4/22 選挙の自由とそれを利用した暴力と
更新が止まってしまいました。
七尾から帰ってから、すき間があれば恩人が出ている志木や日高の選挙の応援をしておりました。
ようやくと思ったら、朝霞市議の所属政党であるつばさの党が、衆院補選のある江東区で他陣営に暴力的な妨害をしているという報せが入り、情けない思いをしています。
その兆しは昨年12月の朝霞市議選でも出ており、市民の多くから、街頭活動への苦情が言われておりました。つばさの党が、街頭演説できる駅出口5か所のうち2か所を常時占拠し、公職選挙法にもとづき明け渡し要求をしても応じず、要求をした陣営や議員をスマホカメラで追い回すというようなことをされていました。2か所のうち1か所は、党首である黒川敦彦が、品のない他党派の罵倒、宗教団体への誹謗中傷を繰り返していました。さらには他党の街頭演説に面前での拡声器での妨害を行っておりました。その場面を目撃した我が子に「父親の仕事が市議会議員と言えなくなった」と言われました。
残った場所の取り合いで、他の陣営も市民に眉をひそめられるようなことをせざるを得なくなり、選挙全体が荒れていました。魅力的な候補者が多かった市議選だったので、投票率だけが上がったのが救いでした。
今回、朝霞で行われたことがパワーアップして江東区に輸出されたようなことになっています。
※いろいろ中継が流れていますが、youtubeの視聴回数が加害者の資金源になっているので、動画で見るのは控えることをお勧めします。
統一自治体選のムーブメントを利用しようとする政治勢力にとって、その8ヵ月後にある朝霞市議選は、候補者の転居+選挙準備期間の確保など考えるとよいタイミングで、私が「インディーズ政党」とカテゴライズする政党にとって出やすく当選しやすい環境にあります。また政治風土も議会に対する問題解決に無力感が漂っているので、やけっぱちにおかしな政党に投票する人を作りやすい環境があります。駅をジャックするという単純刷り込み効果の宣伝で、市議選の当選に必要な1%(数字は諸説あり)ぐらいの支持を作れるという説があります。
そうした状況のもと、8年前のNHKから国民を守る党の誕生、4年前のつばさの党など、街頭で問題行動を起こす政治勢力の初動になりやすいところがあります。
朝霞市議会の議員の報酬を活動資金にして、朝霞市では統治しきれない江東区で迷惑かけ続けているわけですから、さてどうするか、ということに頭をひねらねばなりません。
●こうした政治勢力が朝霞を基盤にしやすい状況として、当選後の市長与党のなりふり構わない多数派工作があると思っています。8年前から、議会のなかで全議案に賛成しない勢力や、市長選で造反しかねない議員への牽制のとして、こうした当選者を与党に組み込み甘やかす一方、理のある反対派の話に応じず、政治的に議会を締めてきた歴史があります。市内の団体への関わりも、その距離感で用意されたり排除されたりします。製造責任はありませんが、培養責任はあると思っています。
●選挙が乱闘の現場になっていくような状況が続くと、政党は自衛策として警備部隊を持たざるを得なくなっていくと思います。それは第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の、ドイツの政党と同じ状態におかれます(日本でも戦前の政党は院外団という自衛組織を抱えていました)。その警備部隊の街頭戦がエスカレートするなかで、ナチスが政権を取っています(その自衛組織もナチスが政権担当すると邪魔になって消されていくのですが)。政党内でもそうした暴力装置をどう制御するかが課題にもなります。あまりよい展開ではありません。
●独裁国家でも選挙時だけ自由があったりするぐらい、選挙では自由な言論、集会の開催が重要です。それを妨害行為から守るために規制しろと言わざるを得ない状況は頭の痛い問題です。ただでさえ、日本の選挙は国連が人権問題として勧告するほど世界でトップクラスの規制の多い選挙で、さらに規制を増やすことになるのではないか、と心配しています。一般刑法の適用で解決したい問題です。
●黒川など滅多にない姓なので、つばさの党の党首の黒川敦彦が私と間違われて、相当な風評被害を受けた先の市議選でした。どう名誉回復していただけるのか、という、いつもの任期よりさらに試練の4年だと受け止めています。