2012.02.23

2/23 橋下氏の不当労働行為をごまかすNHKニュース

大阪市の組合活動に関する職員調査について、NHKの「組合との溝が深まる」とする報道が偏っている。

橋下市長は、組合の政治活動にとどまらず、職員組合の運営、個々の職員の組合加入に関する経緯に至るまで調査対象としており、職員組合はこの部分も問題にして不当労働行為して大阪府労働局に救済を申し立てたのに対して、NHKはあたかも政治活動の調査が争点になっているかの報道を行っている。

政治的には職員組合の政治活動が争点になっているが、職員組合の運営、組織化に関する部分があって大阪府労働局は22日、大阪市に対して調査の停止差し止めを判断したもので、労使関係においては溝というより「違法性」の問題であって、政治活動だけに焦点を当てて「溝が深まる」という報道の仕方は、明らかに政治的バイアスにかけ、市民にとっては職員組合と人気市長との政治抗争として文化大革命的に煽り、人々に先入観を植え付ける問題報道だ。

●民主党の前原が橋下市長に密会し、船中八策について協力をするとかしないとかというニュースも出て、既成政党のだらしなさを感じる。有権者に対して、何をしたいのか、何が組織としての目的なのか、まったくわからなくする行為で不適切だと思う。与野党協議というのはこんな軽々しいものなのだろうか。そういうだらしなさが新党ブームが出てきては政治家が右往左往して、しかしそうして集まった結果も、政治情勢の変化でまたどこかに行ってしまい、有権者に何がなんだかわからないような政治になってしまっているのではないか。
また、かつての社会党なら、こういう行為は処分にしていたはずだし、他の多くの政党も、自分の政党を否定するような他党との交渉はそれなりの処分の対象になるはずだ。

●前原氏に限らず、愛知県知事の大村氏、名古屋市長の河村氏、みんなの党の橋下氏へのすりよりも本当に見苦しい。政治家としての自信がないのかと言いたい。なんだか中身ははっきりしないが改革という大義名分や現状否定なら、誰とでも手を結ぶということが正当化される時代は、民主党による政権交代後の混乱、限界、矛盾で終わったことが明らかになっているのではないか。

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2010.09.08

9/8 民主党の党首選を30分も報道するのはやりすぎ

NHK朝のニュースで、30分にもわたって民主党の江田五月氏と山岡賢治氏にインタビューしたのはやりすぎ。自民党政権末期にも、党首選を45分にわたって報道したことがあるが、ニュース番組でこういうことをするのは過剰報道だろう。

だいたい多くの国民は投票権もない選挙に、どうしてこんなにつきあわされなくてはならないんだ、という気持ちにもなる。何らかの因縁で登録されている党員サポーターが、国民世論を忖度して投票するものでもあるまいに、とも思う。

朝のニュースは生活のリズムを作っている。きまった時間に天気予報や中継が流れないと感覚がおかしくなる。台風も来ている。そういうことをきちんと伝えてほしい。

●このインタビューで、江田さんの人格力みたいなものを改めて感じる。菅首相のだめなところをすべてカバーしている。民主党がどうにもこうにもならなくなったときに救国戦線的に首相になるのは江田さんかもしれないと思ったりする。

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2010.08.30

8/30 NHKニュース9、円高は悪くないという総括

NHKニュース9の円高報道で、「円高も悪いことばかりではない、原材料価格が下がる、技術革新で円高に左右されない企業が必要なんです」などというバカげた報道がされていた。

どう考えても、輸出-輸入の差額が減るんだから、全体としてはマイナスで、円高に耐えた企業の真似をすれば大丈夫という問題ではない。技術を売るような仕事は、そもそも円高に左右される仕事ではないか。何か全体構造の問題を、個々の努力不足の問題にすり替える論調がいまだに続いている。

輸出で食べている国として、どう考えても円高は弊害である。円高を歓迎できるのは、外需に依存しないで海外旅行したり輸入品を買ったりできるような、公務員、土地持ち、NHK職員ぐらいだ。

●焦る気持ちはわからないではないが、緊急経済対策がどうも質が悪い。
エコポイントみたいなもので景気を釣り上げるのは需要の先食いなんだって。雇用を作るという根本的な景気に対する対策をしないで、お金だけ使わせるように仕向けるから、需要の先食い、特定の高額所得者向けの商品ばかりが売れ、全体構造としては景気が良くならないということが繰り返される。

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2010.06.01

6/1 NHKがなぜ企業の広告を流しているんだ

子ども手当のニュースで、これを機に値下げやサービス拡大をする企業の宣伝まがいの報道をしている。

西友、赤ちゃん本舗、阿波銀行、プリンスホテルなど、企業名がばっちり入って、値下げCMと同じようなことをしている。これらの企業は、子ども手当に便乗してサービスをしているだけで、子ども手当の財源を他の企業より負担しているということではない。単なる値下げサービスを、特定の企業名入りで紹介するのは、企業のCMと同じである。公共放送、不偏不党をタテマエにする放送局の姿勢としておかしいではないか。昔はこういうニュースは企業名をぼかしていたのではないか。町の個人営業の衣料品店が値下げサービスしたら紹介することができるのか。

