8/2 意識の高いひとのごみ処理の語られ方とごみ有料化
2日、廃棄物減量等推進審議会の傍聴をしました。次の廃棄物処理計画の案の項目立てが出てきたのに注目が必要です。
焼却炉の効率を落とす一方、肥料としての活用も考えられる生ごみの処理に言及がありました。単に個人がコンポストで処理することを奨励するのか、いくつかの自治体で始まっていますが別回収を考えるのか、興味があるところです。
ごみや環境問題は、個人の意識とモラルの問題になりがちで、いつも違和感を持っています。
そのなかで、次から次に啓発のちらしを作るような提案になっていました。これ、紙ごみ増やすなぁ、なんて思ったものです。ごみ捨てのモラルが悪い人が、行政のつくったちらし読むんですかねぇ・・・。読んだとしても行動を変えるんですかねぇ。日常の人間関係のなかの取り組みや仕組みを考えなければダメじゃないかと思うところでした。
その啓発のなかで一番の問題だと思ったところが、「多様な主体(高齢者、障害をお持ちの方、外国人、子ども)を対象とした意識改革の手法に係る情報収集・検討」と書かれているところでした。
このカテゴリーの人たちはごみ捨ての意識が低くて啓発強化の対象いという提案でしょいうか。それこそ徹底した意識改革が必要なほどの差別意識です。また知的障害の実情によっては、意識改革をさせられるのは、いじめになりえます。「多様性」を人を馬鹿にする言葉として使われているのは初めて見ました。
ごみ捨てがうまくできない人にはいろいろな理由や事情があって、それらを一つひとつ丹念に見ながら必要な支援や制度づくりなどの対策をするべき問題です。このような書き方、法と人権に関わっている人なら抑制しているはずで、職員じゃなさそうです。この審議会の過去の議事録をひっくり返しても出てこないし、議会でもそんな話は出ていませんでした。どこから出てきたのだろうかといぶかしがっています。
計画案の一番の懸念は、ごみ有料化の検討。有料化を直ちにしなくても、その地ならしとして、環境省の会計基準が採用されることも始まるみたいです。この会計基準では、従来のごみ処理のコスト算出にとどまらず、ごみ処理が黒字か赤字かみたいなことを問題視するみたいです。
私はごみ有料化はごみ減量に効果はないとみていますし、もちろんごみ収集や運転コストなど十分に回収できるような金額が出てくるわけがありません。料金徴収の免除と不法排出をめぐって市民と行政、市民どうしのトラブルが絶えなくなります。その対策として監視員を増やすなんて「先進事例」の成果を得々と紹介する他市の地方議員もいましたが、料金徴収のためにそれ以上にコストかけてどうするのかと思いました。まさにブルシットジョブです。
選挙応援などで他市の町並みを見ることがあり、ごみステーションが目に入りますが、朝霞市のごみステーションはきれいな方です。それを維持することに力を注いだ方がよいと思いますが、料金徴収は人々の権利意識を刺激し、ごみステーションの自治という意識を提供者と客の関係に変えると思います。それがよいのか私は疑問です。
社会全体で学校給食費の無償化を模索している時代に、いやでも出てくるごみ排出に、貧富の差も関係なく生きるために必要なお金を取ることを提案するかな、と思ったりします。
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