11/21 教員の再逮捕を受けて
前任校での強制わいせつで逮捕された市内の中学校教諭が、4月から転勤となった新たな勤務校で撮影した事件も発覚して21日再逮捕され、本人も容疑を認めたと報道されています。前回逮捕時は本人が容疑否認という報道でしたが、今回は容疑を認めたということになっています。刑事訴訟法的には、判決が下るまで事件は確定していないことと、詳細部で司直と本人との間で事実に関する見解の違いがあるだろうにしても、子どもの安全や人権の確保という観点からは、事件があったものという前提で対処すべき段階に入りました。
直接の上司ではないにしても、市議会議員として、事件を防止できなかったことは申し訳ありません。とくに自らの居住する校区に、4月に赴任してきたばかりのわずかな間で事件が起きたことに衝撃を受けています。
現時点での市の対応にいくつか問題があります。
①市議会全員協議会などで市教委は「マスコミの報道が先行して」ということを残念がっておりましたが(本来は事実より前に市役所が問題を掌握していることがあまりありえないのですが)、市のHPでこの事件に対する教育委員会の公式ステートメントなどが記者会見で発表されているにもかかわらず、「報道発表資料」に掲載されていません。市民に自分たちの正確な意図を伝えようという意思が感じられません。
②市議会議員に届けられた報道発表資料では、再発防止策に「指導の徹底」という言葉しかありません。事件が起きたものという前提での(そして起こりうる可能性がゼロではないという前提での)、再発防止策の検討に言及すべきものですが、子どもちへの「心のケア」と指導の徹底に留まっており、市議会全員協議会で、多くの市議会会派の議員が指摘した、第三者機関として、問題を早期発見したり、今回の事件の真相究明を行う仕組みに関しては言及がありませんでした。
また、当該教諭が問題を起こしていることで、メディアも市民もクローズアップされているは性的な問題だけになっていることが気がかりです。もちろん性的なハラスメントは深刻な問題があるという前提の上ですがそれだけの問題に留まりません。
当該教諭に関して、前任校等での他の重大な人権侵害に及ぶ相談を、少なくない市議会議員がうけて教育委員会に対処を求めてきましたが、いずれも「指導の徹底」という言葉で終わらせられたことが全員協議会で明らかになりました。私も経験しました。興味本位の性的な問題にだけクローズアップされて、当該教諭の問題行動を放置された構造的な問題が、何もなかったかのようにされる危険性を危惧します。
「指導の徹底」というと縦系列のの統制強化だけの対策になると、またこうした、刑事事件に発覚されたりマスコミ沙汰になるまで放置されることにならざるを得ないと思います。質的な問題解決も必要な状況のはずです。
●市のHPの報道発表資料を開いたら、記者発表した市の都合の悪い情報は掲載されていません。広報からシティープロモーションという名前に変わった明らかな弊害です。広報する説明責任より、市のイメージアップしかやるな、ということです。ポジティブな情報しかない、旧共産主義国のようです。
しかも記事は2ヵ月前までしか掲載されておらず、市民の記憶を軽視するような対応です。
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