9/29 9月定例市議会。採決のくわしい結果のご報告
9月定例市議会、採決の結果については、昨日の記事に掲載しましたが、詳細をご報告いたします。
●全議員の各議案の賛否の一覧表
●採決の結果と私の討論内容
※全会一致は討論者がなく可決の可否だけを問うた議案
賛成多数・賛成少数は反対者があった場合
総員賛成は、討論で賛成討論のみ、全員賛成の場合。
【2017年度決算関係】
第39号 一般会計決算認定 〈賛成多数で可決〉
賛成 黒川、輝政会、公明党、絆、大橋正好
反対 共産党、小山、田辺
討論者 斉藤(反対)石原(賛成)小山(反対)田辺(反対)黒川(賛成)
〈私の賛成討論〉
・財政の情報公開が進んだ。市民が財政運営に疑問をもったら議員を通じて議場で問い合わせることができる情報提供体制になった。
・財政調整基金が安全水準に積まれる見通しが立ち財政再建の一つが達成した結果、資金繰りも安定化した。
・財政運営はほぼ適正である。
・課題は、小学校増築に関する話が急浮上して、一つの大型事業が中止に追い込まれた。教育委員会関係で計画的な予算主義の運営が課題である。
・母子手帳交付が集約されて不便になったものの、子育て包括支援センターとして、全妊婦に一度は相談させて問題を早期発見する仕組みを構築したことは評価。試行錯誤しながら奮闘することを求めたい。
・18時~19時の延長保育料をめぐる政策形成過程が雑で、結果として市内保育園で混乱状況になっている。
・指定管理から多額の返還金を受け取っていることは問題。
・土木費は事業の必要性がわかっているのに当初予算に計上せず補正予算で対応した「補正送り」が目立ち、改善が必要。
・昨年10月からのわくわく号の改革の成功面と失敗面を総括して改善が必要。
・労働費の委員会審議からは産業政策が議論され労働者保護が軽視されている。様々な生活問題の出発点であり、経営者サイドの視点での事業運営がされていないか。
第40号 国民健康保険特別会計決算認定〈賛成多数で可決〉
賛成 黒川、輝政会、公明党、絆、大橋正好、小山
反対 共産党、田辺
討論者 石川(反対)津覇(賛成)田辺(反対)
第41号 都市計画下水道特別会計決算認定〈賛成多数で可決〉
賛成 黒川、輝政会、公明党、絆、共産党、大橋正好、小山
反対 田辺
討論 田辺(反対)山下(賛成)黒川(賛成)
〈私の賛成討論〉
・雨水氾濫への対策に果敢に取り組んだことは評価。三原地区の水害では新座市との協調体制も確立できた。
・下水道ストックマネジメントと企業会計の以降でキャッシュフローと減価償却の関係が明確になるので、料金も議論の俎上になるが、きちんと情報公開と説得性のある話をしてもらいたい。
・自分の排泄物がどう処理されているのか無自覚な市民も多いので、下水道に関する周知が必要。
・下水道運営審議会が一度も開かれなかったのは問題。
第42号 介護保険特別会計決算認定〈賛成多数で可決〉
賛成 黒川、輝政会、公明党、絆、大橋正好、小山
反対 共産党、田辺
討論者 石川(反対)利根川(賛成)田辺(反対)
第43号 後期高齢者医療特別会計決算認定〈賛成多数で可決〉
賛成 黒川、輝政会、公明党、絆、大橋正好、小山
反対 共産党、田辺
討論者 石川(反対)津覇(賛成)田辺(反対)
第44号 水道事業会計決算・剰余金処分〈賛成多数で可決〉
賛成 黒川、輝政会、公明党、絆、共産党、大橋正好、小山
反対 田辺
討論 田辺(反対)柏谷(賛成)黒川(賛成)
〈私の賛成討論〉
・水道経営計画とキャッシュフローから、今後の資本更新費用に対する説明が重要。料金値上げのハードランディング路線が予定されているが、生存に関わる問題だからよくよく注意を。
・取水施設を廃止して跡地利用も、取水機能だけは残すことを考え始めたことは評価。
・集金方法に関してクレームが多数寄せられてるようだが、集金コストを留意すべき。
・住民登録と結びつかない水道契約は移転による滞納が課題。文書中心の回収から、直接的な働きかけが必要。
【2018年補正予算関係】
第45号 一般会計補正予算第1号〈修正案否決・原案可決〉
決算剰余金処理、観音通線道路建設費用の追加、第六小学校のブロック塀の撤去など
