2008.07.17

7/16 市町村がニート狩りをやれと

ニート支援を市町村がやれ、と。非行少年対策と不登校児対策しかやったことのない市町村にできるのかという疑問があるし、地域社会という、常識で取り囲まれた人たちが、こういう複雑な問題に取り組めるのか、不安であるし、ひどい場合には、健全育成の枠組みの中で語られ、ニート狩りみたいなことが起きやしないかと思う。

生活にべったりしたところと一歩離れたところで対応べきではないか。不登校児対策などを見ていると、地域社会が冷静な対応を取れるのは例外のように感じる。不登校児が地域社会で居場所を見つけている事例は少ないですから。

教育と名が付くと、効果や社会的合理性関係なしに、とんでもないことや、どうでもいい提言が大きな顔して通ることが不思議である。

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2008.07.15

7/15 漁師のたたかう美学

漁師がかっこいい。

一斉休漁の集会・デモのシーンが絵になっている。切実なことをやらなきゃならないとなると、結構サマになる。変な静穏・秩序・治安みたいなものの考え方は野暮である。

新勝浦漁協の組合長、いわき市の漁船の会社、海難の度に、そのリーダーが格好よい。漁師以外の世界のボスどもは、どうも見苦しい人が増えた。危機のたびに、アルバイトに責任をなすりつけたり、ウソついて逃げ回るボスばかり見てきたため、最近の漁師のボスには、清々しいものを見る。

石油価格の高騰でだれが儲けているのか。そんなことを考えると、漁師がんばれ、と思う。

デモしても集会しても、世論が盛り上がらない労組にはうらやましい。

●世界同時ストライキみたいなことをやっているのも、興味深い。労働組合でも、同一業種で世界ストなどできなかったことである。

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2008.07.12

7/11 ヒアリング三昧

朝一番で、裁判闘争関係の組合に話を聴きに行く。

午後、連合の最低賃金シンポジウムに行く。格差の橘木先生、石田光男同志社大学教授、連合の高木会長の鼎談で、内容が良かった。連合の高木会長は、ぼっとした雰囲気があるけどもサービス産業の組合出身だから、非正規雇用にビビットだ。石田氏が最低賃金を高卒初任給に位置づけるということは、正規労働者の入口と非正規労働者の最低賃金を結合させる意味で、身分的賃金格差を無くしていく第一歩だという話に、重い意義を感じる。橘木センセが、労働分配率の改善を求め、その改善した分は非正規雇用に配分せよ、という主張に同感。

●深夜、新宿で飲む。副都心線で帰宅しようと思ったが、一緒に飲んだ友人が新宿駅なので、一緒に歩いていく。結果として、それが正解だった。そのとき、副都心線は運行管理システムのトラブルで運休。
いろいろ調べたら、振替輸送のしようのない小竹向原、氷川台、平和台で足止めになった人には、タクシー代を負担したようだ。冗談で、タクシー代ぐらい出せ、と思っていたが、本当にやるとは。

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2008.06.26

6/26 朝霞市の非正規職員、正規職員の2倍超(全国一ではないか)

今夏の人事院勧告で公務非正規労働者の賃金について言及がある見込みだということで、当事者をお呼びして打合せを行う。

結構根詰めた話し合いをしたので、くたくたになる。でもやりがいのある仕事だ。

●夕方、近所の弁護士さんに呼ばれ、官製ワーキングプアについて弁護士会で勉強会したいので情報をくれと頼まれる。見返りに、朝霞市の臨時・非常勤職員の状況を知っているというので教えてもらう(組合がないので情報が入らなかった)。
すると、正規職員752人に対して、1616人もの非正規職員がいるという数字。全国の一般的な市では、正規7:非正規3の割合、多い自治体でも5:5だから、異常に多い数字だ。
和光市が402人に対して162人、新座市が874人に対して494人。両市とも平均的な数字である。
朝霞市職員から仕事の技術的なことを聞いても、ピンと来る反応がないわけだ。これだけ非正規職員が多いと、実務は全部非正規職員がやって、正規職員は管理職みたいなことしかしていないのだろう。こんなことしていて正規職員の賃金・労働条件は守れないと思う。
聞けば、社会保険逃れのために19.5時間しか働かせないとか、役所がそんなことしてもいいのかと思うようなとんでもない労務管理もあるらしい。

●7年前、全国ワースト5を記録した保育所の待機児童問題といい、今回の非正規職員のことといい、市役所は人権がからむ仕事に、ルーズな感覚を感じてしまう。

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2008.06.22

6/22 最低賃金、高卒初任給を勘案して引き上げへ

ワーキングプアの問題に政府がかたちを示し始めたニュースが流れ出している。
野党系組織に身を置いている立場から、自民党政権で実現するのは癪という気持ちはあるものの、いつ起こるかわからない政権交代を待っていても、その政権交代する政党がワーキングプアにどこまできちんと政策を打てるか疑問なところもあるし、単純に時給を引き上げることの他に公正労働の実現というテーマではやるべきことはいっぱいあるので、野党にはそれを期待して、とにかく、政府の第一歩を評価したい。

1つは、政府の円卓会議が最低賃金を、小規模企業の高卒初任給を勘案し、全国平均687円から755円に5年かけて引き上げるという方針。最低賃金は地域差があり、このあたり(埼玉県や東京都)はの最低賃金はこれより高くなる。経営者団体が水準に難色を示しているらしいが、上げる方向性だけはやむを得ないというような感じか。

1つは、「官製ワーキングプア」と呼ばれ、アルバイト並み賃金でこき使われてきた公務員非常勤職員に、8月の人事院勧告で初めて、最低いくらで雇えという基準が示される見通しが出た。時事通信が単純に時給780円と示しているが、事務職員であれば、公務員事務職の給与を示す行政職(一)表の最低額1級1号俸は下回らないとする内容になるのであろう。ただしこの相場が妥当かどうかはさらなる踏み込みが必要であろう。

この時給の相場を高いと見るか低いと見るかは人それぞれだろう。

連合は時給1000円というわかりやすい目標をうち立て、民主党や社民党もこれに同調している。具体的な細かい積算根拠の数字ではなく時給労働者の待遇をあげる当面の国民運動的指標となる。
その1000円でさえ、時給しかなければ、1日12時間労働、週5日、50週働いてようやく年収300万円になる(12時間なので4時間は残業になるため、残業割り増しをちゃんと払うのであれば325万円である)。時給労働をしているのは女性で、子育てと両立すると保育園とのかねあいから、8時間労働が限界で、その場合、年収200万円にしかならない。ヨーロッパの最低賃金がさらに上回るが、アメリカ西海岸の自治体が7ドル~9ドル後半ぐらいで、為替レートにもよるが、この位を設定している。

200万だと1人で独立生計するのがやっと。子育てはかなりの努力が必要だろう。生活保護を申請することができれば、差額分支給される(例外もあり。子どもが大学に行っているなど、「贅沢」とみなされることをしてたり、貯金があったりの場合)。予備知識がなければ門前払いをされるが。

今の687円というのは、150万円にもならない。この金額は他の同居者がもっと稼いでいないと生活できない水準だと考えてよい。少なくとも家賃の高い首都圏では。となると、低賃金で人を雇った使用者は、その人の同居する家族を雇っている使用者から富を横取りしているとも言える。これが高度な資本主義として許されることなのだろうかという疑問が湧く。

それと今回、注目すべきなのは公務部門の非常勤職員の時給を示すことである。役所がワーキングプアを作っているという批判に善処する第一歩になる。その際、時給の水準は、正職員のように民間調査をするのも難しいことだろうし、えいやっという金額で勧告することも難しい。どのような算定根拠になるのか、どのような理屈で金額を決めていくのか、これからの人事院と公務員労組との話し合いのなかで明らかにされていくだろうが、おそらく正規職員の給料表の金額から割り返す考え方を示すのではないか。そうなると、業界標準の賃金の中で初めて正規職員との「均衡」による賃金水準が示されることになる。注目すべき点であろう。

●最低賃金の規制に反対したり引き上げに反対する人の論点は、①労使自治の徹底があれば最低賃金はいらない、②外国に仕事を取られる、③労賃を上げてコスト高にするよりデフレにした方がいい、という意見で反対されている。
①は観念的にはもっともだと思う。自由主義社会を維持する限り、これが最も望ましい。しかしこれは全国民的に労働組合に加入し、その加入者がお任せ労働運動になっていないことが前提になる。終戦直後の日本がこの理想型に最も近い状態だったが、政府による積極的な労働組合結成の支援が行われていたことも、考えにおく必要がある。
現実には日本人は労働者としての権利意識がきちんと根付いておらず、労使自治だけに委ねる前提が崩れている。また、雇用の規制緩和で、労使自治を貫徹できるほど組織力のある労働組合を作ることが困難な職場も増えた。労使自治に委ねていたアメリカも西海岸を中心に住民を守るために自治体で最低賃金「リビングウェッジ」を設定するところも出てきている。サンフランシスコ市では9.6ドルである。売り惜しみできない労働力という商品の特殊性から、最低賃金は必要だろう。
②外国に仕事を取られるということも、内容によると思う。人権侵害すれすれの働き方をしないと維持できない産業を国内に引き留めておくことはメリットなのだろうか。また、部品産業など、発注者責任はどうなのか。その皮肉な事例が自動車産業であろう。安い自動車を作るためにコストカットをしたら、部品を作っているのは日雇い派遣など雇用不安の若者ばかりで、その若者はクルマを買わないという皮肉。
話は戻すと、価格競争力がなく産業が移転していく先は発展途上国になるが、その発展途上国が経済成長すれば物価水準も上がるし為替レートも変更される。そうすると海外との価格競争力が、商品の安定供給などとからめて日本に優位性が回復し国内に産業が回帰してくる。現在、中国との関係でその傾向が出ている。
③は経済イデオロギーの違いだが、90年代後半から2000年代前半まで、物価が下がり続けるということが、単に物価も給与も同水準で下がるということだけではなく、担保価値の崩壊など滅茶苦茶な信用不安を引き起こし、金融が産業を食い散らかす結果となった現実がある。
また、給与が下がるときには、立場の弱い人だけ集中的に下げられるということも経験している。給与が下がらない富を独占している人に「既得権益」と批判する考え方もあるが、守る術のある人が「既得権益」をなかなか簡単には手放さない。好きこのんで、給与の何割かを経営者に返上できるお人好しをどう作るかという課題にしかならない。だから、政府事業の民営化とか、分社化とか、雇用形態の変更とか、雇用不安に直結する劇薬と合わせ技で飲ませてきたのだろう。