子ども手当は、その税控除から給付という再配分政策としてのプラスの政策効果、現物給付より現金給付を優先してしまったマイナスの政策効果、財源不安という将来負担をひきおこすマイナス面について論争があり、制度の持続性や、あるべき子育て支援のあり方をめぐって議論があるはず。先日も、若手市長のグループが、子ども手当をやめるよう意見をまとめて記者会見した、ということもあったが、そういう世の中の動きについては報道せず。単にお金をもらえて嬉しいか嬉しくないかという感覚的な次元に話をずり下げている。若年者世代の政策を非常に矮小化している。

企業が値下げするのは子ども手当の制度とは直接は関係ないはず。そんなことのために、45分しかないニュースの5分以上を割くというのは、何かあると思われても仕方がない。

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2010.02.04

2/4 ニュース速報を中継する中継車を報じるバカ映像

NHKニュースを見ていたら、中継車に備え付けのテレビ画面に映るニュース速報を見ながら、「ただいま東京地検は小沢幹事長は不起訴となりました!」と録画した映像を流している。

テレビがテレビを撮して報道している。バカじゃなかろうか。テレビが身内の論理ばかりで制作していることに何ら疑問を持っていないことを表す象徴的な映像だった。
ラジオで同じことやればハウリングを起こす。

取材でも何でもなく、しょうもない画像づくりや、コメンテーターの煽りだけで「わーるいんだわるいんだ」と大声張り上げるだけのメディアスクラムのバカさ加減と、こんな報道に流される国民世論にげんなり。

子どもの頃の学級会でちくり屋みたいな人間のなれのはてがメディアスクラムを煽っていると気づいた方がいい。

●朝青龍引退。過去、彼以上に暴力などトラブル起こす相撲取りなんかゴマンといたのに。なんとなく、その追い込み方に、日本社会の陰湿さを感じる。

●追記、NHKのニュース解説で証拠不十分で不起訴になった小沢一郎に対して「説明責任」ばかり言い募っている。マスコミのいう「説明責任」とは、最初に結論ありきでそれと同じことを言うことのようだ。この場合、小沢一郎がやりましたというまで「説明責任が果たされていない」と言い続けるつもりだろう。NHKの報道は、足利事件の検察官と同じ態度である。
むしろ、求められる説明責任は、不透明な情報で検察と一体化した報道をしたNHKではないか。

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2010.01.15

1/15 検察発のメディアスクラムと情報漏洩

小沢氏の政治資金に関する捜査そのものの善し悪しはまだわからないが、しかし、捜査当局のやり方はどうかと思うところがある。

ムネオ疑惑で逮捕された佐藤優氏などの問題提起で、ここのところ捜査当局の捜査手法がおとなしくなっていたと思っていた。以前のように、捜査中の情報をマスコミに垂れ流し、メディアスクラムみたいなことになる状況は、一時より沈静化したと思っていたら、今回の検察特捜のやり方は、どう見ても、捜査で集めた証拠にしか書かれないような情報がマスコミに流れていた。捜査中の守秘義務にかかるような情報を断続的に垂れ流し、メディアスクラムを煽っている。
やられてみないとわからないが、取るに足らない細かいスキャンダルを毎日毎日面白おかしく垂れ流されるのは、有罪判決以上に生活上のダメージが大きい。

一連の資金疑惑も、小沢一郎の党首辞任と大久保秘書の有罪でけりをつけたはずのことを、捜査を再開したのも不思議である。こうした政治的な捜査は、その人の政治的立場が整理されれば一定の犯罪の形式だけ整えて、事件の捜査を終息させるというのが過去の事例から読みとれる。今回はある種「蒸し返し」で政治的捜査としては異例である。

また、今日出頭を求められた石川知裕議員に対して、この真夜中から取り調べをするという。適法な捜査とは思えない。

●今回の事件、立件して、有罪まで持ち込めるのかねぇ。石川議員の微罪どまりではないかね。

●やはり取り調べの可視化は不可欠であろう。検察ではないが、警察は日本中に監視カメラを付けるために、空き巣だ通り魔だ痴漢だと言って監視カメラの取り付けを推進している。国民の行動を性悪説で記録するなら、自らの取調室でやっていることも性悪説にしたがって記録してしかるべきだろう。

●町村信孝が落選した選挙区の民主党議員の陣営が選挙事務所のアルバイトを買収したという事件になり、故中川昭一が落選した選挙区の石川議員が今回、逮捕に近い状態になり、捜査当局と自民党のタカ派大物議員とのコネを予感させてしまう。

