6/14 給付額の7割、プレミアム商品券の事務経費がかかりすぎ~本会議議案質疑から
14日市議会本会議で市長提出議案の質疑が行われました。
政策の決定過程など、未来にわたって永年保存となる公文書は市議会本会議議事録ということになるので、その観点で確認質問を少し多めに行いました。今回の質疑をふまえて、7月1日まで詳細を調査して、討論、採決に臨みたいと思っています。
専決処分3件は、3月下旬に国会を通過した地方税法の改正にともない、議会を開く間もないということで市長のサインで通した条例改正の承認。どのような改正が行われたか確認いたしました。このなかで市民に影響が大きそうなのは、住宅ローン減税の期間拡大の市民税対応分。その他は調整的な内容です。増税するからって住宅ローンばかり税で補填するという返し方が格差社会と住宅が有り余る時代に妥当なのか考えどころだと思うところはあります。
そもそも、議会を通さず条例を作る「専決処分」でよいのかという感じもしています。本当は3月定例会を延会して、専決処分になるような議案を最後に全体会議で採決するべきなのだろうと思います。
補正予算は、
・消費税増税対策のブレミアム付商品券と
・高齢者の免許返納をした市民へのパスモチャージ(1万円分)またはわくわく号回数券(1万5千円円、100回乗車分)交付することを始めるため。
免許返納対応は18日の建設常任委員会でも審議しますが、本会議では、高齢者の移動手段を十分に保障していく議論をあわせてやることと、パスモチャージで何もかも高齢者の移動権の話を済ませるやり方を問い、高齢者の移動手段の整備は必要性の認識を示す答弁が行われています。政策としては穏当ですが、検討経過など話の出所、他の施策との整合性、政策決定が感情に流されていないか、など精査して採決に臨む必要があります。
プレミアム付商品券は、給付額1億円なのに7380万円も事務経費を使うことを問いました。複雑な事務を担う丸投げ業者が間に入り、そこに委託するために5800万円を使うことがコスト高の主な要因です(朝霞市は1000分の1の規模なので全国では500億円以上使われていることになります)。
ふるさと納税にしても、地方創生にしても、国が目玉として自治体に押しつける政策の多くが、公務員が手間をかけずに丸投げ代行してくれる業者がさっと現れ、通常のコスト感覚からすると考えられないような割合の委託費で頼む構造になっています。その業者の背景資本には大手広告代理店などの全国企業が控えて、自治体もコスト高に目くじら立てないように国が全額交付金や補助金で補充するような仕組みになっています。
自治体には痛みがないけども、こうした経費のかかりすぎる「市民サービス」に関して、もう少し自治体議員も自治体議会も敏感でなくてはならないと思っています。いくら国が経費を見てくれるといっても、元は増税財源です。市民の負担です。
介護保険関係では、補正予算と介護保険条例で、低所得者の保険料の優遇の拡大が行われます。高所得者に甘い介護保険料の仕組みのなかで低所得者に恩恵をというのはわかるのですが、実は、この優遇が適用されないその1つ上の「第四段階」の保険料の人たちが一番負担感が強いなという感じがしています。
私の質疑では、将来に向けて介護保険料が大きく変化する要素を伺いました。施設介護か在宅介護かという従来の分岐点のほかに、2021年度からの次の事業期間で、住民参加型の福祉活動を増やさないと、インセンティブで国からの交付金が不利になることが答弁されています。
本町児童館の開設にともなう社会福祉協議会への指定管理の提案に対して、人権確保、厚労省のガイドラインの活用、前市長時代に構想された最終形態の6児童館体制が完成したことで児童館事業としての自律的な運営体制の構築に関して質疑を行い、人権に関しては研修は充実させるものの人権が底割れしたときの対応についてはこれからの課題、厚労省のガイドラインは学習会が開始されていること、6児童館体制の自律的運営はこれからの課題というような答弁がされています。
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