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2008.06.14

6/14 居酒屋タクシーからマイレージに飛び火、そんなみみっちい無駄遣いより大きな無駄遣いを追及すべき

居酒屋タクシーのバカバカしい追及が問題になったが、結局こんなところにも飛び火した。官庁職員のマイレージ取得を禁止する話に。

以前から、サラリーマンのマイレージ取得は、個人的な収入になるのかならないのか、税法や仕事の倫理の問題として議論が分かれてきた。今回、居酒屋タクシーがダメとなると、論理的にはマイレージなんかダメということになる。

居酒屋タクシーの追及は、実につまらないことでパンドラの箱を開けたような話になって、月給取りの交通機関の利用についてあれこれつまらない首を絞めていくと予告したが、まさにそんな展開になる。最後は航空機内で提供されるジュースやお茶(国際線では酒まで出されるらしい)まで、私的利益となるし、国際線の食事なども、オプション料金でないとおかしいという話になろう。JRがやらなくて済んでいるサービスだから、どう考えても見返り便宜である。

こういうことをぐちゃぐちゃ議論したり、ギスギスするのが良くないから、このようなことはお目こぼしにしている。タクシーで提供されるビールを返上したところで、タクシーの運賃が下がって、国家財政に寄与するという問題ではないからだ。マイレージも同じだろう。

今はね国家公務員が悪いという話になっているが、当然、この理屈は地方公務員にも適用されるだろう。私的利益を経費を使って受けているという論理なら、問題は民間企業のサラリーマンの出張にまで適用される。もちろん企業経営者も、見逃される範囲での背任罪にもなりうる。

そう考えていくと、実につまらないところで、サラリーマンにも役得があるもので、その線引きは難しい。

長妻議員が深刻な顔して追及しているのを拍手喝采送っていると、どこかで必ずしっぺ返しが来るだろう。

●マイレージとか、ジュースやお茶の提供とか、出張にともなう役得が無くなれば、地方からの東京陳情団は少しは減るだろうか。そんなことないか。もっと大きな利益が待っているから。

●民主党には、居酒屋タクシーなんかより、真剣に国家公務員宿舎を何とかしたらどうかと思う。1施設、缶ビール1億本分のムダ遣いで、都下、埼玉県に8ヵ所も計画されている。缶ビール8億本もの税金の無駄遣いを放置している。官舎が建つ選挙区の民主党議員は何かおいしい思いをしているんじゃないの?

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2008.06.07

6/6 梅雨の間に来客・電話続々

お客様の多い日
昼食時、友人が訪ねてくる。上司も知り合いなので、3人で情勢などを話ながら昼食をする。

昼食から職場に戻り、熱いなかぼーっと作業をしていると、3月にあった尼崎市の派遣労働者の無期限ストをした武庫川ユニオンの小西純一郎書記長が訪ねていただき、わが労組の書記長ともども支援のお礼を受ける。闘争の報告集とともにいただいた「自治体ワーキングプアを許さない」という記録DVDが素晴らしい。上西委員長の「労働運動を何も知らない5人の彼女たちを1~2年で闘士にしたのは尼崎市役所のおかげです」という演説がいい。この闘争では「にんげんを入札するな」というフレーズが使われた。インタビューをしたとき小西書記長は、「奴隷市場は高い値段をつけたところに奴隷は落札されるが、今は一番低い値段をつけたところに落札される」と言っていたことが心にぐさっと来る。

電話ではいろいろな人からかかってきたりかけられたり、忙しくもないのにたくさんの人と話をした一日だったと思う。

昨年の参院選に出た尾辻かな子さんに講演依頼した職場の同僚から、知り合いなんだって、と言われ、1人からは出番を作ってやらないと、とけしかけられ、1人にはセクシャルマイノリティーの受けたセクハラの対応が必要だね、なんて言われて、あんたが担当せよと言われる。短気な私には向いていないよ、と思いながら聞く。

夕方帰宅すると、昨年11月のシンポジウムで議会改革の講演をしていただいた自治体議会改革フォーラムの高井章博さんから手紙が来ており、滋賀県日野町長選挙に立候補するというあいさつ状が来る。議会改革を求める立ち位置とすこし変わるが、地方政治を良くする思いを、再びかたちにしてほしい。

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2008.05.13

5/12 ハーメルンの笛吹(繰り上げ当選)左翼

文藝春秋の取材に応じたため、私の言ったことが記事にならなかったにせよ、お礼として文藝春秋を送っていただいた。
世界の貧困問題を佐藤優、堤未果などが書いて、その最後に日本の状況として紹介し、その中で、役所で働くワーキングプアのひどい実態を紹介していただいている。ありかだい。

●読み進めると、社会保険庁のことを茶化した対談記事にぶちあたる。その記事は、職場を荒廃させたのは労組というモチーフで書き続けている。しかし、その職場を荒廃させている事例は80年代前半までのもの。官公労や私鉄など労働運動が激しかった職場では一般的な話となる時代のことを取り上げている。コンピューターの入力作業をしている人は、60分仕事したら10分休めということが問題だとことさら騒ぎたてているが、今のようなコンピューターならともかく、90年代前半までの業務用コンピューターは、画面が見にくく、処理方式の問題から反応が遅く、コンピューター入力をしている人には本当に負担が大きかった。実際、私が15年前、民間企業に入ったときに、組合ではなく上司から、60分入力したら10分休めと指示されたし、そのことで誰も文句は言わなかった。過去の現実をすっぽり忘れて、イメージ操作に乗せられている。

対談の一人、岩瀬達哉というルポライターが、最もひどく労組害毒論をまきちらしているが、この人物、社民党の保坂展人のグループで一緒に活動していた人物だと言う。東京の官公労関係者で社民党を支持している人間たちはこの事実をどう捉えるのだろうか。

そして、「世に倦む日々」の自称テサロニケは、社保庁労組バッシングの先頭に立つ長妻昭を党首候補にと情熱いっぱいに訴えている。ほんとうにマスコミのイメージ操作にのりやすい人だ。
日経BPという元々アメリカ資本の雑誌会社で働いていた長妻が、一体何を考えているのか本当は警戒すべきなのではないか。日経BPは大量のスタッフを雇い、人海戦術で日本の抵抗勢力を壊す記事を書いている。年金で感情的な社会保険庁批判とりわけ労組批判をすることで、一体何が生まれるのか。年金民営化論である。さらに「払った年金が貰えない」というのは、社会保障としての年金制度ではなく、積立方式の年金制度に位置づけを変えたことになる。その結果、アメリカの金融資本のための年金制度改革への地ならしが行われているように見える。そのことが反小泉だのイラク戦争反対だのアメリカ金融資本の構造改革が問題だの、言うテサロニキの論理との整合性が見えない。

そして今日のサンデー毎日を読むと、後期高齢の制度批判が、いつしか厚生労働省の官僚の身辺調査になっている。その背景に長妻昭がいるという。その横で民放は外資系保険会社のCMで「60過ぎても入れます」などとやっている(決して60過ぎても払いますとは言わない)。何かいろいろ考えさせられるものだ。

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2008.05.04

5/4 埼玉新聞が美容師の労働条件改善を報道

埼玉新聞が、珍しく硬派の労働問題の記事を掲載していることが嬉しい。

都内の美容院に働く美容師が、労働組合に入り、不透明な費用の天引きや残業代の不払いをかちとってきたという話である。

話の内容もよいし、これまでこうした社会派の記事が少なすぎた埼玉新聞が、よりによって労働問題を取り上げて記事にしたことがさらにありがたい。

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5/4 暗い現実を隠さずに

労働法の研究者、浜口桂一郎氏のブログから、「ビジネス系フェミニズムの悪弊」という記事を見つけてその皮肉ぶりが面白い。

日系もとい日経新聞系のミリオネーゼだかマヨネーズだかの女性キャリアが、育児も仕事も楽しくやりました、と、何の屈折もなく語るシーンが一時期流行したが、まだいたよと揶揄する記事。もう5年早く読みたかった。