●悪いことは悪いんだ、という二段論法ばかりが流れ、違法性とは何ぞや、その行為による害悪は何か、という議論をしないこの国の犯罪の議論のされ方に危機感を持つ。

【追記】
テレビは制作費の割に視聴率を稼げるはずの韓流ドラマを中断してまで石川議員の逮捕を報道する。ニュース速報のテロップで十分な内容をわざわざ中断してニュース番組を流すとは、意図的だ。流れてくる情報も、これまでニュースで流した情報の焼き直しを繰り返し繰り返しやっているだけ。電波の無駄づかいである。

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2009.10.14

10/14 NHKが何で劇団四季の宣伝しているの

繰り返すが、NHKの朝のニュースが不愉快でたまらない。民放のワイドショーを見るのも苦なので消去法的に見ているが、NHKがこんなのでいいの?と思うことが多い。

商品の紹介、特定企業のヨイショ、消費者問題を起こしかねないベンチャー企業の紹介と、商品名、企業名を臆面もなく出している。民放なら広告料もらって流しているタイアップ記事さながらの内容と、不景気なのにがんばっているやつは成功している、という小泉構造改革言説の報道で半分ぐらい埋め尽くされている。

儲けの外の社会的意義のある活動をしている企業やNPOを匿名で紹介していることとの差に何か基準でもあるのだろうか。

今朝は、劇団四季の「アイーダ」のヨイショ。何というか。朝のニュースで取り上げるほどの社会現象なんでしょうかね。ヨイショする言葉も気に入らない。「女性の気持ちをぐっと掴むんですね」などとは性差別発言ではないかな。また紹介するきっかけも地方公演を続けてきたものを、これから初めて東京公演をするからということらしい。東京一極集中的発想だ。

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2009.06.23

6/23 きになる2,200億円

骨太の方針で社会保障費削減をやめるかやめないかというニュースで、テロップで何度も流れた「2,200億円」と表現されていたことがとても気になる。

数字に「,」カンマを使うなら億万はつけない、億万をつけるならカンマはつけない、とどこかで習ったような気がする。億万と4桁ごとに進む日本語の数字の数え方に、3桁ごとにカンマを打つのは二重であるし無意味であるし、鬱陶しい。

それと3桁ごにとカンマを打つのは英語などの数の数え方に阿ったものだから、その考え方から言えば、「220,0億円」となるべきだろう。

ほんとう、どうでもいいことだと思うが、8桁フルに数字が入っているようなものを紹介するときに、そのおかしさがわかるはずである。

●新聞社によっては二千二百億円と表現するところもある。これまた鬱陶しいと思うが、これは日本語の読みに忠実に表現しようということで、考え方の一貫性はある。

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2009.06.17

6/17 公共放送が特定の会社や商品を紹介する問題

NHKの朝のニュース。商品紹介のニュースが続く。

新自由主義でひどい経済状態になっているこの社会で、けなげに商売して成功している、といういつものパターン。今日はボーナス商戦のニュースが2本、新商品開発が1本。

低価格の海外旅行を売っているHISは、いつもやっていることなのに、特別がんばっているような印象を与えるように紹介している。

個別の企業の宣伝記事を出すのはいかがなものか。プロジェクトXでも問題になったように、取材先との不透明な関係を生み出す温床にもなる。

●ひどい経済状態について、一定程度、その被害者のことを紹介していくのがニュース番組の務めではないか。お気楽に安い品物を売って成功をしている人もいるんです、言葉の裏に、成功しないあなたはいけないんです、そんなのでいいのかと思う。

●安倍晋三一派が、またNHKにイチャモンをつけているらしい。そんなことが影響しているようだ。今回は海老沢前会長まで安倍晋三一派に加担するようなコメントをしているらしい。

●厚生労働省の障害者団体証明書の偽造事件に関して、検察のインサイダー情報がマスコミ各社に垂れ流されている。

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2009.05.13

5/13 ゴウ?

朝のNHKニュースで沖縄戦で避難に使われていた壕(ガマ)について紹介するニュースが流れた。

そのときしきりにゴウ、ゴウと言うので、何かと思ってみたら壕(ガマ)をゴウと読んでいた。何か違和感がある。
沖縄の歴史的文化と石灰質の強い自然の中に壕があって、沖縄戦の本格化で逃げ場がなくなったときに避難したのだから、現地の人が言い伝えるように、琉球語読みのガマという方が適切ではないか。これまで語り部の人も何も現地ではガマと読んで言い伝えてきたし、その方がなじんでいる。

ガマという読み方は日本語ではない、と言うプロデューサーの方針か何かあるのだろうか。集団自決が自然に行われたような伝え方であるし。

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