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2023.09.23

9/22 ごみの有料化の意図はなし~一般質問より

22日、市議会一般質問で、私の質問時間がありましたので、気になることを質問しています。

1.ごみ政策のこれからを聞きました
① 朝霞市では廃棄物減量等推進審議会で、次期の廃棄物行政の計画策定を行っています。そのなかでごみ有償化を推奨する環境省の「一般廃棄物処理会計基準の導入の検討」が書かれていて、この会計システムを導入しないとごみ焼却場の建替え費用の国庫補助が受けられないというからくりのなかで、ごみ有償化をするのかを聞きました。
 これにはごみ減量の会計システムに過ぎず有料化を誘導しているが、市としては有料化はしないが、減量化はさらに進めていく必要になるだろうという答弁でした。
 ミクロ経済学みたいなものがしたり顔で普及していて、利用料の導入やその上げ下げするだけで需給調整ができるという俗論が社会に蔓延しています。しかしごみは生産と購入の段階で減らさない限り減るわけがありません。低所得者ほど負担の重い問題や、収集してもらう側がお客様化して偉くなる問題もあります。慎重な態度を引き続き求めたいと思います。
② その減量化のなかで最大の眼目が、生ごみの減量ですが、これには建ぺい率一杯で建てる建物だらけのなかで、自家内処理が期待できません。また生ごみ分別収集もある程度の量がないと厳しいところで、うまい解がないようです。せいぜい食品ロスの解消ということですが、徹底するのは難しい問題です。うまい答えもなく、具体策はこれからの検討だということです。
ごみ排出に関しての啓発事業が10も並んでいることを問題視しました。意識に訴えることの限界が、ごみ出しのトラブルじゃないかと思うので、意識の低い人をナントカしようとするより仕組みが大事とも申し上げました。また紙ごみを発生させ、いらぬ電力も使う話です。当局からは、自ずとごみを分別したりきれいに出す仕組みを考えたいという答弁でした。
このブログでも問題にしましたが、障害者・高齢者・外国人・子どもをひとくくりにして、ごみ出しの意識改革を要求している記述があり、偏見だと指摘したらそれぞれ必要な支援を考える方向性で書き直すことになりそうです。
⑤ 市役所内部のごみ減量の話で、引き続き裏紙使用の推進が書かれていて、セキュリティーやトラブル回避に見直しを求めましたが、引き続き取り組むそうです。紙を大量に出さないで済む事務処理の合理化が不可欠なのですが、あまりピンと来ていませんでした。

2.学校施設の改修の方向性を聞きました
 朝霞市立の小中学校の施設改修の中長期的計画である「学校施設長寿命化計画」の改定作業が進められています。今までどおりの問題解決しない校舎になってはならないと思い、いくつか聞きました。
① 学校バリアフリーの推進
 市民から、朝霞市の小・中学校には四肢障害の子どもが少なくないか、と指摘されて確かにそうだと思うところがありました。保育園からの障害者ととも生きる社会づくりが立ち後れている問題が大きいのですが、受け入れ側の学校のバリアフリーが課題でもあり確認しました。学校施設の改修にあたっては、バリアフリーの整備を取り込むことで答弁を受けています。問題は、四肢障害の子どもが一般学級に行けるための相談支援体制づくりだと思いました。
② 学校プールの改革
 従来型の露天の学校併設プールは、ここ数年、気温などの条件からプール授業を満足にできないでいます。にもかかわらず、教員によるプールの安全・水質管理に注意力をそがれて負担になっています。また学校の建替えにあたっては、プールに取られているスペースがあればスムースにできることもあります。志木市や和光市では学校のプール授業を市民開放のプールを使ったり、民間施設を使って、利用施設を集約する方向が取られていることを引き合いに、学校施設の未来像としてどうするのか聞きました
 朝霞市としては、2021年から教育委員会内部の計画として近隣市の手法も材料にしながら検討に着手しているという答弁がありました。
 管理に失敗したプールの水をめぐって、川崎市では教員に個人求償権が行使され弁償させられたこともあり、各学校での管理は手に余るものがあるのではないかと見ています。
③ 屋上断熱の必要性
 朝霞市は比較的早く学校にエアコンが設置されましたが、建物の断熱をせずに導入されたため、最上階はいくら冷やしても暑いのに、下層階は冷蔵庫のように寒く生徒がジャージの上着を着ているということがあります。
 できるところから屋上断熱などを進めていく必要があるのではないか、という問いには、順に改修機会を捉えて取り組みたいという答弁を求めました。さらに私からは窓断熱もあればと要望もしています。
④ 将来的な教育のあり方の変更にあわせた学校施設の改修
 ICT機器の導入で、公立小中学校の授業の手法が大きく変化しています。またアクティブラーニングの言い換えとして使われている「主体的・対話的な深い学び」の進化で、授業スタイルも変化していくことが考えられるなか、学校施設の改修・建替えにあわせた教室の変化を考えるのか、と確認しました。答弁としてはそのときどきの教育のあり方を取り込んで設計していく答弁を受けています。