引用にあった

メディアは育児に関する後ろ向きな話題を“社会問題”として追及するだけでなく、前向きに両立している人たちを紹介することに注力した方がいいように思う。

という下りに、日経新聞の意志力念力主義をまた感じ取る。

子育てしながら仕事をするということは、ほとんうにしんどいことであるし、様々な世間の冷たい眼、言葉にさらされるわけで、社会を恨んだり、制度を恨んだり、ときには人を恨んだり、そんなことが当たり前のようにあることだが、女性経営者となった人たちは、実際どうだったの、という検証できる素材を一切与えず、ポジティブな証言しか与えない。比較的恵まれている条件にあり、しかも男である私でも、いろいろ壁にぶち当たって、何かを諦め棄てる判断を迫られ続けているのだから、世の女の人たちはもっといろいろ壁に当たっている。

17時32分ぴったりに仕事をブチッと切って帰宅し、乗換駅ではダッシュして急行に飛び乗り、保育園にお迎えに行き(これは仮定の現実ですが、時間とか「急行」などという言葉を適当に入れ替えれば子育て中の人とりわけ母親の日常だと思います)、などというような現実の中で、自然な雰囲気もくそもあるかと、思う。

浜口氏にやり玉に挙げられている川本裕子氏は、よほど恵まれた職場環境にあったか、それとも子育てにまつわる暗い事実を隠蔽しているかどちらかだろうと思う。
実際に自分が外せない発表のある日に、子どもが熱を出して保育園から追い返されたときにどうしたのだろうか。世の多くの人は、ここで仕事を犠牲にしている。その結果として、みそ扱いされるしかなくなる。
川本裕子氏のように東大出ているおばちゃんならともかく、どこにでもある(と言ったら失礼な)大学・短大出ているおばちゃんが、夫が名古屋に転勤したので名古屋に転勤させてください、などと申し出て、ほいほい転勤させてくれる会社なんかあるだろうか。偶然のポストがあればいいが、そんな人事を認めるわけにはいかないと却下どころか永遠にその話をさせてもらえないぐらいのことになりがちではないか。

川本氏のように「前向きに努力」したって、無理なものは無理だし、そこで無理を無理して頑張ってもいいが、そんなことでは仕事と家庭の両立などという万人にとって解決しなければならない課題のための薬にはならない。私は、障害児を抱えてあらゆることを絶望しながら、その中から一筋の光を見いだして抑圧してきた感情と折り合ってきた人や、自分のおかれた状況の不当さについて、周囲から冷たく言われながらも声を挙げ続けた人たちの話の方が信用できる。

川本氏の楽天的な話より、結婚も子育てもせずに猛進する奥谷礼子氏の方がすっきりしている。まぁ、どちらも多くの働く人たちの現実にあえて眼をつぶって、観念的な念力主義と新自由主義経済の限りない可能性を盲信しているあたりよく似ているのだが。

●この川本氏の記事にあるような「社会問題」に「追及する」のではなく「前向きな人を」「紹介する」運動論的なものは、最近、左翼や市民運動の運動論でも見かけるもので、そのことで運動は発展することが多いが、何か大事なものを落っことしていっているように思うこともある。

●昨日の大阪府の職員人件費に関して労組を「抵抗勢力」と書いた朝日の渡辺哲哉という記者、労働問題でも何でもなくて、ただの橋下の追っかけ記者だったことが判明。橋下寄りの記事になるわけだ。

●連合が出している月刊「連合」5月号に自治体の臨時・非常勤職員に関する原稿を掲載していただく。連合は民間労組の役員がよく読むので、自治体の臨時・非常勤職員があまりにも法律の保護がなさすぎることを書いたが、周囲の記事と比べると、文章が硬かったかと少し反省。

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2008.05.02

5/2 朝日新聞こそ高すぎるんじゃない?

今ある生活水準を切り下げられる人たちが、給与下げるなと声を挙げるぐらいいいだろうに。大阪府の労働組合がメーデーで橋下知事の人件費削減方針に反発した労働組合を朝日新聞が抵抗勢力とレッテル貼りする記事を書いた。

朝日新聞の渡辺哲哉という記者は、大阪府の人件費削減に反対する労働組合を「抵抗勢力」とかき立てている。ならもう一言言いたい。デフレ経済であろうが何だろうが、読者不在の一方的な値上げを繰り返す朝日新聞こそどうなんだと。記者の給料削って、少しは購読料下げたらどうなんだ、となりかねない。天につばするような書き方をするべきではないのではないか。

現に週刊ダイヤモンドで、日本の企業の平均給料をランキングしていたが、今、テレビ局、新聞社、広告代理店だけがこの国で飛び抜けて給料が高い。かつては航空会社とか銀行も同じくらいだが、この間のリストラで普通の企業の給料と大差なくなった。

そもそも大阪府職員の労働組合の多数派は、共産党系の全労連自治労連の職員組合である。そこが反発しているという記事を第1に書くのが、こういう記事を書くときの流儀であろうに、なぜか第2勢力の組合である、自治労府職だけが抵抗勢力としてのやり玉に挙げられている。

自治労バッシングと、マスコミ文化人橋下氏へのヨイショ。
田原総一郎、猪瀬直樹はじめとするマスコミ文化人と自治労バッシングの構図の背景には電通がいる。公務員天国を批判する電通文化人だが、電通こそ、シェア50%超える独占企業。そのルーツは国家総動員法下で作られた国営広告代理店である。

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2008.04.23

4/23 労働力を吸い尽くす企業

残業や休日出勤をしない人を白眼視する企業風土は珍しくないが、あからさまに辞めればというトンデモ会社の話。

朝日新聞が批判もなく紹介している。これは違法行為に近い。
サービス残業と休日出勤を平気でやらすから、日本の企業は従業員一人あたりの生産性が上がらない。家庭や地域に犠牲を強いるこうした企業成長モデルはどこか無理があると思う。

いつか構造改革の旗手の女性経営者が残業規制を否定して暴言を吐いたが、こういう企業もやっぱりあるんだと再認識。
しかしこのメーカーが作るものがハードディスクを動かしているのだと思うと、考えてしまう。

相変わらずバカだねぇ。テサロニケ。光市の殺人事件の判決で、道徳の回復のために刑の厳罰化だって。脱亜入欧・人治主義排撃の福沢諭吉の流れをくむ丸山真男の専門家なのか。法治主義と人治主義の対比では、法治の否定が道徳の回復であり、人治の否定が厳罰化だ。犯罪者と被害者家族が和解して涙を流し合うという「恩讐の彼方に」みたいな話は法治を否定した道徳の確立であるし、秩序の維持を官僚的にやるのが厳罰化ではないか。イラク戦争なんかテサロニケが書いているような情緒的な報復主義でやっていること正当化しないと話が始まらないだろう。あれはまさに当事者にとっては道徳と厳罰の論理だ。道徳とは何か、道徳の根元にあるのは何か、そんなことも考えずに刑罰と結びつけるのはどうか。保守主義者はそうした非科学的なものの判断に経験則という手法を入れているが、テサロニキのような疑似左翼の立場は道徳の正当化に何のモノサシを持っていくのか。科学というのか。科学であるなら、人殺しがなぜいけないのか証明すべきだ。
また、本村洋さんを総理大臣にとか。妄想に近いし、本村さん本人はそんな政治利用みたいな言い方、嫌だろうなぁと思う。

●安田弁護士に対するバッシングにいろいろ思うところがある。
安田弁護士の稚拙な対応にいろいろ思うことはあるが、しかし検察が安田弁護士をこれまでなら罪にも問わなかったことでひっかけたり、テレビタレントがよってたかってサンドバックにしていることを何とも思わないことも問題だと思う。今回の判決報道では、BPOの判断なんてマスコミの煽動を止めるのに何の役にも立たないということもわかった。
安田弁護士に対するバッシングを見ていると、犯罪者は弁護士によって弁護を受ける権利はあるはずがそれを平気で否定して、加害者に本人の立場に立って弁護する職業の存在そのものを認めず加害者を説得するための弁護士の役割しか認めないような意見も多い。それでは中国や北朝鮮の裁判と何も変わらないということがわからなくなっているのが恐い。共産国が元気だった時代には、人民裁判がいかに野蛮か、ということで、弁護士が検察の代わりに犯罪者として認めるよう説得する場面なんかが紹介されたけども。

●弁護士稼業が暴力団なき後の企業舎弟になりつつある、という話を労働組合の先輩活動家とすることが増えた。

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2008.04.15

4/15 港区役所のプリンスホテルへの対応は労働者の敵である

日教組の教研集会の会場と宿泊者をドタキャンしたプリズンホテルが始末書を提出したからと、港区は処分を見送り、口頭の厳重注意でことを終わらせた。しかし一番被害を受けた日教組への謝罪もなく、また社長はテレビのインタビューに「再発防止に努めたい」と偶発事故かのような無責任な応答。故意にドタキャンしたわけで、再発防止というのはどういうことなのだろうか。つくづく堤一家の体質が抜けきらない。

口頭の厳重注意など、このような不道徳な企業に痛くも痒くもない。港区役所はまったくもってよろしくない対応である。労働組合、労働者の敵である。そんな処分を決定した職員が組合員とは恥ずべき事態である。スト破りと同列の行為である。

まさか連合系労組でプリンスホテルを使っているところはないだろうね。

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2008.04.11

4/11 尼崎市役所の派遣労働者の争議、直雇用化で解決

尼崎市役所で住民票入力で働く派遣労働者が、派遣会社の一般競争入札で、雇用不安に陥ってストライキに突入していたことをお知らせしましたが、ようやく労働者側の勝利で解決することになりました。とても嬉しく思いますし、当事者の5人の労働者にお祝い申し上げます。