私が主提案者として田辺、小山、斉藤議員と、ブロック塀除去関係の増額修正動議を提案。
同議案に対する修正動議の内容
ブロック塀の除去の件数 45件→60件 1050万円→1400万円
ブロック塀の除去後のフェンス等再建 0円→40件分 400万円
生け垣助成の件数 当初予算で3件→20件 17件分170万円
合計 1050万円→1970万円に増額、その財源として財政調整基金920万円取り崩す
提案理由
大阪北部地震を受けて公道に面する民間地の建築基準法未満のブロック塀の除去は緊急の課題と認識されて補正予算が計上されているが、役所が自信を持って除去に取り組むためにはたっぷりと予算をつけることが必要。また除去だけの補助では除去に応じてくれないことが考えられることから、フェンス等による再建費用にも補助をできるようにもした。
修正動議に対する質疑(答弁者 黒川)
山下議員、獅子倉議員、津覇議員
修正動議に対する賛否
賛成 黒川、共産党、田辺、小山
反対 輝政会、公明党、絆、大橋正好
原案に対する賛否
賛成 黒川、輝政会、公明党、絆、大橋正好、小山
反対 共産党、田辺
討論者 斉藤(修正賛成・原案反対)山下(修正反対・原案賛成)石原(原案賛成)田辺(修正賛成・原案反対)黒川(修正賛成・原案賛成)
〈私の修正案賛成・原案賛成討論〉
・修正案提案に関わるブロック塀に関する件以外を申し上げる。
・子ども子育て計画の次の改定作業に向けて早期に予算を提案したことと、その内容として保育以外の子ども育つ環境について調査を行い、当事者調査をすることは評価。
・昨年度予算の剰余金から財政調整基金の積立てたことで、標準財政規模の10%という積立金の安全水準を超えることも評価。
・非常勤職員が集まらないことによる公立保育園の派遣保育士の追加予算は正規職員の雇用で今年は圧縮されたことも評価。
・日本語支援の追加も評価するが、そろそろ規模が大きくなって本格的な日本語教育が必要なのではないか。
・景観まちづくりを推進する団体に補助が始まることも評価するが何も効果も出さずに補助をもらうようなことがないように工夫を。
・債務残高の増加と予算でなっているので懸念。
・社会福祉評議会から多額の剰余金の返還を受けているのは問題。
第46号 国民健康保険補正予算第1号〈全会一致で可決〉
決算剰余金処理と給付金の追加
第47号 都市計画下水道特別会計補正予算第1号〈全会一致で可決〉
決算剰余金処理と下水道管工事の追加
第48号 介護保険特別会計補正予算第1号〈全会一致で可決〉
決算剰余金処理
第49号 後期高齢者医療特別会計補正予算第1号〈全会一致で可決〉
決算剰余金処理
【条例改正】
第50号 個人番号の利用に関する条例改正〈賛成多数で可決〉
重度障害者に対する医療費や給付金の申請時に個人番号情報の利用を始めることなど
賛成 黒川、輝政会、公明党、絆、大橋正好
反対 共産党、田辺、小山
討論 石川(反対)津覇(賛成)田辺(反対)黒川(賛成)
〈私の賛成討論〉
議案第58号の改正にともなうものだが、市民の申請事務や公務員の働き方の合理化は推進すべきなのでその点に関して改正に賛成する。
第51号 市議会議員及び市長選挙における公営に関する条例改正〈総員賛成で可決〉
公選法改正で選挙期間中のビラ4000枚に対する1枚7円51銭の公営選挙の追加
賛成 全員
討論者 黒川(賛成)
〈私の賛成討論〉
・選挙公営は1925年、1934年、内務省が自由な選挙を規制する目的で導入したという暗い面も踏まえながら議論することが必要。言論による選挙と言いながら、これまで文書規制が続けられ、ようやく限定的だが文書配布が可能になることは評価。ただし実態やコストに見合わない規制も多く問題も多い。
・一方、自動車による選挙運動に多大な公費が出ているのは見直すべきだと思うし、公選法は条例によるできる規定なのだから見直すべきだったと思う。とくにガソリン代の公営選挙はもはやガソリンスタンドの経営実態とあわない方法になっているし、実際には公費がなければ選挙運動ができなくなるほど多額のものではない。選挙カーを乗り回すだけ乗り回すというインセンティブにもなっている。
