12/10 市の審議会委員の任期長期化を点検しました~市議会一般質問
10日市議会本会議で、議員が持ち寄る課題を議論する「一般質問」2日目で、私の質問する時間があり、
公共交通、市の審議会の運営、来年度から始まる諸計画、新型コロナウイルス対策、図書館の5つの課題を議論いたしました。
2021年4月から始まる新しい「地域公共交通計画」の素案がまとまったことを受けて、確認質問を展開しました。新たにバスの廃止スキームを書き込んんでありましたが、バスの路線の改廃に関わる話は、市の地域公共交通協議会に持ち込み、議論に諮ることが第一であるという確認をしました。公共施設の駐車場に関わるクレームが多いので、どうしても市職員はマイカー利用者の都合に目が向きがちなので、環境や福祉を切り口に、全庁的に公共交通がインフラであることを確認するように求めました。
市民からはタクシー補助型のデマンド交通の実現を求める動きが出ているなかで、バス未満、福祉移送以上の交通ニーズをどう満たすか考えなくてはならない、と申し上げました。一方で、要望活動にある、全地域無条件のタクシー料金補助型のデマンド交通は、バスやコミュニティーバスの採算悪化、撤退を招くという点では市と共通の認識となりました。
一方で、市長が推薦を求めている連合埼玉から要請されている、新型コロナウイルス感染で採算悪化しているバス・タクシー事業者に対する経営支援に関しては、市外区間があるから、という屁理屈みたいな話で考えていない答弁となっています。バス・タクシー事業者に撤退されたらえらいお金がかかるということをもう少し深刻に受け止める必要があると思います。
公共交通政策に関しては、公明党の岡崎議員、共産党の斉藤議員も質問しております。
市の審議会の運営への質問では、全部長に全審議会・委員会の最長任期・最短任期を確認しました。前日には公明党の駒牧議員も同様の質問をして、委員の定年制の導入を求めていました。
過去にも情報公開の担当部長に同様の質問をしましたが、適切にしているという曖昧な答弁で、証拠押さえをする必要があるとして、リトライしたものです。審議会・委員会での議論の内容が、古い前提・古い政策で話されていると思うことが多いと思う実感にあうものでした。
答弁では、審議会の委員の在任で最長の委員が36年以上、20年超えの委員がいる審議会・委員会がごろごろありました。私は、ソ連の重苦しいブレジネフ書記長でさえ在任期間は18年と指摘し、委員の長期化に制度的歯止めをかけるべきではないかと申し上げました。
しかし、審議会・委員会の任期長期化に何らかの制度的歯止めをかけるべきではないか、という質問には、問題意識は共有したし、情報公開担当部長からは、改めて課題があると認識を示されたものの、軋轢があるのか、明確な歯止め策の答弁はありませんでした。
また、審議会・委員会の傍聴者の入場タイミングが遅くて、あらゆる説明が終わってから入場しているケースもあるので、このことも全部長から答弁を求めました。やはり全体的に、開会、あいさつ、新委員紹介、資料チェックが終わってから入場させている会議が大半で、会議の入場タイミングに関しては、見直しの機運が出たと思います。また傍聴者の入場が会議開始後なので、刑務所の身体検査みたいな入場になっているのが傍聴者を威圧している、ということもお伝えしました。
新型コロナウイルス対策では、クラスタ対策の人員不足に悩む県保健所への保健師派遣が制度化した答弁でしたが、まだ県から具体的な要請がなくこれからということになります。
給付金関係は他の議員が質問するので、私は、給付金や生活保護制度の利用から外される、住宅ローンを抱えた持ち家のサラリーマンが失業した場合の生活支援を確認しましたが、失業が長期的になってくると持ち家とローンを処分しない限りは、生活資金貸付のような貸付制度の利用しか道がなさそうで、財産処分のための法律支援をもっと前面に出すか一体的にやるような事務の変更が必要だと申し上げました。短期的には住宅ローン返済資金の支援など必要ではないかとは3月6月議会でも申し上げています。
図書館に関しては、そもそも図書館とはどんな役割かを確認しました。貸本業的な位置づけになってしまって、貸出の利便性と貸出冊数至上主義になりがちな現状のなかで、図書館司書の専門性、市民の調査活動やレポート執筆の支援など知的開発の役割、本や資料の紹介など企画能力を高めることを求めていくことが必要だと思われたからです。
また現員の図書館職員体制のなかで業務を高めていくためには、機械化が必要という提案もしましたが、1冊100円のチップを付けなくてはならず、50万冊の蔵書・資料につけていくことがコスト的にもムダになりやすいという答弁を受けています。現在、書庫スペースの関係で、蔵書を追加してもほぼ同量の蔵書を廃棄しているので、機械化による盗難防止の効果も薄いということもあります。
朝霞台地区への図書館の必要性の認識については、現状でよいと判断している答弁でしたが、高低差のあるあの立地が本当にそうかなと思うところです。また専用施設ではなく公共施設の間借りなのでバックヤードなどが不十分です。東上線と武蔵野線の結節点の街にふさわしい図書館があるのだろうと思っているところです。
現在は新型コロナウイルス対策で接触しきれませんが、介護施設に入所している人に本を読む機会を保障するために、移動図書館など検討すべきではないかと申し上げました。介護施設に入所している人の読書活動の支援の必要性は認識されましたが、移動図書館と明確な答えはありませんでした。
学校の学び方が大きく変わりそうで、かつ、社会的要請として報告書やレポートを書く技術と訓練が必要になっている今、学校図書館の機能強化が検討されておかなくてはなりません。教育委員会からは「情報センター」としての役割もあるという認識が答弁されましたが、学校図書館サポートスタッフの研修回数の増加、準備時間の勤務時間化、市立図書館との連携などは、やはり必要性を認識したものの今後の検討の課題として先送りされる答弁となっています。
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