非正規労働者の争議でストライキ→復職をかちとることはなかなか難しく、今回は全国の非正規雇用におかれた労働者に光明を当てるものになるかと思います。
あと賃金がまだ歩み寄っていないようですが、この週末の間に解決できる見込みだということです。

これまでの経緯
・住民票入力の派遣労働者が待遇改善を求めて市役所と交渉し続けていた中、2月18日に市長の指示だということで派遣契約そのものを一般競争入札にかけるとして交渉を打ちきられた。原価が人件費しかない派遣業者の選定で一般競争入札にかけることは、人間のセリである。それも奴隷取引では高い値段をつけた業者が落札するが、行政は低い値段をつけた業者が落札するのである。
・派遣労働者5人は、3月3日から抗議の無期限ストライキに突入。市役所前に仮設テントを設け、当事者と支援者で座り込みを続ける。
・市長は態度を崩さず、3月21日に1回目の入札を強行。それだけ安い労働力が確保できないとして、落札回避の値段をつけたり、入札辞退があったりして、業者が決まらない。それでも態度を変えず、4月7日に再入札をする。
・3月28日にストライキを打ちきり職場に復帰。
・雇用期間が新しくなる4月1日から、就労通知書を持参し提出しては、帰され、テントで座り込む。
・4月7日の再入札も、業者が辞退したり、高価格で落札して、市が落札業者と再交渉して、業者は落札辞退。市長が5人の雇用の継続を検討。
・4月11日、市長と労働組合の武庫川ユニオンと交渉、5人を1年間臨時職員として直接雇用し、その間雇用のあり方について検討することを約束。賃金については積み残す。

今回の事件についてはいろいろ考えさせられることがあります。
① 自治体の業務を誰が責任を取る体制で働くのか、という問題。
② 自治体の業務を行う、自治体正職員以外の人たちの労働条件の問題。シングルマザーに年収150万円で働かせてワーキングプアを作っている問題。
③ 派遣業者を一般競争入札だけで選ぶということの、人を安く買うという倫理の問題。
④ 民間委託が進んでいる中でスト権を持っている人たちが公務を担っている中での、公務員のスト権を制限していることの無意味さ。
⑤ 自治体業務を行う派遣労働者や請負労働者の雇用責任。
⑥ 自治体業務を行う派遣労働者や請負労働者の仕事の指導責任。
などが課題ではないかと思います。

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2008.04.07

4/7 自治体の業務委託で「効率化」されている裏で

●尼崎市の住民票入力オペレーター派遣労働者に対して、尼崎市が派遣契約の競争入札をつきつけて実質上の雇い止めを突きつけていた問題。当の労働者たちはストライキに突入してたたかっている。
市が強行した派遣業者の競争入札だが、一回目の3月21日が不調になったため、きょう二度目が行われたところ、今回も応札者なしで不調に終わったという。
民間に仕事を任せたくても仕事を請けてくれる会社がない以上、あとは選択肢が限られている。

●きょうの「クローズアップ現代」は自治体の委託業務で働く人たちの人件費の話だった。これまで行政の効率化という名目で、委託先で働く人のことなど全く無視した議論が横行していたが、ようやくメジャーなマスコミが注目してくれたと思う。

最初は、大津市のガス検針員の民間委託の問題。民間企業に委託されたら、市で雇ってきた検診員は民間企業の下請けの個人請負(つまり自営業者)扱いになった。バイクも燃料も自己負担にさせられ、業務中の事故も給与カットだけではなく労災も出さない、民間保険に入るよう会社には言われているという。どこからどう見ても使用人なのに、経営者が雇用責任を放棄している呆れた事例であるし、そのことの問題を発注者責任として逃げ回っている大津市役所にびっくり。
次は、大阪市交通局の清掃業務。委託を単純な入札にしたため、今働いている人を雇っている会社は、時給713円でボーナスがなくしても仕事を請けられなくなったというひどい事例。大阪市らしいというか発注責任の課長は問題を感じているのに問題がないと強弁している。

改善した事例として、国分寺市と豊中市が紹介されていた。豊中市は私もいろいろ紹介してきたが、障害者雇用やひとり親雇用など、市役所が政策誘導していることに適応している企業に対しては入札で優遇する点数制度を導入している。また国分寺市はごみ収集を価格だけで決定していたら、あるとき突然業者が事業撤退されて収集ができなくなった過去があったため、市役所の委託先の労働者の賃金を保障する方法を検討している。

自治体の委託業務は、製造業と違い、労働集約型の仕事が多い。そこを入札で決めれば、人件費を刈り込んでいくしかない。その結果、人材確保に苦労する話ばかりか、地域で福祉に依存して暮らす人を増やしてしまうということも指摘していて、非常によい番組だったと思う。

ワーキングプアを役所がまきちらすことで、貧困者や無年金者、社会保険や税の未納者を増やしてしまう。そこから税収や年金財政が悪化するだけではなくて、地域経済全体が貧しくなっていくことが指摘されている。アメリカでも生活できる賃金(リビングウェッジ)という考え方で、地域全体の最低賃金を自治体が定める事例も増えている。そうしたことが地域の貧困化を回避するために必要だろう。

これまで役所の業務の民間委託化による効率性が安易に語られてきたけども、実際そこで働く人たちの賃金を刈り込んで貧乏人にしてしまえば、役所に依存して生きる人を増やすことになる。

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2008.04.01

4/2 ムラ社会のオキテ

横浜市大病院で、医学博士号を取得すると指導教授に謝礼金を払っていた問題で、准教授11人が

「医局に在籍するものが医局内の出来事を悪意によって歪曲(わいきょく)し伝えなければ作り上げられない内容」と批判。「一緒に研究してきた仲間を犯罪者に引きずり降ろそうとする人間と職場をともにすることに恐怖感と強い嫌悪を抱く」としている。
 そのうえで、理事長らに「早急に本事件の発端となった人間(投書をした者)の厳しい責任の追及と猛省をお願いしたい」

という内容の申入書を、大学側に提出していたことが報じられている。

多分、内部告発をした人は横浜市大病院にとって「KY」なのだろう。しかし博士号取得に現金授受がまとわりついていることが、慣習化している内部の人間たちにとっては形式に過ぎず実質的な問題はないとしても、周囲からは厳正に博士号を与えたかどうか疑念を呼んでしまうことは避けられない。レベルが違うとか言われそうだが、教習所の教官に運転免許を取った者が謝礼を渡していたらどうか、ということである。
それに対して、制裁まで要求する非常識な申し入れを堂々とできるとは、ひどいムラ社会である。普通の社会では、現金を受け取った教授にもそれ相応の事情があったので斟酌してやってくれ、というのが申し入れの内容の限界だろう。

●最近、不正行為ではないが、別のところで似たような経験をした。
私が濃密にお世話になっているある業者の職員には、守秘義務だの個人情報保護だのコンプライアンスという口実で、社内でおきていることをもらしてはならない、という規則がかなり厳しく求められているらしい。私の担当の人が先週末、突然、退職してしまった。退職することについて箝口されていたらしい。本人が最終日に、箝口令を破って私に告白してくれたから退職する事実を知ったものの、退職に当たって取引先にあいさつもさせないとはひどい扱いである。その経営者は日頃、あいさつがどう、忍耐がどう、職員に伝統的な価値観を教育しているということを誇らしく自慢しているにもかかわらずである。まぁ、そうした守秘義務というのが、労働者が反発しようとしたときに、つまらないことで労働者をひっかけるための罠として用意していることは想像に難くない。

●NHKがまた安倍晋三の亡霊にとりつかれている。まぁ、経営委員長が生き霊で、現会長がその人のたってのご指名で選ばれたから、仕方がないのかも知れない。安倍政権時代、菅義偉前総務相がNHKに対して、政府による国益にかなう命令放送を執拗に求めたことがあったが、今日、増田寛也総務相の要求を、NHKはあっさり受け入れてしまった。しきりに放送の編集権の独立を強調していたが、北朝鮮が何だか知らないが、一度政治に表玄関から入り込まれる口実を作れば、次々に破られるのは時間の問題である。また、どうでもいい北朝鮮批判報道も連日流されるようになった。一方でニュースのトップはガソリン税暫定税率がなくなったことについて、わざわざテレビを見なくてもわかるような実感ベースのニュースの垂れ流しを長時間にわたって流れていたことも、質の低下を感じた。
余談だが、21時のニュースの青山キャスター、キンキンした声がうるさい。ニュースステーションの古館みたいな煽り方も気に入らない。これに堀潤のルポが重なるとほんとうにうざい。民放の煽り調子のニュース・報道番組が嫌でNHKを見ている人も多い。NHKはもっと淡々と放送すべきだ。

●映画「靖国」の上映が自主的に中止された。右翼の圧力だという。プリンスホテルの件以来こういうことが重なることはどうかと思う。今回は、火を焚きつけた稲田朋美とかいう議員にも問題がありそうだ。本人は上映すべきなどと釈明しているが、国会議員が文化行政にあまり首を突っ込むべきではないだろう。無粋である。

