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2019.04.28

4/26 N国党の大橋昌信議員が朝霞市議を辞職

20190426nkokuohashi話題の多かった、NHKから国民を守る党の大橋昌信議員(所属会派:輝政会)が本人の届けによって4月26日に辞職されました。参議院選挙対策とその後の身の処し方を控えての転居にともなう辞職と見られています。

N国党では立花党首以外では最初の当選者で、同党の選挙のロールモデルができたのが2015年12月の朝霞市議会議員選挙だったと思われます。過去の経歴やプロフィールがない選挙で当選できたのは驚きでした。そのなかで諸条件を考えると、彼のような突飛な主張が、約1%の有権者に票となって返ってくるのはおかしくないと思いました。
さらに、町内会の枠外で出てきた議員に塩対応するこの街で、彼は、市長や在来勢力の住民が公認したとみなすような立場である、与党・最大会派の輝政会に入ったことが衝撃でした。
朝霞市の民主主義って何だったのだろう、と自問自答することが多いこの3年半でした。

議会外の活動では、様々な話題を提供されて、市内外の方々からかかってくる電話に議会事務局が対応に追われる場面が何度かあり、ハラハラした同僚でもありました。私のところにも何もしないのかと抗議される長い電話が頻繁にかかってまいりました。
これは、地方自治法での議員の懲罰を考える機会になったと思います。昨日のNHKスペシャルでも話題になりましたが「議場内」の自治として懲罰は行えるのですが、議会外の活動のトラブルは司法に委ねなくてはなりません。
国会議員の不逮捕特権ほどではありませんが、議員は議論する立場を守られているんだ、ということを心しなければならないことも改めて認識する機会になりました。

よかったこととして、大橋昌信さんとは、「議会だより編集委員」の最大会派・輝政会が送り出した委員として一緒に仕事することもありました。議会だよりをつくるというサブな仕事ゆえに、調整し忘れ、決め忘れ、先送りになりがちな話が多いなか、大橋昌信さんは、会派に持ち帰って協議してほしいことをきちんと一つ一つていねいに確認してこられ、そのことでわずかですが議会だよりの改善が進んだこともあります。その協力ぶりには感謝していますし、事務能力を感じました。

●今回の統一自治体選挙で、首都圏を中心にNHKから国民を守る党の躍進が注目されています。民主主義システム全体に対する不信感もあって、どうせ投票するなら、という有権者の感覚が強く、そのなかで実際に行動に移してしまう有権者がこの党の進出を支えていると思います。
政治の話題が国政の政局の話ばかりであること、与党よりの政治部報道の傾斜、生活に漂う不安感に処方箋を示せない政党や政治家のあり方などが改善されない限り、同党以外にも、こうした議員が誕生する流れはしばらく続くと思われます。民主党や、若手議員たちに対する期待が裏切られた後の、冷笑ムードも大きく、私も選挙のたびに「地方議会って存在意義があるのかね」と有権者に聞かれることが多くありました。そうした時代的な背景のなかの副作用だと思っています。

●ネットを見なくてNHK料金不払い運動を提唱した本多勝一に影響されてきた左派系の市民が共感しているシーンも何度も見ました。難しがられると思想や体系化された政策でたたかわず、税や公共料金の負担ばかりを主要な争点設定をしてきた左派系の政治運動が、こうした政党の土壌を作ってきたのではないかと思うところがあります。
首都圏においては地域政治情報がマスコミに出ることは不祥事しかなく、選挙の争点も国政課題になりやすい傾向があります。そうしたことも、市政と無関係な派手な政策課題を掲げた同党が進出した要素があります。

●これから4年間、統一自治体選挙以外の、中間選挙と言われる市区町村議会議員選挙では、50人近くに膨れあがったN国党の議員が専従活動家として駅頭などをジャックして選挙運動等をすることが想定されます。その他の候補には浮動票をねらった空中戦がやりにくくなる可能性があります。そうした選挙対策を考えている人たちは戦略の見直しを考えておいた方がよいと思います。

●議会事務局に抗議の電話がかかってくるのはわからないではないのですが、上司でもない議会事務局に処分を要求され続ける状態は、日本人の民主主義に関する基本的な理解が、まだまだなのだなと思うことが多くありました。

●朝霞市議会では議会運営委員会の委員の枠が4人に1人(端数切り上げ)となっているので、彼の辞職により、最大会派・輝政会は9人から8人になり、1議席なくなることになると思われます。

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