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2019.05.16

5/15 議会とパワーを考える日

5月15日は、犬養毅首相がクーデターで暗殺された日、戦前、このときをもって、政党政治が終わり、軍人などから超党派の「挙国一致内閣」が選ばれつつも、政治が不安定化して戦争を止められない政治ガバナンスに一気に進みます。

そうしたなか、維新の国会議員が北方領土のビザなし渡航という、国と国が例外的な措置で北方領土を訪問しているさなかに、元島民と戦争を前提に領土問題を議論したことが問題になっています。とんでもない話です。私は、行政府に入っていたり、政党の幹部の議員であれば、その役職を辞職するのは当然だと思っていますが、一方でただの議員でいる限りは問題発言は有権者の審判で整理されるべきだと思い、議員辞職には否定的に考えています。しかし、その後の問題発言をした議員、それを擁護する人たちの態度が悪すぎて、感情的には逆なでされることばかりです。
私の祖父母も父も戦争で住むところを追われた経験を持ち、子どもの頃は祖父にそのことをよく聞かされてきました。この国会議員の無知・無感覚には残念な思いをしています。
またこの国会議員は、1984年生まれということで、冷戦時代の日本が取り囲まれている緊張感を知らないんだなぁ、と思うところです。

さて、統一選が終わって他の自治体の議会が動き出すなかで聞こえてきたことでいくつか気になることがあります。
・札幌市議会で「仮議長」が居座る事件
・任期が始まって半月も経過しているのに議長が選ばれていない件
・地方議会のさらなる政党化
です。議会での議員の地位、議会と決めごとの緊張感について考えさらせる話です。

・札幌市議会で「仮議長」が居座る事件
 13日、札幌市議会で改選後の初めての議会で、議長の選出される手続でハプニングが起きました。
 選挙が終わって、議員が議場に集められますが、その状態だと、議員は法的には対等平等な1人1人の議員でしかありません。議事を運ぶためにはみんながこの人の行司なら信用できると議長を選び、議事ルールとみんなの合意した約束事のもとで、議長が議会を仕切っていきます。また議長がいなければ、その後の様々な人事や議席の確定、委員会の割り振りなど議会の体をつくるための様々な決めごとが整理できません。
 議長を選ぶのに議長が必要です。そこでは、議会のなかでの最年長者が「仮議長」として選ばれ、最初の議長選挙まで議長を行います。
 ところが札幌市議会では、その仮議長が無会派の議員がなり、議長選挙の改革を宣言します。このことは、札幌市議会の各政党(会派)の代表者の協議の結果と違うことをしているということで、仮議長の役割を超えた勝手なことをしている、ということになります。それに反発する多数派の各政党の議員は退席し、そのことがニュースになりました。その後、会派の代表者の会議で各党は仮議長を解任することで合意し、次に年齢の高い人を仮議長とすることを決めます。半日の空転の後、新しい仮議長のもとで予定どおりの人物が議長に選出される、という展開をしています。
 このトラブルの背景には、大きな自治体になると、この会派の代表者の会議というものの参加資格のハードルが高く、この「仮議長」になる人物が会派の代表者の協議に参加させないで話を決めて、仮議長に決定結果を押しつけたように思われます。
 議員というのは、その議会のなかでは1人1人対等平等な存在となります。どうやって決めるのか、という議場のルールは、議長の調整した結果か、対等平等な1人1人が納得していないと、決め方で延々もめて話の本題に入れないところがあります。戦前の国際連盟や、戦後の国連常任理事国みたいなものだと思っていただけたらいいと思います。その全員が納得しているという手続を20人を超えると誤解や意図的な混乱でまとまらないことが多く、形式を簡略化するために、党派や会派の代表者が集まって、議事の運営を決定していきます。
 ここに参加できずにルールを押しつけられる議員というのは、対等平等の扱いを受けていないので、預かり知らないところで決めたルールを受け入れる義務がなくなるところがあります。
 まだ都道府県議会・政令市や23区の一部の議会では、たくさんの仲間をつくらないと議会の舞台回しのルールを決める会議に参加する政党・会派の代表者の資格を認めないところがあって、大きな政党が我が物顔で議会ルールを運用しているところがありますが、今回の札幌市議会のドタバタのように、思わぬところでトラブルを誘発する危険性があると思います。
 朝霞市の場合は、こうした会議には2人以上のグループを作れば代表者を送り出すことができ、さらに無会派の議員でも会議に出席し、発言もできるようになっています。したがって、すべての議員が全く預かり知らないところでルールが変更が議論されるということはない運用になっています(もちろんその政党・会派のなかで議論しないところがあれば話は別ですが)。
 朝霞市では現在のところそれはありませんが、話が通じない、人の説得が全く理解できなかったり、故意に混乱要因をふりまき、合理的な話も合意形成が不可能な議員が選出されることがあります。そういうときには全議員の合意を形式的に整えることが不可能ですから、多数決で運用するということがありえると思いますが、それはよほどの場合だと思います。

・任期が始まって半月も経過しているのに議長が選ばれていない件
 朝霞市議会は4年に一度、12月18日に議員の新しい任期が始まりますが、それと同時に朝9時から議長選挙が始まります。私の議員の最初の任期が始まったのは2011年12月18日で、日曜日でしたが、議会が招集されました。確かに議長を選んでおかないと、議会を開く権限も、ルールも決まらないのだから、そういうものだよなと思ったものです。
 私のボーッとしていましたが、統一選で改選される議会で、5月1日から任期が始まっているのに、これから議会だというところが多くあり、少し驚いています。
 議長が空白な任期の間、緊急な案件が生じたときに、議会が対応できるのでしょうか。
 そうすると、緊急招集された議会で、時間のかかる議長選挙をやらなくてはなりません。それも面倒なときには、本来できるだけやるべきではない市長が勝手に決めることができる「専決処分」を発動しなければなりません。 近年、自治体議員業界で流行している危機管理としてどうなのだろうか、と思うばかりです。

・地方議会のさらなる政党化
 参院選やあるかも知れない衆院選を意識してか、地方議会の政党化が進んでいるなぁ、と感じることが多くあります。自民党を中心とした会派に分派がなくなり、巨大会派化する傾向は、朝霞市議会でも見られましたが、今回の統一選を機に、保守系が一つの会派に大量にいるというところが増えた感じがしています。
 また、対抗する野党側も、無所属で当選した議員を政党が党籍を持たせたり、会派に組み込んだりするケースがみられます。そのやり方が覇権主義みたいな感じで、なんだかなぁ、と思わせる話も聞こえてきます。
 地方議会の大選挙区制のなせる良さは、多様な議員が選出されることです。その長所を潰さない方がその自治体の生命力は高まるように思います。残念なことです。

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