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2008.03.18

3/18 人間を商売道具にする社会

●堤未果「貧困大国アメリカ」を読む。宮内義彦&八代尚宏の理想社会の地獄絵巻である。
一度転落すると、病院を入口に、医療費のツケから、金融業に隷属して、人材派遣業に半ば人身売買しなければ生きられない社会をルポルタージュ。国家がファストフードに委託して配給するデブ食に依存して生きる人が3000万人。産院で子どもを産湯に浸けてもらっただけで9万円取られる社会。派遣会社に年収650万円の仕事をちらつかされて応じたら丸腰でイラクの戦場で仕事しながら、劣化ウラン弾の放射能で汚染された水を飲む生活。規制緩和&民営化の言葉の裏に、利権まみれの民営化ビジネス。

規制改革会議の甘言に弄されると20年後の日本はこうなる、という見本が書いてある。取材力や問題提起力はすばらしいし、アメリカ社会のとんでもなさが、リアルな表現と適切な言葉選びで紹介されていて、ぐっと実感できる。
しかし、まとめが憲法九条だの環境だの無駄遣いしない社会だの、なんかがっくり。それともっと知らなくてはならないのです、という啓蒙思想。
そういう楽観的な価値提起をする人は、きっと足立区や板橋区やその先にあるようなところに住んだことがないんだろうなぁ。啓蒙なんかされなくても、ひどい扱いをされない社会をつくることが本当は大事なんだと思うけども。貧困ってもっとリアルかつ普遍的な課題だろうに。

●岡本太郎「明日の神話」が渋谷に飾られる。人にいっぱい見てもらいたいという岡本太郎の精神からだと。そんなので東京に決まるんなら、ほんとうにばかばかしい話だ。東急資本が動いたんじゃないかなぁ。絵画や演劇が東急沿線とその延長線上にばかり集中するのはどうかと思う。絵の主題から言えば、広島市にもっていくべきだと思う。

●尼崎市役所の住民票入力オペレーターである派遣労働者のストライキに対してメッセージを書く続きに本文)。

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2008.03.10

3/9 尼崎市役所の派遣労働者が無期限ストに突入

少年破壊工作員にパソコンの画面を割られる。リモコン挟まれて、上に乗っかられた。ふろしき残業に不可欠であり、そうした面からも大損害である。

●兵庫県尼崎市役所の住民票入力オペレーターの派遣労働者が無期限ストライキに突入した。そのことの取材含めて出張に出る。

今回のストライキは、 尼崎市役所の住民票入力オペレーター5人が、かねてより待遇改善を求めて交渉をしてきた中で、2008年2月18日市長の指示で次年度の入力業務は一般競争入札で決めることを通告し交渉を打ち切ってきたために発生。尼崎市に拠点をおく地域労組・武庫川ユニオンの組合員5人が争議権にもとづく無期限ストに突入した。
 一般競争入札となれば、安い業者に落札される。使うコンピューターは市のもの、勤務人数は固定、そうした中で価格だけで派遣業者が決められれば、人件費を叩いている業者が落札することになる。派遣業者に雇用責任が義務付けられていないもとでは、現在働いているオペレーターは失職する。

 現在、オペレーターの所属する武庫川ユニオンの支援のもと、5人は庁舎に隣接した橘公園でテントを設営し、抗議の座り込みを続けている。
 支援者や各団体には、スト支援カンパと、抗議文を尼崎市長に送るよう要請している。

 昨年は、偽装請負であることを市役所が兵庫労働局に指摘され、改善指導を受けている。そして今年は、民間労働者に対する発注者責任逃れ。場合によっては不当労働行為になりかねない話でもある。

 問題は、こうしたことを行政改革の文脈だけで指揮している白井文市長である。左派が担ぎ出した改革派市長である。左派に支えられながらも、年収150万円の労働者がクビを切られていくことがどのようなことか、適切な想像力を働かせることができなかったことに、深刻な事態があると思う。

 もちろん財政問題は片付けなくてはならないことである。しかし住民票入力という自治体にとって欠くべからざる業務を時給1000円前後でやってくれる労働力をぎりぎり詰めていったい何が生まれてくるのだろうか。当事者の話を聞けば、法律的知識、守秘義務、正規の公務員以上の厳格さを求められる業務だという。報いてほしいものだが、せめて人件費ダンピングにつながることが見え見えのことにGOサインを出さないように、祈るばかりである。

 自治体はさまさまな業務を民間業者に委託している。その中には、偽装請負につながりかねない問題や、ワーキングプアを作り出している現実がある。自治体の委託する事業は、公共事業以外は、労働集約型の業務が多く、発注費の抑制が人件費のダンピングに簡単につながりやすい構造にある。自治体が発注者責任が問われることはなく涼しい顔をしているのはどうなのだろうか。
また、ストライキということから、労働基本権の問題も出てくる。そのことの議論にも一石を投じることになるのではないか。

 また、派遣労働力が、波動的な労働需要ではなく、常時必要な労働力に使われながら、一方で雇用主責任が明確ではない現状の問題点もまた浮かび上がっている。

※故障しているパソコンで打っているので、うまく書けないでいます。後日修正してアップします。

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2008.03.04

3/3 心配な財政

●朝一番で自治体財政健全化法の勉強会。毎夜遅くまでその対策に取り組んでいる同僚に講師を頼んだ。問題のカギがよくわかる解説だった。
極端に財政事情が悪いまちはともかく、最近悪くなっている自治体は、1993年以降の過剰な施設への投資が仇になり、最初の地方債の償還期にあたる2003年ぐらいから、最盛期の4分の1程度の公共投資しかできないほど財政が悪化している。
朝霞市は公共投資をうまく避けてきたが、来年から基地跡地で過剰投資を始める。2017年ぐらいからほとんど何もできなくなるのではないかと思う。その頃には、道路の修理を町内会がやらされるかも知れない。先行きについて今度時間があったら試算してみようと思う。その頃、富岡市長は63歳。
民間もわずか1社が次から次にマンションを建て続けている。少子化で人口が増えていないし、バブル崩壊で思い切り安くマンションを大量に提供できたことで人口増を続けてきた朝霞市だが、景気回復とともに住宅価格が上がり、かといって人気路線の沿線のような魅力もなく、バブル時のように人口が増えなくなる。そうしたときに、次から次にマンションを建て続けてきた業者が経営を維持するのは何らかのリストラが必要になる。
朝霞市全体で、官も民もはこもの作りまくった結果として、財政破綻が起こるわ、マンションの投げ売りが始まるわ、偉いことにになる。これを回避するためには、住むことに対する安心感の高い地域社会を作るしかないが、福祉や教育に理解がなく、人間の多様性に理解の薄い市役所のままでは、難しいんじゃないかと思う。

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2008.02.26

2/26 プリンスホテルの開き直り

プリンスホテルが日教組の教研集会の使用を直前になって拒否した事件で、プリンスホテルが記者会見したが、謝罪はなしで、開き直る一方、どうしようもない。

プリンスホテルは、右翼が来ることの説明不足を言って開き直っているが、日教組の教研集会に右翼が集まるなんてことは、イベント業界や貸館業をやっている人間なら常識だ。新聞やテレビを見ていれば、わかろうものだ。それで契約しておいて、説明聞いてやばいとすぐ解約すればまだしも、契約してから何ヶ月も放置して、代替地が探せないようなタイミングで解約するのに、弁解の余地はない。

脱税や偽名株で世間を騒がせておいて、今度は裁判所の決定を無視とは、不透明な企業運営だった堤義明時代のままの反社会的な企業である。日教組はたっぷり損害賠償を請求すべきだろう。

連合は、労働組合の武器である同盟罷業と同じような手段を使って圧力をかけ続けるべきで、加盟組合や組合員には、長期的に使用不可とすべきである。同様に、西武鉄道系のグループ企業の利用も差し控えるべきだろう。

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2008.02.19

2/19 ガソリン税だけ介護に使っていけないのか

日中、公務員関係労組の連合組織からヒアリングを受ける。うーんとうなるような話。何だろうか「任用」へのこだわりは。労使自治をもっと大切にしよう、と思う。

その後同業他社?が非正規労働者の組合員化に取り組むというので、意見交換をする。

●宮崎県で行われた、菅直人、麻生渡、東国原英夫の討論をニュースで見る。

道路特定財源維持派の麻生、東国原は、一般財源化を、介護に使われる、流用、流用としきりに批判するが、酒税をバー建設やたばこ税を新幹線禁煙車の維持に使えと言っているようなバカな論理である。道路だけが聖域であるべき理由はない。きちんと国会で議論して一般会計予算として検討すべきものである。他の税金で「流用」でないものなどあるかと思う。

民主党も暫定税率を下げるなどと言わずに、一般財源化だけ言えば説得力が生まれたのに、と暫定税率の廃止ではなく、一般財源化と国交省の不透明な意思決定システムを指摘した今日の菅氏の発言を聞いていて思う。

麻生や東国原の話はまったくあほくさい議論である。税金が対価であるなら、政府なんていらないという話になる。

●東国原を見ていると、芸能人が正義の御旗を振りかざすと、ろくなことはないと思う。

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2008.02.15

2/15 プリンスホテルを使うのをやめよう

日教組の教研集会を、一方的にドタキャンし裁判所の命令にもしたがわないプリンスホテルに対して、連合は不使用を呼びかけ始めた。
労働界も含めて日教組に冷ややかな社会風潮の中で、よくやってくれた対応だと思う。労働運動の敵に、労働組合員の払ってくれた組合費を垂れ流すのは愚挙である。

