11/29 「市長公認候補」という言葉~朝霞市議会議員選挙の光景と選び方
最近、候補者陣営の間では「市長公認候補」という言葉が出てきています。
従来は保守vs革新という古色蒼然とした色分けで市議会議員の「敵・味方」を選別していたものが、2022年12月19日の政変以来、保守のなかで市長に協力的・非協力的な議員の色分けに変化して、こうした言葉が出てきているようです。
端的に言うと、市議会会派・進政会系が「市長公認候補」で、主に市長の顔写真をポスターに使っている人のことをさすようです(自信があって写真を使っておられない方も何人かいます)。
私のところには他市の議員が応援に来ていただいていますが、選挙ポスターに市長の顔写真が入っていることに驚かれています。
地方自治法の仕組みは、議院内閣制と違い、議会は首長と独立した代表です。法律の期待していることは、行政の執行官である首長を市民の代表機関である議会が牽制するようになっています。それでさえ、予算主義のもと予算提案権はじめ首長に相当に優位な仕組みがあるなかで、議員が最初から首長に「借り」を作ってしまっては、議員としての武装解除をしたも同然です。
もちろん政治なのでそういう議員がおられてもよいとは思いますが、それが過半数を決する勢力になってくると、議会は市長提出議案の追認機関になってしまいます。そうした議会は、首長が議会を開かず専決処分で決めてしまうのと変わりません。
また議案への質疑も、ムダ、ムダという雰囲気が強くなり、革新系も含めて、議案をちゃんと確認するという作業を怠るようになります。
市民のみなさまに訴えたいのは、市長から独立して是々非々を自分で考え、決められる議員をより多く選んでほしいのです。その結果として、議会の権能は高まりますし、市長や行政も、行政の都合最優先のような判断や、お茶を濁して放置するような政策は打てなくなります。
●首長が議会の議員を「公認」するイメージって、国外にどういう事例があるだろうか、と考えているところです。
●この「協力的」「非協力的」というのも実態がどうかということより印象を植え付ける呪いの言葉だと思います。人気商売の政治家、誰しも「非協力的」なんて言われたくありません。しかし、提案に質疑もせず追認することが「協力的」なのでしょうか。日本は民主主義の国です。議論や異論があって当たり前というところから話が始まらないとおかしいはずです。
地域社会に関わるときに、そういう呪いの言葉がまだ朝霞市には多くあります。
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