始まります~6月定例会最終日

6月定例会最終日でした。懲罰動議は継続審議としました。市長提出議案8本はすべて可決していますが、私の所属する立憲歩みの会は、最終日提案のあった低額給付の財源不足を補う補正予算第3号に反対しました。
タクシー補助を求める団体からの請願は、私どもも反対し、否決されました。

議案第52号 森林環境整備基金条例【新規】 解説資料
討論 黒川
採決の結果 総員賛成で可決
私の討論 基金を作って大きなお金にして使っていくための考えがないのが不安。森林保全による環境への取り組みをするべきだと思う。

議案第53号 工事請負契約の締結(宮戸二丁目公園) 解説資料
討論 なし
採決の結果 全会一致で可決

議案第54号 工事委託の協定の締結(浜崎陸橋補修工事) 解説資料
討論 なし 
採決の結果 全会一致で可決

議案第55号 人権擁護委員の推薦(要害映子さん) 解説資料
討論 なし
採決の結果 全会一致で同意

議案第56号人権擁護委員の推薦(奥村晴代さん) 解説資料
討論 なし
採決の結果 全会一致で同意

議案第57号 人権擁護委員の推薦(飯倉昇明さん) 解説資料
討論 なし
採決の結果 全会一致で同意

議案第58号 一般会計補正予算第2号 資料
城山公園のナラ枯れ伐採34本分の費用を追加。財源は財政調整基金の取崩し。
討論 なし
採決の結果 全会一致で可決

議案第59号 一般会計補正予算第3号 資料
定額減税および給付金の著しい予算不足の発覚による追加。
討論 本田(反対),野本(賛成),飯倉(賛成)
採決の結果 賛成多数で可決
 賛成20:あさか未来,進政会,公明党,田辺,石川,外山
 反対2:立憲歩みの会
我が会派の考え方
:財源が予備費であること、国からの給付名目がデフレと言いながらインフレ対策という財政出動の矛盾など、バラマキである。地方は別という考え方もあるが、国に責任を負わせて無秩序なバラマキを認めるのはどうかと考えている。

請願2023年第5号 朝霞市に住む高齢者の移動にタクシー代の補助をお願いします
提出者:デマンド交通を考える会
紹介議員:田辺
討論 増田(反対),石川(賛成),本田(反対),田辺(賛成),黒川(反対)
採決の結果 反対多数で不採択
 賛成3:田辺,石川,外山
 反対19:立憲歩みの会,あさか未来,進政会,公明党
私の討論:当団体から過去請願が何度かあって、これまでは交通弱者の対策を求めるものだったが、今回はタクシー補助を出せという手段に縛られている請願なので結論を言えば賛成できない。またタクシー補助方式を大々的に実施すれば、財源的にわずかな範囲に留まる一方、運転士不足に悩む他の交通事業者からはタクシーを利用していただいたらと撤退される危険性が高い。高齢者の生活のQOLから逆算して、交通手段は必要なものが設定されるべきであろう。前者(石川,本田,田辺議員)の討論で問題になった審議の十分性については、継続審査とした理由として挙げたものがきちんと討議されていないなど、問題がある。担い手のいる問題であり政治が勝手に決める問題でもなく、専門家からの助言を求めるべきだったのではないか。

議員提出議案第5号 厚生年金への地方議会議員の加入を求める意見書
提出者:田原 賛同者:野本,利根川,黒川,田辺,外山
討論 石川(反対),遠藤(賛成),黒川(賛成)
採決の結果 賛成多数で可決
 賛成20:立憲歩みの会,あさか未来,公明党,権議員を除く進政会,田辺,外山
 反対1:石川
 退席1:権
私の討論:政界に著しく少ないサラリーマン出身者の政治参加を推進するためという点は前の遠藤議員の指摘のとおり。加えて、議員をやめやすい年金という観点からは、厚生年金に連続して入れることを考えるのが妥当な解だ。国民年金の給付額を増やすために議員という地位に固執することもなくなる。問題は事業主負担分だが、健康保険の任意継続加入のような考え方を採用するなどすれば、市民の負担の問題は回避される。