今回の報道で分かったが、プリンスホテルが一方的にキャンセルしたことは、ホールの貸出だけではない。日教組組合員の宿泊までやっている。あまりにも悪質である。

昨日の朝日新聞の投稿で橋爪大三郎氏がこの事件について「村社会文化の横行を映す」と指摘している。そのなかで「ホテルマンの道義にもがっかりだ。いったん約束したら、体を張ってでも客を守るのがホテルの責任のはず。「周辺や他の客の迷惑」よりも、日教組の利益を考えるべきだろう。見ず知らずの客との契約を絶対とすべきホテルが、近所の迷惑などと言い始める江戸時代の発想では困るのだ」「村社会のような組織文化を何とかしないと、日本は本当に危ない」と書いている。もちろん、それに対抗する日教組が外との連携をせず、内々の交渉にとどめてしまったことも村社会の対応と残念がりながら。

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2/15 鞄で殴られても、一丁前の労働者として扱われるように

仕事で、厚生労働省の前で街宣車でアジテーションしていたら、通行人に鞄でなぐられた。びっくりした。しかし、これまでの選挙の体験でそれと似たようなことは時々あり(首都圏だけだが)、平然と続けていたら、大阪や兵庫からきた組合員が激怒していて、そちらをなだめる方が骨折った。

でも後で、これは選挙じゃないんだから、大阪や兵庫の組合員の言うように、相手を捕まえて警察に突き出すぐらい怒るべきだったと、後悔。相手は卑怯者だからだ。

何せ、皇民党事件以降、街宣活動を制限されている区域で、警察に事情徴収ぐらいされることは覚悟してやっていたのだから。

●で、今日やった行動は、地方自治体で雇われているパート労働者の雇用保護を求めた行動。
地方公務員法では、政治的任官で地方自治体が左右されないよう、正規職員に対しては、きちんとした雇用保護がされている一方、パート職員には、解雇やりたい放題の制度になっている。民間の場合、使いたいだけ使ったパート労働者を解雇すると、裁判で復職を命じさせることができるが、自治体のパート職員には、一切、そうした保護はない。
労働基準監督局は、せいぜい話を聴いてくれればいい方。多くは門前払いだし、地方公務員法を管轄している総務省は、今自治体の最前線の仕事はほとんどパート職員によって担われていることを百も承知で、パート労働力が存在することはそもそもいけないことだと言って、こちらも自治体の実情に合った制度改定をしようとしない。

労働者を保護するさまざまな法制、監督行政から抜け落ちて、不安定とたたかいながら現場の仕事をしているのが自治体のパート職員である。

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2008.02.05

2/4 新入社員は父母同伴で

高級住宅地を走る電車の終点(事実であるけど真実を表していないな)にある、首都圏のK市の職員組合を訪問。作業の協力を依頼する。
その市職員の労働組合は、少数派でよく頑張っている。どうして少数派になったのか聞いてみたところ、びっくりするような組合弾圧が過去に行われたことを聞いた。

70年代から80年代前半にかけてのその市の助役が、組合嫌いで組合弾圧に熱心だったという。
組合が集会をやっているところをVTRで盗撮して報告させることから始まり、新入職員の組合加入の勧誘を遠ざけるために入庁後2週間は父母同伴で出勤・退勤させたとか、お気に入りの職員を自らが役員を務めていた日中友好協会のあっせんの研修中国旅行に行かせたり、居住地、居住区ごとの親睦会を作らせて親睦会には組合加入者を排除して孤立させたりしたという。通常無料で行う組合費の給与天引きも、法外な手数料を組合に要求して断念させたこともあるという。

全国には自治体職員の労働組合がほとんど全市町村にあり、加入率も高い地域がある。そうしたところは、公務員労働組合は、本来の労働組合という面と同時に、公務員ソサエティとしての位置が自治体当局に認められている。そうしたところから見ると、びっくりするような話だ。

しかし、委員長さんに話を聴くと、そうして叩かれて闘っていた時代の方が組合運営はやりやすかった、今の当局は表向き組合を叩きはしないもののすまして組合に不利になることをするのでやりにくい、とおっしゃっていたことも印象的であった。

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2008.02.03

2/3 日教組教研集会の全体集会中止をめぐる声明・決議等

プリンスホテルの法令無視による被害で、日教組の教研集会の全体集会は開くことができなかったが、そのことに対する日教組の説明文や抗議声明、連合の声明を入手した。

連合事務局長談話

日教組「第57次教育研究全国集会参加のみなさんへ」

日教組「抗議決議」(本記事最後に掲載)

日教組の「抗議決議」では、プリンスホテルを「法治国家にあるまじきこと」と表現しているが、法治国家とは悪法も法という考え方である。日本は憲法で法治国家という考え方ではなく、憲法の精神に反する法は法でないとする「法の支配」という考え方をとっていると言われている。したがってプリンスホテルは「法の支配に背くあるまじきこと」と、もっと強く断罪できるのではないか。顧問弁護士に確認されたらいいと思う。

●日教組はどうしてこうも標的になるのかと思う。

右翼の行動隊の供給源である不良少年や神道系新興宗教にすがらなくてはならない境遇の青少年たちにとって、親と並んで人生に深く関わった人が学校教員で、その多くはインテリで中産階級のモデルのような生活水準で、「進歩的」「文化的」思考をしていたことが、異物として大きな印象を与えているのだろう。「ニッキョウソ」という固有名詞とその発する音感に対する忌避感や被害妄想につながっているのではないか(むかし、ニッキョウソについて真剣な顔で「日本共産党ソ連派?」と聞いてきた人もいた)。ある種、そうした人たちにとって、内実よりも記号化された反応の対象であろう。その風潮に、一部のインテリな右派が乗じているのだろう。
教育が人間を変えるなんて取ってつけた理由にすぎない。サヨク教員がサヨク教育をして社会を左傾化させているなんて、右翼の被害妄想モデルを証明することは限界がある。
不良少年や親の入る新興宗教の影響下にあった青少年にとって、人生で最初で最後に出会う左派系の人が学校教員だったということではないか。

というのも、日教組よりずっと左派的な労組はいくらでもあるし、全く別世界の共産党の全教という教員組合があるが、私の職場の近くに全教本部があるが、記憶では、ここに右翼の街宣車が集団で押し掛けてくるようになったのは、20世紀最後の年か21世紀最初の年からだと思う。それまでは一部の右翼が単発で何かに抗議にしに来るぐらいで、その通りに右翼が来るときは、環境問題で、はす向かいにある土建コンサルタント大手への抗議行動の方が多かったぐらいだ。

日教組にとって、良い境遇におかれなかった子どもたちに、文部科学省の枠組みの勉強させるだけではなく、労働法制や消費者教育、刑事訴訟法など、自分を守れることを義務教育カリキュラムに乗せていかない限り、引き続き、右翼の行動隊の供給源を作るのではないかと、よその労組のことだが、心配したりする。

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2008.02.01

2/1 西武鉄道グループの不買運動をしよう

本当に、プリンスホテルは日教組の教研集会の会場貸出契約を解除するとは驚いた。
合法の社会団体が、正当な対価を払っているにもかかわらず、会場を使用することを拒否すること自体、資本主義の考え方を否定するものである。しかも、このケースではプリンスホテルが一度は契約に合意しており、それを一方的な理由で直前に反古するのは、契約の考え方すら否定するものである。全く言い分がない。都内で3000人の会場を貸せる代替地を探すとなれば、契約解除を申し入れだ2ヵ月前にはほとんど不可能である。
しかしプリンスホテルの断固とした、資本主義や契約の考え方を否定する暴挙に、日教組は教研集会を断念させられた。

このことの持つ意味は大きい。右翼や暴力団が威圧すれば、会場を貸出さなくても、裁判を無視してもいいという先例ができた。

教研集会というと、日教組のサヨク教員養成研修みたいな印象が持たれている。しかし特定のいくつかの分科会以外は、実際には、満足な研修権を保障されていない教員に対する、再教育研修となっている部分もある。いじめ対策、学力低下、通学路の安全、そうした教育にまつわる社会的に関心の高い課題も、教研集会から発信された情報も多い。三流官庁の文部科学省が「教育の中立性」の名のもとに進める硬直した教育行政を何とか補い、教員の不満を爆発させないよう吸収してきた場でもある。そうしたものの社会的価値をもっと評価した方がいいと思う。

当然、連合傘下の労働組合は、プリンスホテル、西武鉄道グループの利用拒否運動をすべきだろう。

●杉並区和田中学校の夜間塾については、いろいろ議論を呼んでいる。私自身は、勉強嫌いな人に囲まれて育ったので、韓国の子みたいに深夜まで勉強を無理強いするような社会がどうか、と思っている。しかし、教育ママの多い地域事情なんだろうね。収入格差が、同じクラスの中で露骨な学力差になっちゃうんだろう。
そうは考えながらも、今回、都教委の介入を見て、教育の地方分権は必要だと痛感した。一昨年、義務教育費国庫負担制度の見直しが行われようとしたときに、国による教育権の保障を財政や水準の最低基準の議論にとどめず、国による画一的教育が再補強する論理として、左右ともに使ったことは問題だったと思う。