3.朝霞台地区の不遇な状況を問いました
 朝霞台南口・旧朝霞台中央病院の隣地に、新しい公共施設が建設されますが、その施設に必要な機能を検討する際の市民参加がほとんど行われずに設計が進んでいます。一方で根岸台の馬堀東・南公園では、模型まで使って市民に公園に求める機能や設計までワークショップして設計図を書いていくということが行われ、この市民参加の扱いの差を問題として指摘しました
 福祉事務所的窓口、児童館などが整備されるほか、都市計画で西部地区と規定されている三原・東西弁財・泉水にはあまりにも公共施設が少ない地域で、とりわけ公民館と図書館がありません(一応、西朝霞公民館が定義されていますが、地図上にあるだけで、道路を含めて交通アクセスは膝折に向かっていて上記3町からはとても行きにくい場所です)。
 公民館については、実質的に会議室が確保されるので中身の話だけになりますが、無いのが図書館です。
 以前は志木駅南口にあった新座市のほっとぷらざを四市の連携の制度で利用していた地域です。それも新座市の財政事情で廃止されて、今は公共図書館のアクセスを絶たれた地域です。
 都市計画で朝霞市5地区に分けられますが、他の北部(朝志ヶ丘・宮戸など)は北朝霞公民館と北朝霞分館、南部(本町・膝折・栄町など)は図書館本館、中央図書館、南朝霞公民館、西朝霞公民館の4カ所、東部(根岸台・田島)では東朝霞公民館、内間木では内間木公民館が図書館の機能として存在します。新しい施設のなかに公民館図書室までいかなくても、図書館の窓口が必要ではないか、と指摘しましたが、今のところは計画にない、として答弁を忌避しました。
 市役所にとってはこの地区には図書館みたいなものは無くたっていいやと思われているのかも知れません。

4.公共交通をどう残すかを確認しました
 4月1日のバス労働者への労働規制強化に向けて、国際興業バスの一部廃線の提案は、まだ未確認ということですが、もし本当に廃線があるなら、地域公共交通協議会での対策込みの確認が必要という答弁を受けています。すでに10月1日から一部路線で数便の減便があり、その後どのように展開するのかまだ不透明な情勢のようです。
 そのなかでわくわく号内間木線の運営受託の撤退だけが決まっていて、早急にわくわく号内間木線の代替交通手段の開発をしなければならないことと、車両をダウンサイジングして運行することを視野に、朝霞・志木地区タクシー協議会宛に協力を要請した、という答弁を受けています。車両は小型バスからワゴンに変わり、内間木地区の町内会等との協議をしながら、代替の交通手段の姿が決まってくるのではないかと見ています。
 わくわく号も労働規制強化にあわせて減便が求められています。内間木線以外の3路線では、夕方・夜間を中心に各路線1~2便減便となる案にまとまっています。そのなかで宮戸線の、北朝霞駅・わくわくどーむ間の短縮運転がほとんど利用客がいない一方、数少ない全線運転では乗車人員が想像以上に多い実態がありました。この短縮運転の往復時間と全線運転するのとさほど時間が変わらないことから、宮戸線の短縮運転を潰して全線運転に振り替えられないか聞きました。答弁としては、運転士の休憩をわくわくどーむ前で行っているので、それと矛盾しない範囲で検討してみたいという答えが返っています。
 猛暑の夏休みの学校部活動で公共交通を利用した登下校ができないのか、と聞きました。中学校には「原則徒歩」という校則があるからできないというので、過去の答弁と違うと指摘しました。また校則に「原則徒歩」と盛り込まれた経緯、立法事実のなかには、非行防止の観点があるはずで、公共交通での通学に非行を助長する可能性はないだろうということを指摘し、改善を求めました。各学校には事情にあわせて柔軟に対応するよう求めると答弁を受けています。