議員提出議案第6号 パレスチナ自治区ガザ地区における即時停戦を求める意見書
提出者と賛同者:無会派議員を含む全会派代表
討論省略
採決の結果 全会一致で可決

●通常市議会は3月定例会で新年度の事業を盛りきって、仕事をやってみて足りない予算はたいてい9月以降に出てくるので、6月で大きな議案が出てくることはありませんが、今回はつばさの党対策に追われたという感じがしています。スマホカメラが並ぶなかでの監視はしんどいものでした。7月2日は疲労が出て動けませんでした。

●26日本会議、27日懲罰委員会に持ち込まれた傍聴者のカメラの数、市民・非市民の区分の報告を受けました。カメラに関しては、市内在住者のものは1人に留まり、残りはすべて市外在住者のものということでした。
市民の意思決定の場を、市外の人による無秩序な撮影(話者を撮影するに留まらず、机上の議員の私物や、答弁席にいる一般職員までなめまわすように撮影しています)で異様な状態にさせられていることに、問題意識を呈している議員もおられます。私もそれに近いものがあります。

●懲罰委員会は継続審査となったので、今後の審査のあり方から議論が再開されることになると思います。

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2024.06.30

6/28 外山議員への懲罰審査が開始

28日も市議会はスマホカメラに取り囲まれる状況でした。政治家は公人なので、公益性にかかる肖像権の保護は減るものの、答弁席にすわっている部長級職員たちは肖像権は一般人並みにあるので、注意して扱ってほしいものです。

冒頭、外山議員から提出された、10日の本会議での問題発言に対する発言取り消しの求めがようやく認められました。ふつうは、こうした決定をするのに会議で討論が省略されて、全会一致で認められるものですが、議会運営委員会で田原議員から、スムーズに認めると外山議員の不誠実な事後対応を追認しかねないとして討論、採決を求められ、討論・採決が行われました。その結果、賛成12:反対10で取り消しが僅差で認められました。

議題 外山議員の発言取り消しを求める件
討論 田原(反対),利根川(賛成),権(賛成),黒川(反対)
田原:14日の本会議で陳謝して発言取り消しを約束し、20日にこの取り消しを提出したにもかかわらず、支持者向けの集会の録画やWEB番組などでこれらの陳謝、発言取り消しとは全く逆なことを発言しており、認めるべきではない。
利根川:全く不誠実な対応だと思うが、議事録に残すと各団体に迷惑かけるので取り消しは認めた方がよい。
権:早急に対応すべきである。
黒川:本人が真逆のことを言ったりしており、証拠保全として取り消すべきではない。
採決 取り消しすことと決定
 賛成12(進政会・公明党・石川・田辺)
 反対10(立憲歩みの会・あさか未来)
※賛成と反対の間で前提となる認識、外山議員の不誠実な対応など、賛成・反対で共通な認識はしており、取り消しを認められても、拒否されても、どちらも一理あるという立場での採決でしたので、政治的対立とはならない結果でした。

その後、本会議で一般質問が4議員から行われた後、10日本会議中での外山議員の問題発言に対する懲罰動議を検討する懲罰委員会がスタートしました。

議長会のマニュアルでは、いきなり懲罰を科すか科さないか、という議題に入るパターンしか例示されておらず、それをベースにして委員長から懲罰を科すか科さないかについて協議を求められました。
それに対して、私の方から、問題発言の指摘か所が9か所あり、外山議員の外での発言も、謝罪を否定したり、撤回したことを言い続けていて錯綜していることから、慎重に審議すべきであり、きょう懲罰を科すか科さないか決するより、事実調べをして9点の問題点を審査し、その後、情状酌量を審査して、最終的に懲罰を科すか科さないか、科すのであればどのレベルの懲罰を科すのか、慎重にやるべきと申し上げて、継続審査を求めました。
利根川議員、野本議員も慎重に審議すべきと同じていただけました。一方、権議員からは、早急に結論を出すべき、と意見をいただきましたが、継続審査はひとまず同意してもらえました。石川議員は継続審査はした方がよいが、結論を出すのをあまり長くしない方がよいという意見がありました。
その結果、継続審査と決しました。