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2008.01.31

1/30 暴力団が客を狙っても客が悪いという宿

●粟屋健太郎「昭和の政党」を読む。
政党政治の混乱から、政党の崩壊、大政翼賛会の成立と崩壊の過程を書いている。ところどころ歴史的経緯が前後するのが読みにくくさせているが、戦前の政党政治家たちがどのような行動を取ったががわかる。
また明治憲法の体制というのは、明治維新による権力構造の複雑さを前提としたシステムであり、政党政治の時代や、元老が機能しなくなっている時代に、衆議院、貴族院、内閣、天皇、枢密院、軍部とさまざまな権力が分立しかつ権力の優劣が不明確で、それらの上に乗る天皇は、天皇の代弁者たる明治の元勲たちがほとんどいなくなって調整力を失っていたということに、問題があると指摘している。実際に、内閣は1年ともっていない。
そう考えると、権力構造がきちんと明確になっている日本国憲法の体制の方が政治が安定した政治ができると言え、政治による社会の混乱が回避されてきたのも、偶然ではないと思う。

日本国憲法がダメで明治憲法の方が優れているという論者の中には、戦前の政治の方が、倫理的であるかのような誤解があるがとんでもないことがわかる。私利私欲、権力欲の渦巻く中で、政党がまともに機能せず、つまらないテーマで政争にあけくれ、「挙国一致」や不偏不党を掲げる軍部と官僚の連合軍による介入を招いたし、軍部や官僚も、抱き込んだのは、政党政治の中でも自らの権力欲のためなら何でもする最も悪質なグループであった。

本の中では昭和初期に、リヒアルトゾルゲによる日本の進路の予測が書かれているが、恐ろしく正確であることに驚く。

●粟屋「昭和の政党」の翼賛体制から、今の時代の問題をいくつか拾い上げることができる。
今の選挙制度、世界でも稀に見る禁止だらけの制度は、翼賛体制の準備段階で誕生したことがわかる。天皇に誓うための投票であり、政権選択や政策選択ではないというものである。だから選挙をやる人にうさんくさい印象を与えている。
政党に対する嫌悪感も、この頃の軍部やそれにすりよる人たちのプロパガンダでまき散らされたものである。
また、町内会が政権与党と行政の下部機関として選挙をやるようになったのも翼賛政治の時代からである。

翼賛時代の前段階では、警察が選挙分析をし、必要に応じて選挙介入もしていた。その名残が、今でも行われている警察による選挙情報収集で、その正確さは定評があると言われているが、政権与党中枢しか情報は入手できない。

さりながら、「きれいなファシズム」の翼賛体制が、ファシズムやナチズムのような強力な政治実績を上げたかというと、ただただ軍部と官僚にひきまわされていただけであり、ナチスの経済政策の成功のような成果は何一つ挙げてこなかったことも特徴といえる。

●日教組の教研集会の全体会議が開けないようだ。
今回、会場としてずいぶん前に受注して、土壇場で代替の会場も用意せずキャンセルするプリンスホテルの営業姿勢に問題を感じる。ウヨク企業としての嫌がらせだろうか。公的な責任を持たない企業姿勢は、不祥事以降、変わっていないのか。
日教組の教研集会にウヨクがやってくるのは、ちょっとした人なら知っている話であり、そんなことを知らないで受注したとも思えない。日教組も参加者にすら直前まで会場を教えないなど、慎重に運営をやっている。
ウヨクが問題行動を起こしたら、ウヨクに抗議すべきであって、被害者になりうる客にクレームをつけるとは、旅館業としてどうかと思う。

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2008.01.25

1/25 東京と大阪の応酬

大阪府知事選で、橋下弁護士が優勢というニュース。この人のデマゴギーぶりは、江川紹子さんがきちんと書いている。

ところでそれをめぐって、東京出身の上司と、大阪出身の副社長が応酬。だれかが「関西人はテレビタレントに懲りないよなぁ」と言いだしたことから。
副社長「ほんま、懲りひんのよ」
上司「そっちはノックもいたよな~、大阪人はああいうの好きだよな」
副社長「同じ時期に、そっちも青島やったやないか」
上司「でも東京は同じことをくりかえさない」
副社長「そんでも青島やでぇ」
と応酬する副社長。でも分が悪い。上司がトイレに立つと、
副社長「同じ右でも、政治をやれる石原と、人権侵害しかできない橋下とでは全然違うわなぁ」としょげていた。こんなこと言ったら大阪人に怒られるが、大阪の選挙風土を見ていると、テレビに出た人か、世話焼き(利益誘導)をやってくれた人にしか投票しないような印象がある。大都市圏で民主党(ここでは実態ではなくイメージがクリーンとして)の浸透が最も遅かったことが、それを証明しているようにも思う。

●講談社現代新書「不機嫌な職場」を読む。職場に協力する風土を取り戻さないと、ろくなことにならないというわかりやすい事例を次々に示してくれて、面白い。メンタルヘルスの人が出てきたとき精神科のカウンセラーに面談させてそれっきりで自分たちの職場風土を変えようとしないのはダメ、とか、つまらないことでも助け合おうとする風土がない職場は仕事がたこつぼ化するとか、従業員どうしが楽しくコミュニケーションができて能力を出し合える職場にすることが大事だ、とか、社内コミュニケーションと言ったときに昔ながらの社員旅行を復活させるのはダメだとか、わかっちゃいるけど、何もできていない職場への改善提案がいい。

●市議会の傍聴者からの情報。朝霞市職員のメンタルヘルスによる休暇取得者数、突然の退職者数が急増しているという。現市長になってから増えているようだ。県内下から2位の賃金水準といい、職場の荒廃に何もしないでいる市職員集団というのはどういうものだろうか。
昔、ある四国の市の消防職員協議会を設立した人たちの話を聴いたことがあるが、職場に深刻ないじめやしごきがあって自殺者を発生させたところから、職員自ら職場改善を提言し管理職にもの言うグループづくりをしないとダメだというみんなの意思が、協議会設立の契機だったという。

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2008.01.09

1/9 高福祉高負担を正面から紹介する東洋経済「北欧」特集を読む

組合づくりの技術者向けの教材VTR作りの仕込みのために、埼玉の地方組織に行く。

埼玉県の地方組織は、16年前、共産党を支持するグループが根こそぎ組合を連れ去った後、連れ去られるのが嫌だという組合だけで再建したところ。なけなしの組織で再出発したので、自治体の委託先や臨時・非常勤職員の組合員化に熱心なところである。VTR作りの協力依頼をする話の3倍ぐらい、労働運動のさまざまなヒントをいただいた。

自治体の臨時非常勤職員のワーキングプアぶりに関心が高まっているのか。夕方、新聞記者の取材の前の予備調査を受ける。自治体の臨時・非常勤職員にとって悩ましき地方公務員法の制約について話をする。
自治体の職員の定員抑制、自治体の財政難、広がる公共サービスのニーズとそれを必要以上に煽る無調整な国の補助事業、出世競争させることでのスキルアップしか想定していない最近の自治体職員の人事の運用、そんなことの矛盾を臨時・非常勤職員に、責任がありながら最低賃金すれすれの労働者として使われる実態になっている、と話す。

●東洋経済「北欧はここまでやる 格差なき成長は可能だ!」を拾い読み。

これまでの「北欧はいいなぁ、だけど税金はあんなに払いたく無いなぁ」という負担と給付の関係にとどめず、質の高い社会をどう作るか、という課題設定から負担が実際にどのようなものかという議論をたてたのがよい。それから税金を払わないことばかり考える日本の左派が、どうしてダメなのかを教えてくれるいい教材でもある。「軍事費削って福祉にまわせ」とあまり実現可能性と効果が見えない念仏唱える前に、いい社会サービスを実現するためにはそれ相応のコストを払うものなのだという認識を持つべきだろう。今自民党政権が観測気球を打ち上げている増税に反対するのは結構だけども、本当に質の高い社会サービスを作ろうとすれば、いつかそれとは別の何らかの増税案を提起せざるを得ない。それが嫌ならば、今よりももっと、手持ち現金がなければ良い教育も、良い福祉も受けられない社会がやってくることを覚悟しなければならないと思うべきだろう。

高福祉高負担の内容について、公的セクターは明確な役割分担として、国は現金給付を中心とした経済的保障(歳出の49%が社会保障費)県は医療サービス(歳出の71%が医療費)市町村は福祉・教育サービス(歳出の80%が福祉・教育費)と図解しているのがわかりやすい。日本の場合、これらの比率ががくんと下がり、道路や橋(朝霞では国家公務員宿舎とシビックコアと地区センターと児童館)ばっかり作っている財政支出内容になる。
北欧諸国は、高い税金を取っているが、現金給付、医療、福祉、教育で実益として国民に8割方を返している財政構造といえる。税金で生活のリスクを調整しているとも言える。日本の場合、税金は低いものの、社会保障や教育で返ってくるのが半分。それも高所得ほど高い給付を受けられる年金制度とか、児童手当、敬老祝い金などの再分配にもリスク管理にも結びつかない支出も目立つ。

また、国地方の関係についても興味深い。日本の場合、国、県、市町村それぞれの社会保障の権限が不明確で、中央官僚が補助金で権限を手放さないで、帯に短したすきに長しの社会保障政策をやっている。自治体も独自財源を手に入れると、地方議員の顔色をうかがってハコモノ投資や祭に使ってしまうので、分権の効果がなかなか出ない。

公共サービスの民営化についての報告もよい。福祉サービスの民営化もスウェーデンで行われているが、同じ仕事には同じ賃金という賃金決定の社会合意があるために、日本のように民営化の効果を人件費ダンピングによる財政効果ばかり説得する下品な議論にはならない。日本では、臨時・非常勤職員や委託先労働者を官製ワーキングプアとして送り出し、ときには生活保護受給者まで発生させている状況から考えると、民営化の内容も大きく違う。