第53号 市税条例改正〈全会一致で可決〉
所得税の給与所得控除の改定にともなう改定とたばこ税の増税
第54号 都市計画税条例改正〈全会一致で可決〉
第55号 体育施設設置及び管理条例改正〈全会一致で可決〉
テニスコートの開所時間を6:30~とするのを4月から3月に繰り上げ
第56号 特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の利用者負担に関する条例改正〈全会一致で可決〉
国による低所得者の保育料減免の拡大と、政令市から転入した利用申請者の所得の計算特例
第57号 放課後児童クラブの設備及び運営の基準を定める条例改正〈全会一致で可決〉 職員に必要な資格として新たな資格を1種類追加
第58号 重度心身障害者医療費の支給に関する条例改正〈賛成多数で可決〉
重度心身障害者の医療費無償化に所得制限を導入する改正
賛成 輝政会、公明党、絆、大橋正好
反対 黒川、共産党、田辺、小山
討論者 石川(反対)津覇(賛成)黒川(反対)
〈私の反対討論〉
・障害者に関する政策変更に当事者や当事者代表、当事者代表が参加する市の障害者関連の審議会等に諮っていないで議会に提出されたのが差別であり大問題。
・所得制限というのも、無自覚な医療をされることを予防する効果があるが、しかし障害者には、障害ゆえに受けなければならない医療や投薬もあり、その負担は自己責任ではない範囲となる。
・子ども医療費無償化に所得制限はない。子どもは良くて障害者はダメというのは説明がつかない。
・210万円のためにやるべきことか。
第59号 国民健康保険条例改正〈全会一致で可決〉
国民健康保険の事務の一部県移管にともなう文言修正
【条例改正 保育園関係の審議会・委員会の見直し】
第52号 子ども子育て会議条例改正〈全会一致で可決〉
子ども子育て会議に分科会である「部会」を設置できるようにする改正
第63号 保育園等運営審議会条例を廃止する条例〈賛成多数で可決〉
第52号の可決で保育園関連の専門課題は子ども子育て会議の「部会」で検討できるようになったにともない、保育園運営審議会を廃止する
賛成 黒川、輝政会、公明党、絆、大橋正好
反対 共産党、田辺、小山
討論者 石川(反対)利根川(賛成)田辺(反対)黒川(賛成)
〈私の賛成討論〉
・保育園運営審議会は入所者決定を人為的にやっていた時代の名残りであり点数制度が厳格かつ透明性をもって運用されるようになって意味を失う。
・2015年から保育園運営に関する政策課題が付加されるようになったが、以前の運用のまま、保護者代表を排除して政策決定が行われて、なかには問題もある議論や決定もされた。
・保護者代表の委員参加という観点からも、子ども子育て会議に保育政策の検討は統合すべきである。
・市職員の審議会の原稿起こし、資料作成、意見への対応業務が重複しているのは合理化が必要。
・同審議会は廃止すべきである。
【追加条例改正】
第70号 手数料条例の改正〈全会一致で可決〉
県から市に基準以下の道と私有地の境界に関する事務が移管されることによる手数料新設
【条例改正 介護の地方分権・基準見直しの関係】
第60号 地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例改正〈賛成多数で可決〉
賛成 黒川、輝政会、公明党、絆、大橋正好、小山
反対 共産党、田辺
討論者 石川(反対)津覇(賛成)田辺(反対)
第61号 地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定める条例改正〈全会一致で可決〉
第62号 介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定める条例改正〈全会一致で可決〉
【新規条例】
第64号 居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準を定める条例〈賛成多数で可決〉
賛成 黒川、輝政会、公明党、絆、大橋正好、小山
反対 共産党、田辺