その後、最終日7月1日の議会日程をめぐって議会運営委員会が開かれました
最終日の日程として、6月定例会に提案されてきた7議案の採決に加えて、国の4万円給付の対象者を個人名ごとに洗い出したところ支給対象者が大幅に出てきたことでの追加議案「一般会計補正予算第3号」、議員提出議案の「地方議員への厚生年金加入を求める意見書」「ガザ侵攻を中止を求める意見書」が提案者の要件を満たしているので議題に追加されることになりました。ガザ侵攻の中止を求める意見書は全会派提案なので質疑・討論は省略されます。
最後に、委員からいくつか要望的意見が出て対応するものもありました。
27日の本会議、28日の本会議と懲罰委員会での傍聴者、撮影者の市内在住者とそれ以外の人数の集計を報告することになりました(傍聴者の個人情報は公開不可)。
この議会では大量の要望書、意見書が提出されましたが、それらが情報公開の対象となる公文書であると確認されました。事務局からは議会の個人情報保護条例にもとづき提出者の個人情報の取り扱いに注意することも求められています。
傍聴者の動画撮影があまりにも威圧的であり、議事だけではなく議員の机上の私物にまで及んでいることから一定の規制を求める意見がありましたが、委員長から公開性を重んじてきた経緯があるとの解説を示しつつ、検討の必要性の認識も示されました。

●最終日まで気が抜けませんが、この1ヵ月は異様な定例会だったと思います。ふだんの市議会3倍ぐらい疲労が蓄積しています。
市外在住者とみられる人々が持ち込んだ何台もの(十何台という表現をしてもよいかぐらい)スマホカメラに取り囲まれ、演壇だけではなくて机の上の私物まで撮影され続けるなかで審議した議場は、異様な雰囲気でした。こういうもので取り囲めば相手は私たち朝霞市の人たちが白旗あげるかも知れない、ということで向けられるスマホカメラの存在は、ある種の暴力だったと受け止めています。これを東京15区の補選の候補者たちはやられ続けたし、その前の朝霞市議選でも、外山陣営に正当な権利を主張した他陣営の候補者・運動員にも向けられて、問題にされた行為です。

●外山議員の支持者から、電話口、ご都合主義的な解釈による生半可な法律用語で脅かされることもしばしばありました。それこそ答えろよ答えろよ、とやられるなかで大きなミステイクをせずに済んだのがほっとしています。

●4月の衆院補選で、つばさの党、乙武陣営、酒井陣営への選挙妨害に続き、金沢陣営に対する選挙妨害で3回目の逮捕に至っています。他にもまだ逮捕となる事実は残っており、どこまでいくのかと思いますし、その度に主犯の黒川敦彦の住民票の所在地である朝霞市がメディアに登場するのが嫌な気分になります。

●この1ヵ月、事実確認のために、暴力的な言動に満ちあふれたり、下品で嫌な言葉が抑制されてもない動画も山ほど見ることになりました。そのなかで、昨秋の市議選を意識した街頭行動で外山陣営が、一般市民に質問責めにされているのにこわもての運動員がキレて、答える義務なんか無いんだよ、と大声をあげているものがありました。嫌がらせ・ハラスメントの一手法に過ぎないただのシーライオニングを「凸する」理由として「答えれば帰る」と外山議員は正当化し続けていますが、自分たちがされたらイヤなんだろうなと確認できる動画でしたし、そういうことが嫌がらせの一手法と理解してやっているのだと認識しました。

●私の議会での問責決議の賛成討論、懲罰動議の提案理由説明などを、動画配信サイトで編集し公開されています。私の言葉が説得力があるとして紹介していただいているようなのですが、つばさの党の動画番組のようなケバケバしいデザインの見出しを付けられたり、「もうひとりのくろかわ」などと書かれて、正直、気持ちは微妙です(閉じてくれとは思っていません)。お気持ちはありがたく受け止めさせていただきます。

●議会制民主主義が形骸化しているからラディカル民主主義という提起が、一理あるように見えても、暴力的で他人の自由を妨害する要素が強いと認識させられました。
ラディカル民主主義を提起する人たちによる、民主主義に対する暴力的な関与をさせてしまう余地を与えないためにも、議会制民主主義の形骸化と言われるような事態を改善することが必要です。議会が朝霞市民の問題提起をきちんと受け止め、時代にあった社会に変化させていく、機能的な民主主義を作っていかないと、と改めて認識させられました。