5.都市計画審議会がてんこもりで都市計画マスタープランの検討が30分しかされていない問題
 朝霞市の都市計画の長期計画である「都市計画マスタープラン」の検討が始まっていますが、審議会の場が専門委員会から、都市計画審議会への抱き合わせとなりました。その結果、生産緑地指定の指定・解除など大量の議案がある都市計画審議会で30分しか審議されていない問題を指摘しました。ナントカ時間を取っていきたいという答弁でした。都市計画審議会を2つに割り、規制権限系の審議をする保守的な役割の都市計画審議会Aと、計画や未来構想を検討する拡散系の役割の都市計画審議会Bに二つに分けたらどうかという提案は、却下される答弁となっています。
 審議会に示された策定作業では、「都市計画マスタープランの策定」が検討ではなくて、報告了承となって、庁内検討委員会の追認を要求しているのではないかと問いました。当局からは議案として「報告了承」を求める、と言い続けるので、専門の検討委員会と同等の機能であるなら「報告了承」ではなくて委員たちに検討を求めるべきだろうと申し上げました。この言葉づかいのずれは、役人はすべてのことを知っている、庁内で決めたことが無謬の決定であり、役人の役人による役人のための統治、となりかねない問題です。

6.公共施設の会議室の利用時間の見直しを求めました
 朝霞市の公共施設の会議室の利用時間が、朝9:00~12:30、昼13:00~16:30、夜17:00~21:00という設定になっています。このうち昼の時間を使う利用が間尺に合わないと思うことが多く、また終了後に懇親を深めようと思っても退出時間が早すぎて、流れ解散になりやすいことを指摘して、見直しを考えるべきではないかと問題提起をしました。
 これに対して既存の利用団体に不満はない、アンケートでも特に異論はないという回答がありました。しかし、私自身の利用でも、他の団体のイベントに参加したときも、終了時間が早すぎて、時間を食い込んで片付けをしていることによく直面してきました。アンケートだけではなく、清掃員などにどの時間が定時に終了できていないかなどを確認しながら見直しを検討を求めました。

7.雑踏警備の考え方と花火の中止
 彩夏祭の中止で、次いつ打ち上げるのかという娯楽的な関心ばかり注目されてしまいました。その裏側で「雑踏警備」の危機になりかねない事態が進行していたことを指摘し、兵庫県警察が作成した「雑踏警備の手引き」を紹介しました。朝霞市民より多くの人が集まる花火では、急なトラブルでボランティアの実行委員会が手に余る事態に陥ったときには、権力としての市が乗り出して、危機管理に当たるべきと申し上げつつ、適切な情報発信ができていなかったことを指摘しました。このことは田原議員、福川議員も指摘していたので、私の方からは、とりわけ対応が遅れたSNS発信に関して問いました。今の若者にはスマホにない情報は、ほぼこの世に存在しないもののように扱われていると言われているからです。市として彩夏祭にあたり、広報担当を置き、トラブルにあたって情報収集と広報を適切にしたいという答弁を受けています。
 以前から近隣市と比較して感じていることですが、災害時の情報発信の課題でもあるように思います。

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