福祉を手厚くすることの問題に対して、サービス提供者とは中立的な認定士(日本ではケアマネージャーに認定委員会の権限を付加したような職)や、相談員などをきちんと整備している。日本のように財源不足からケアマネージャーや地域包括支援センターが介護事業者の営業活動を事実上やることを認めて福祉の押し売りが横行していること、それを見て福祉を削れ、介護を削れ、という議論が起きている悪循環とは逆の仕組みが動いている。

少子化対策ではノルウェーが紹介され、デイケアセンター(保育所と同内容)の整備と最低6週間認められる男性の育児休暇制度が後押ししていることを紹介している。産前産後・育児休暇制度は、有給であることが日本より優れているが、休暇期間は、日本より短い。産前3週間、産後6週間、育児39週間、父親のみ取得可が6週間で、日本の母親がおおむね1年産後+育児休業を取得するのに比べ少し短い(もっとも親族の支援がない場合は、保育園の入りやすい4月に育児休業を止める親も多い)。464万人の人口で6000ヵ所も保育所があり、5歳以下児童の80%が入れる定員があれば、育児休業期間が短くてもしのげる(日本はその25倍の人口で保育所の数は4倍。幼稚園と統合しても8倍)。その上で、在宅育児の保護者に手当を給付している。
日本の場合、子育てというと税控除と現金給付の話ばかり進んでしまって、所得の再分配も、機会の再分配も、親たちの経済的自立も、何も考えないまま、感情的なばらまき政策が進められている。必要で効果が上がる政策は何かという十分な検討がされずに、親たちに迎合する政策ばかりが進められる。
参考 原田泰さんのレポート「どうしたら子どもを増やすことができるのか」児童手当より保育所整備の方が少子化対策に有効というレポート

●よく国民負担率という言葉が使われるが、これは強制徴収となる税や社会保険料だけを指しているにすぎない。
実質的な国民負担率は、ここから社会保障費や教育など国民の能力開発に使われた支出を差し引いて国際比較すべきだろうし、逆に、公共サービスの怠慢や未整備による支出、いわゆる税外税とも言える、塾や私学の教育費、無認可保育所の保育料、有料老人ホームの入居一時金や利用料、民間の年金保険料などは、負担に加算すべきだろうと思う。そうすると日本は実質的な国民負担がかなり高い国ということになるし、何のために税金を払っている国なのかと思える感覚がついてきても仕方がないと思う。

懇意にしていただきながらも、税負担や政府の規模について主張が全く違う松本和光市議が、増税は国民への虐待であるという意見をおっしゃるのも、日本の国や自治体の収入と支出の内容を見るとそう言われても仕方がないと思う。自治体の支出の増やすべきところ減らすべきところについて、具体的な部分では意見が合うことが多い。

●朝霞市の未来が暗澹たるものだというのも、基地跡地のシビックコア建設での巨額投資が予定されており、この自治体負担分の支出で、3年後ぐらいから、福祉や教育の財政支出をおそろしく刈り込まなくてはならなくなるということである。
このままいくと朝霞市が北欧の自治体のような機能を果たすことなど夢のまた夢であり、市外のセメント業者、鉄筋業者が食い散らかすだけ食い散らかして、去ったあとには借金の山と赤字PFI事業をどう始末するかという重い課題だけが残されるだろう。とても教育や福祉の質を上げられる状況ではなくなる。高度成長期に家を買った60代の老後は本当にお気の毒だ。

●もう一つ、東洋経済の特集の中で「政策決定に当事者参加」という項目があり、パブリックコメントを超えて、政府が政策形成をする過程で、関係するあらゆる団体に原案を送付し意見を求めなければならず、さらには対象とならない団体や個人も自由に意見を述べられることになっている。
「パブリックコメントを実施するが、意見反映はさせない」と幹部が公言してはばからない、常識はずれのどこかの自治体と大違いである。

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2008.01.06

1/6 補助金受給団体の政治や選挙への関わり方

11月に行われた朝霞市議選の中で、市役所から補助金やさまざまな加入誘導策が取られている町内会・自治会が自民党系市議の選挙応援をしている、ということに問題提起をした。

そのときの市役所の返答が、①公選法上問題ない、②町内会・自治会は加入の任意性があり道義上も問題ない、という回答だった。①は確かに違法性はないが、②については一戸建て住民は事実上の強制加入であり、マンション住民が6割超えた中でもまだ、町内会・自治会だけを中心に意見吸収や防災対策を行っている以上、問題ではないかと私は納切り返し、議論は平行線で終わった。

朝日新聞が、マンション開発とかCO2対策などを理由に補助金を受給している企業が、自民党に献金したことを問題にしている。市議選での町内会の問題は、選挙を応援するかしないかという問題にとどまっており、献金ではないため、政治資金規正法の枠外だが、行政の意に沿って補助金を受給をしている団体が、相当程度の必要性(震災復興など)が無く、住民の総意を確認できる手段がないままに、特定候補の応援をすることの道義的問題はある、という論点は、補助金を受け取っている民間企業も、町内会・自治会も同じだと思う。

そうした中間団体が行政の庇護を受けていることについて、いろいろ考えることがある。例えば、生活協同組合、労働組合、NPO法人といったものに、基礎自治体が庇護を与えているだろうか。また彼らが政治参加したときに、どういう反応を示すだろうか。生活協同組合に関しては、かなり厳しい指導で、政治活動を禁止されている。共済生協も、購買生協も、保険屋やスーパーと同列の規制、同列の競争に晒されながら、保険屋やスーパーがパーティー券の購入や政党献金、企業ぐるみ選挙をやり放題なのに対して、生協は、従業員や組合員に対する投票依頼すら禁止されている。町内会や自治会などに比べたらずっと加入の任意性が高い団体だし、近畿を除けば同一地域に複数の生協の存在が当たり前になって、消費者は自由に生協を選べる時代であるにもかかわらずである。

労働組合、NPO法人も、生協ほど厳格ではないにしても、政治活動について、町内会・自治会のような野放し状態ではない。法律によって、労働組合やNPO法人の存在の目的にかなう範囲での政治活動でなければならないことを要請されている。もちろん町内会・自治会も、第一義的に自民党の選挙運動の下部組織になっているところは皆無に等しいので実質的に同義だが、労働組合が選挙運動をするときほど、自治会や町内会が、メンバー内の違う党派や候補者を支持する人たちと議論を踏んで行われているとは思えない。

また、町内会や自治会の意義は認めながらも、市民にとって中間団体で身を守る分野はそれだけではないのではないかと思う。朝霞市民の大半は月給取りとその家族である。彼らにとって最も重要な価値がある職場においての中間団体といえば労働組合だし、実際、市民の少なくない人が職場にさまざまな問題を抱えているであろうことは容易に想像付くが、朝霞市役所は月給取りの市民に、生活を守り、向上させるために、労働組合の結成や労働組合への加入を、勧めているのだろうか。そんな話は聴いたことがない。そういうことをきちんとやっていれば、市民所得が上がったり、職場にひどい目にあわされて失業したりする市民は減るかも知れない(もっとも官製労働運動でいいのかという次の問題も起きてくるが)。中間団体が役に立つ実感を得ていない市民が、町内会・自治会を入れと言われても、お任せ主義で運営させてしまうことは無理からぬ話ではないか。

また、労働組合に対する朝霞市職員の受け止めはどうだろうか。市民の権利を守る重要な機能があるという言葉をいただいたことはまずないし、そういうセクションもない。本来は危機管理や福祉に類するセクションが担当すべきだと思うが、多分、ごくまれに労働問題で市役所に相談に来る人がいれば、労基署に行けと追い返すか、話を聴くだけならと商工関係の課が聴くことになるだろう。そこは経営側の要望を相手するセクションと同じである。

そんなことを考えながら、不公平な価値観がまかり通っていると感じているのである。
話が広がりすぎた・・・。

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2007.12.29

12/28 官公労vs輸出産業労組という陳腐な対抗軸

仕事納めで今年の仕事は終わる。

定型業務中心の共済から、定型業務のない労働組合に戻って、生活のリズムが全く違うペースになったことと、会議に追われて、やり残し感の多い一年だったように思う。

●佐藤優「私とマルクス」を読み終える。

●職場の先輩から、日経の労働組合の連載記事のコピーを渡される。その中に早稲田大学の久米郁夫氏のインタビュー記事が掲載されていた。官公労対輸出産業の労働組合の勧善懲悪物語で陳腐すぎる。

80年代に輸出産業系の労働組合が労資協調になったり、小さな政府への改革を支持したことが日本経済の効率化によい影響をおよぼしたが、90年代の政界再編成の渦で官公労との分断を恐れる労働組合はなかなか構造改革に前向きな姿勢を示さなくなった。官公労と輸出産業を分断し、輸出産業中心の労働界を作れば経済発展がやってくるという論理。前著「労働政治」でも展開されていたストーリー。

しかし、産業構造も、中国やタイの後追いをして輸出を拡大して貿易黒字を追求するのか、イギリスやスウェーデンのように内需を拡大すべきか、そのあたりの路線も未整理なまま、輸出産業の労働組合が労働界を支配すれば改革が進むという断定をするにも無理がある。金融・サービス業従事者が増えていながら、労働組合の組織化か製造業中心でそこに追いつかないことで、社会的影響力を失っている現状を何も捉えていない。そして金融・サービス業というのは、労働集約型産業と体質が良く似ていることから、効率化に対して製造業と