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2024.06.15

6/14 残念ですが懲罰動議を提出しました~朝霞市議会本会議2日目

14日市長提出議案への質疑のため、市議会本会議が開かれました。
7本の議案の質疑は7議員から18回行われ、委員会審議に付託されています。
また、10日の本会議における外山まき議員が議案に無関係に団体等に名誉毀損等の発言があったことに、議長あてに田原、利根川、黒川の3議員が懲罰動議が提出したことを受けて、冒頭懲罰動議の提案理由、外山まき議員の弁明、動議に対する質疑、懲罰委員会の設置と委員の任命の議事が行われています。
外山議員の弁明では、名誉毀損した各団体等への発言は陳謝があり、撤回し、取り消す意思が示されました。議事録等は、次回本会議以降の議決で整理されることとなります。
懲罰委員会の次回審議は、25~27日頃となる見込みです。

●議案質疑の内容です。

議案第52号 朝霞市森林環境整備基金条例(総務常任委員会)
 市に配分される年間1400万円の森林環境譲与税は、工事や備品購入で国産木材を購入したものに充当できるが、年度を跨いでプールしてまとめて使えるようにするための目的を絞った基金を設置するものです。
質疑者:高堀,黒川,石川,田辺
私の質疑の要約
Q.森林環境譲与税を受け取っても中途半端なので金額がまとまるまで基金に積んで、国産材を使った施設リニューアルなどにまとめて使ったらどうかと2019年以降毎年のように指摘してきたが跳ねられた。どのような事情で基金設置することになったのか。
A.国産材による学校の机、ロッカーの更新のめどがたち、残金が出る可能性が出てきた。使途を考えたいので基金に積むことも可能としたい。
Q.基金に積んだ森林環境譲与税をどのように使っていくという計画はあるのか。
A.計画はない。

議案第53号 工事請負契約の締結について(宮戸二丁目公園・建設常任委員会)
 宮戸のテニスコート跡に作られる公園の設計が終わり、工事契約の承認議案です。1億7094万2674円+消費税で落札した川越市の山岸造園との契約を承認するもの。予算は2024年度当初予算で、2億1104万7千円で確保されています。
質疑者:田原,本田,石川,田辺

議案第54号 工事委託に関する協定の締結について(東上線を跨ぐ浜崎跨線橋更新・建設常任委員会)
 老朽化している浜崎跨線橋の更新工事が専門工事となるため東武鉄道に委託するものです。2億7115万7千円+消費税で委託。
質疑者:小池,本田,石川,田辺

議案第55号 人権擁護委員候補者の推薦(要害映子さん・継続・本会議のみ)
質疑者:黒川,田辺
私の質疑の要約
Q.今回は継続ということですが、それでも人権擁護委員の出身が民生・児童委員と保護司ばかりになってしまっていて、元々のものである法曹界の出身者がいない状態が続いている。出身バランスを考えないのか。
A.それぞれの引き受けてのことを考え、特にバランスを考えるということはしなかったが、今後は考えたい。
Q.昨年の教員逮捕事件の加害者からの人権侵害は相談があったのか。
A.なかったと認識している。

議案第56号 人権擁護委員候補者の推薦(奥村晴代さん・継続・本会議のみ)
質疑者:田辺

議案第57号 人権擁護委員候補者の推薦(飯倉昇明さん・継続・本会議のみ)
 任期が来る人権擁護委員5人のうち3人の推薦で、全員続投という提案です。
質疑者:田辺

議案第58号 2024年度一般会計補正予算(第2号)歳出は建設常任委員会
 城山公園の楢枯れ・枯損木357本を伐採する3448万5千円を計上。財源は財政調整基金の取崩し。
質疑者:飯倉,本田、石川,田辺

●14日本会議冒頭での懲罰委員会の提出、外山まき議員の弁明、2議員からの動議に対する質疑の内容です。
外山議員は弁明で陳謝し10日の問題発言9点は取り消す、と言っているので、懲罰委員会での審査と並行して、今後の言動を見守ることになると思います。都知事選の彼らの言動が焦点かと思っています。

それまで毎日のように市議たちにかかってくる深夜の非通知による電話、執拗なSNSへの絡みつきなど、「答えろよ」暴力(ハラスメントの一定義で、シーライオニングという言葉があります)何かと実力行使に訴えてくるつばさの党の関係者たちの様々な圧力に、市議一同、精神的に重い負担を強いられてきたなかでの、対処となりました。私自身、提案者を代表して議場に立ったことは、標的になりやすいところに立ったな、という重荷を抱えながら生きていくことになるのだろうと思っていますが、弁明のとおりの本人の改悛と言動の改め、組織としての自重を強く求めたいと思います。
以下、詳細です。

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