3/2 新型コロナウイルスの説明を受け、議事の圧縮を論議~市議会全員協議会
2日14時から緊急の市議会全員協議会が開かれました。全員協議会というのは、正式な会議ではないが、全議員で情報を共有したり、意見交換する場として開かれるものです。
行政から、新型コロナウイルスにともなう学校閉鎖に関して、説明を受けました。
・学校閉鎖は2日から実施。
・放課後児童クラブの日中開所は4日から実施。
・学校閉鎖にともない放課後児童クラブも保護者の観護もできない児童には、学校が預かる。
・児童館や図書館などの公共施設は当面閉めない。
・小中学校の卒業式は生徒と教員だけで実施するが、今後の感染の広がりによっては中止・延期を検討することもありうる。4月1日までに開催できなければいずれの機会でお別れの場を設けたい。
というような内容です。
公明党の利根川議員が基本的な事項を丁寧に質問し、その後、各議員から気になる点の質疑が行われました。私からは、3日や4日から閉校という検討が可能だったことと、2月28日の公表が16時半までずれ込んで勤務調整ができなかった問題点を申し上げました。
行政の説明が終わり、行政職員が退席すると、突然、全員協議会には権限もないのに、議事をめぐる話し合いが始まり、輝政会の議員から、議事全般に対する圧縮やとりやめを求める意見が相次ぎました。
過去、市議会が議事をとりやめたのは、東日本大震災の直後の3日間のみです。昨年の台風19号のときには、都市建設部・下水道部を中心に、多くの市職員が徹夜や深夜の対応をしました。2つの市議会の委員会審議が翌日にあるなか、私が要求したにもかかわらず日程調整の手間を惜しみ、徹夜で災害対応にあたったの職員を休ませもせず、議事を開いたこともあります。
今回も非常事態ですが、感染症対策は国や県の専門職員が中心で、市役所のなかで多忙を極めているのは今のところ、保健センター、学校教育部、保育課の3部課が中心で、その他の部課は通常業務に近い状態です。東日本大震災や台風19号に比べれば、配慮すべきところはごく限定的です。
私からは、立法機能を維持することの重要性を語った、昨日の参議院の新型コロナウイルス対応にあたった参院議院運営委員会の筆頭理事(自民)の言葉を引きながら、議案審議は日程通り行うこと、一般質問に関しては、新型コロナウイルスの感染の広がりに応じて、予定を変更しなくてはならなければ、4月以降に日程を変更したらよいと申し上げました。
日程短縮が提起されるときに毎度見られるのですが、少数会派や発言の多い議員を揶揄するような話法が問題です。そのことが単なる政治闘争にすぎない印象を与え、通る話も通らなくしています。
こうしたこの背景には埼玉県内の各自治体で、新型コロナウイルスを背景に、議事を相次いで圧縮している一連の動きがあります。一方で、ある市議会では議事を圧縮する一方で、4~5月の公費視察の日程を着々と決めていたりする話も聞こえてきます。要は、めんどうくさい議論はしたくないのに、一方で議員としての特権や愉しみは着実に実行したい、という公徳心なき無自覚な行動が見られるものです。
またこうした議事の省略を、立憲主義や、国会で国会を開かなかった与党に対峙している国会議員を擁する政党の所属議員がどう対応しているのか、興味深く見ています。選挙のためだけに国政政党の看板を利用している地方議員、結構いらっしゃるけど、自分のところでは結局、という感じがしないでもありません。
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