12/26 電力消費地が無責任な~県議会、原発推進の意見書を採択
埼玉県議会が、原発推進の意見書を決議・採択したというので、呆れてものが言えません。
東北出身の人が多く、福島原発の被害と、それでさまよう人々を受け入れているのを目の前で見ている県民の多くが推進せよなんて思っているとは思えません。
また、埼玉県という電力消費地でしかない県が、原発を推進せよ、という決議を出すなど、なんとおこがましく恥を知らないのかと思わざるを得ません。原発立地や周辺自治体は、推進するにしても、反対するにしても、そのリアルで大きな現実の前に、のたうちまわるような苦悩を抱えているのに、電力消費地の埼玉県が、わざわざやらなくてもよい原発推進の意見書採択をしたことは、どう見られることなのでしょうか。
電力消費地が原発推進するなら原発引き取れ、せめて高レベル放射性廃棄物引き取れ、と言われても仕方がありません。
🌑賛成したのは、自民党県議団と、県民会議の2会派と無所属議員1人だそうです。朝霞市選出議員は2人とも賛成ということになります。
🌑こんなことになるのも、自治体議会で圧倒的な拘束力を持つ会派が選挙で問われるしくみになっていないからです。市民派議員は、何かと良心の個人を選ぶ個人名選挙を重視しますが、同様の論理で保守系議員も選ばれ、それはこうした県民感情と真逆の判断を支えるわけです。
総務省の研究会がは報告書を出しているのですが、都道府県議会に比例代表制を入れるというのはこういう問題が起きたときに正しいと思います。
🌑もう一つ、革新系政治家が、地方議会で、自治体の事務とあまり関係のない国政課題に関する意見書を乱発することがあり、そういうことと同じことを多数派からされたということだと思います。自治体議会が国政の代理戦争の場にしてしまう、そんなことの問題を感じています。
🌑私の父の郷里大分県や、北海道の函館市は、立地自治体でもないのに勝手に立地を決めた自治体が県境の向こう側すぐにあり、本当に困っています。そういうリアルさがないお気楽意見書に、同業者として恥ずかしくなります。
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