3/30 公営イベントのなかでおしよせる財政危機~3月定例市議会が終わりました
26日、市議会の3月定例市議会が最終日となり、議案の討論・採決が行われました。
3月定例会で最大の議案は、4月1日から1年間の市の仕事を規定する予算6本の審議です。とくに危機的な内容をもつのが、一般会計予算で、規模が人口、市民所得、総務省が全国の自治体の収支を合算した予測である地方財政計画を大きく上回り、3.4%増の450億円の規模になったものです。その内容も新型コロナウイルス対策があればともかく、入っているのはワクチン接種に関する7億弱のものです。
新型コロナウイルス対策なき財政膨張の背景には、5年ぐらい前から公共事業をやりすぎた借金返済が押し寄せていることがあり、このことで、借金の返済と新規の借金の差額が12億円にもなり、借金の返済に市民の税金の5%分が削られ、市民サービスに使えない状態になっているからです。
そのために27億円ある貯金から11億円を取り崩すという展開になっています。この予算を3年繰り返せば、朝霞市は資金ショートを起こし、市独自の行政サービスをことごとく削っていく必要が出てきます。
そういう状況にもかかわらず、本来は市民がイベントを開くものまで、市役所が主催でイベントをやるということが増殖していて、予算配分が明らかにおかしい予算です。
そうした危機感を背景に一般会計予算には、強く反対をしました。
国民健康保険特別会計では、収入の保険税の見積が楽観的過ぎて、市税収入の算定と矛盾しており、財源不足に陥る危険性があると反対しました。
一方介護保険特別会計と介護保険料の改定では、サービス提供量の積算にもとづく保険料算定が初めて全面公開され、サービスの必要・不要と保険料の水準が議論できる土台ができたことを評価し賛成しましたが、会派としては本田議員を通じて討論したように、基礎的なサービスが安定的に提供される土台は作られていると評価しつつ、地域の市民が支える仕組みが弱くて、重度なサービスに利用が偏重している実態を改善するための、地域開発が必要と考えています。
今回の定例会で大きな人事案件がありました。関野副市長と三好教育長が退任することになりました。お二人には重要な場面で意見を聴いていただく機会を作ってもらい感謝しています。
それぞれ後任として市長は、副市長に神田市長公室長、教育長に二見第二中学校長を任命し、議会として同意しています。神田さんは歴代副市長とともに市の仕事を中心的に調整してきた人物であり適任、二見さんは学校教育部長時代に、今日教育をめぐり問題になっていることの改善改革を指導した功績があり適任、と判断しています。
●請願では久しぶりに国政課題のものが本会議での審議となりました。採決の前の「討論」では、安全保障や原発などの課題では、どうしてもマニアックな自説開陳になりやすいのですが、議場でやるべきはどれだけたくさんの議員に賛成してもらう(反対のときは反対してもらう)かの働きかけをするべきではないかと思いました。会派結成時に国政だけの課題の請願には、賛成したり反対するけれども、基本的に地方自治法第99条があることから紹介議員や討論はしないという方針ですが、さすがに見かねて、願意をシンプルに理解して賛成してほしいと申し上げました。
●各議案の概要と賛否、各議員の対応については(続きを読む)以降、ご覧ください。