討論者 石川(反対)津覇(賛成)
【道路認定】
第65号 市道路線の認定〈全会一致で可決〉
岡の開発にともなう道路設置
第66号 市道路線の廃止〈賛成多数で可決〉
旧宮戸交番近くの盲腸線となっている道路を近隣住民に売却するために廃止。
賛成 黒川、輝政会、公明党、絆、大橋正好、小山
反対 共産党、田辺
討論者 田辺(反対)本山(賛成)
【管理者の指定】
第67号 指定管理者の指定について(わくわくどーむ)〈賛成多数で可決〉
従来どおりの事業者を継続して指定管理者として選ぶ提案
賛成 黒川、輝政会、公明党、絆、大橋正好、小山
反対 共産党、田辺
討論者 石川(反対)津覇(賛成)田辺(反対)
【その他】
第68号 下水の処理に関する事務の受託に関する協議について)〈賛成多数で可決〉
自衛隊の出す汚水の新座市域分は新座市から受託して引き受ける協議の承認
賛成 黒川、輝政会、公明党、絆、大橋正好、小山
反対 共産党、田辺
討論 田辺(反対)柏谷(賛成)斉藤(反対)
第69号 町の区域の変更について〈全会一致で可決〉
根岸台五丁目区画整理にともなう地名変更
【市民からの請願】
第2号 給付型奨学金制度の拡充を求める意見書を国に挙げよ 〈賛成少数で不採択〉 提案者 新日本婦人の会朝霞支部 支部長深澤やす子
紹介議員 斉藤弘道
賛成 黒川、共産党、田辺、小山
反対 輝政会、公明党、絆、大橋正好
討論者 須田(反対)山口(賛成)黒川(賛成)小山(賛成)
〈私の賛成討論〉
給付型奨学金の助成を拡大せよという運動は、私も市長も推薦いただいている連合埼玉、労働者福祉協議会からも要請を受けている。現在は規模・対象者も小さすぎて、低所得だが優秀な人材が大学を通じて登用される機会が失われている。学費の問題もあるがこれも最終的には大学への公費支出の問題で、どのみち公的資金が高等教育に使われていない。地方からの大学生をインターンで受け入れたが、保護者が正規職員公務員だが、学費と独居の生活費の負担で生活の苦しさは並大抵ではなく、学業、部活で部を回す役割、徹夜のアルバイトを掛け持ちで、大変だった。日本の国力を高めていくためにも、給付型奨学金の拡大は必要。
第3号 日本国憲法第九条改正については慎重に取り扱うよう意見書を出すことを求める 〈賛成少数で不採択〉
提案者 あさか憲法カフェ 呼びかけ人園サトル
紹介議員 山口光悦、田辺淳
賛成 黒川、共産党、田辺、小山、山下
反対 山下議員を除く輝政会、公明党、絆、大橋正好
討論者 船本(反対)小山(賛成)福川(反対)山口(賛成)田辺(賛成)
第4号 消費税10%への増税中止を求める請願〈賛成少数で不採択〉
提案者 医療生協さいたま朝霞支部 支部長村田とき子
紹介議員 山口公悦
賛成 共産党、田辺、小山
反対 黒川、輝政会、公明党、絆、大橋正好
討論者 船本(反対)山口(賛成)黒川(反対)田辺(賛成)斉藤(賛成)小山(賛成)
〈私の反対討論〉
すでに国の税収は40兆円の穴が埋まらず、毎年借金を増やしている。そのなかで新規の福祉ニーズに新規財源がなければ対応できない。増税なきとなると、小泉構造改革のときのように福祉切りをせざるを得なくなる。すでに保育関係で予算は先食いできているのは10%改定が織り込まれているからだ。この先、貧困格差の問題を解消しようとしたら、消費税よりはるかに逆進性のつよい人頭税的制度を一つ一つたたきつぶしていかなければならない。消費税は逆進性が高いと言うが、もっと逆進性の高い公的負担の方が問題。これを見送ってこの先どうするのか。今まで、財政を自民党政権が使いたい放題使ってきて、村山、菅政権のもとで増税を決断させられてきた。今回こそ、自民党が放置した財政問題のツケを自民党政権で始末させるべきである。
第5号 東海第二原子力発電者の運転期間延長を行わないよう意見書提出を求める〈継続審査〉
提案者 大野良夫
紹介議員 田辺淳、山口公悦
| 固定リンク
« 9/28 ブロック塀の除去予算の増額修正を出しましたが増額部分は否決 | トップページ | 10/18 しょうもない消費税談義に囲まれている政界。生きている間、社会保障の水準は悲観的なものです »
コメント