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2019.03.31

3/30 選挙いろいろ

朝霞市にかかわりながら自分が深く関与する選挙ではないので、自治体選挙をめぐるいろいろな言葉を整理してみたいと思います。

「選挙のときだけ頭をさげやがって」
「何も実現しなかったじゃないか」
「選挙カーがうるさい」
「どうしておれのこと知っているんだ」
「〇〇さんは性格が悪いと聞いたよ」

などのよくある候補者陣営へのご批判に対して、(本当にそうなら問題にすべきですが)自治体議員の候補者としてのうちあけ話をまとめてみました。
私たちの社会をよりよくするための代表者を選ぶ作業のなかで、視野を狭めることなく、言葉の魔術を一つ一つ解きながら、みなさまに一番託しやすいと思える代表を選ぶための参考にしていただければと思っています。


「選挙のときだけ頭をさげやがって」
 という言葉をよく聞きます。難しいのはふだん態度が大きいのに選挙のときだけペコペコしたりするような豹変や、対等平等な関係性を理解できない候補者ですが、多くの候補者は、ふだん日常生活に政治をどこまで持ち込んでいいのか悩みながら有権者と接しています。政治家との関わり方が上手な有権者には、深くかかわっても大丈夫ですが、政治家が来たというだけで警戒されたり、最近では、訪問者やかかってくる電話すべてを警戒されている方も多く、そうした方には無用に深入りしない方が大事と判断すべきです。お金や地位でものを言い聞かせられる立場ではありません。
 個々の有権者にどのくらい近づいたらよいか悩みながらふだんを過ごしていますが、4年に1度の選挙ぐらい、やはり何らかのかたちで接触してお願いせざるを得ません。そんな事情をわかっていただけたらと思います。
 そのなかで、個人的な接触以外の、本務である議会活動、市政の報告や、日々の相談の対応などに怠慢な政治家に対して、厳しい眼を持つことは必要だと思います。

「何も実現しなかったじゃないか」
 という言葉もよく聞きます。行政権も予算提案権もある首長選挙にはその批判は必要な批判だと思いますが、一方で自治体議員にその批判を加えると、同僚議員を出し抜いて、議論も通さず結果だけを焦り、首長に白旗挙げて軍門に降り、本来必要な議会との緊張関係が失われます。その結果放漫財政と調和を求めない権力主義への道になります。マニフェストという考え方がTPOもわきまえずに成果目標と期限を切れと脅迫するために、本来大事な議員としての役割を失わせている面があると思っています。
 実際には自治体財政の95%が固定費で、どこの自治体も公正さを保つために計画を前提に行政をしていますから、議員が言ったからといって直ちに政策が実現することはありません。じわじわとしか影響力は行使できません。政策の実現力だけ問うと、絶対に無理が起きますし、無理をできない議員はいらないという短絡的な結論になって、議会のチェック能力を低下させていきます。
 議員にとって大事なことは、期限や数値に限らず、行政の制約にも縛られず、様々なものを言う力とそのための構想力・提案力です。構想力・提案力は言っていればいいというものではなくて、実現可能性があるけどできていない課題を見つけて取り上げていく力です。最近は議員が小物になったと言われますが、期限や数値目標におさまらない中長期的な情熱が必要な課題を言える議員が減ったことにあります。

「選挙カーがうるさい」
 その通りです。多くの批判をSNSで見ます。しかし不思議なもので素人に近い人ほど候補者になったとたん選挙カーに傾注するし、最近、論文でも証明されましたが、親しい有権者からは、選挙カーで情熱を示さないと、運動をやっていないように言われてしまいます。日本の戦後の選挙文化を象徴するものになっています。
 本当は、諸外国のように選挙運動の手段の規制が全面的に解禁されて、自由な方法で選挙ができるようになれば、最も目的に効果的な選挙運動に流れていき、キッチュな選挙カーの選挙運動は縮小していくように思います。お金もかかりますし。
 自治体議員選挙の選挙費用の公費負担も、選挙カーにまつわるものがほとんどです。選挙カーで運動するというのが補助金付で、その他の活動が自腹だと、どうしても選挙カーが中心になりますね。
 近年、選挙カーを使う選挙運動をやめようという候補が出てきています。駅のような人の集まる場所が少なく狭い道路の多い朝霞市の路地に選挙カーが向かないので、私も市議選では、日中のかなりの時間を選挙カーを降りて、メガフォン担いで街頭演説をちまちまやるようにしています。何十台も選挙カーがひしめいてウンザリ顔している朝の通勤者・洗濯物を出している人たちの顔が見えたので、2期目は住宅地では9:30~しか選挙カーを使わないことにしました。

「どうしておれのこと知っているんだ」
 後援会の拡大のために家庭訪問したり、選挙運動で電話かけしたりするとこうした個人情報保護的な観点でのお叱りをいただきます。
 熱心な支持者から私のことを表に出さないで、と言いつつ紹介していただけるケースがあります。そうして紹介された方を無視するわけにもいかず、まずは会ったり話をしてみてと家庭訪問になったり、電話かけになったりしています。
 むやみに名簿を扱ってはならないとは思いますし、納得得られにくいとはわかっております。そのなかで安心してほしいのは、政治家は名簿が財産です。人間関係が仕事の基本なのでお金や土地より大事だと思っています。ですから、政治家のもとにある名簿は、その政治家の日常活動と、その政治家とその政治家が支援する方の選挙運動以外に使われないと思っていただいてよいと思います。あっちこっちに名簿を売ったりすることはありえません。
 名簿にもとづいて選挙運動をしている地域は、一発屋の政治家が出現する割合が少なくなります。支持者との関係が重視されるからです。以前住んでいた北海道では「頼まれてもいない候補者に投票なんかしない」という有権者が多く、候補者に対して関心が高く、政治家が仕事をしているか高いレベルで問われる土地柄でした。
 首都圏に強い感覚ですが政治家からの接触を個人情報保護的に批判して接触を断つことで一発屋の政治家が増殖します。無菌状態のところに有害な菌が増殖しやすいのと同じ構造です。むしろかかってきた電話を通じて政策をきちんと聞いたり、ボランティアでやっている電話の運動員ですから、説明が不十分だと思ったら資料を請求するなどして、判断材料を増やしていただく機会にしてください(無理に電話に出なくてもいいですが)。
 個人情報保護法が全面的に適用されている流れもあるし、個人情報保護的な感覚はますます強くなるなかで、政治家としても新しい情報伝達のあり方を考えていかなくてはならないと思います。

「〇〇さんは性格が悪いと聞いたよ」
 これも選挙のときに流布される言葉です。性格が良いか悪いかというのは、他人の人生を歪めるほどの影響力があるレベルでないと本当かどうかわからないものです。政治においてこの言葉が発せられるとき、8割方は、似たような主張をするライバル候補を貶めたいという意欲から発せられます(具体性もない性格を云々するのは恥ずかしながら旧社会党系に多いんです)。
 似た考え方の候補者の票がもっとも引っぱがして自分に振り向けやすいからです。日本社会に定着した、人物評価的な嗜好が優先しがちな、中選挙区制・大選挙区制の個人名投票の選挙がなせる業みたいなものです。
 具体的に被った迷惑を証明もせずに、そうした風評を流布する陣営というのは、セールスポイントが足りないと思って良いでしょう。

その他、いろいろな評価がつきまとう選挙の現場です。

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