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2017.12.19

12/18 衆院選の補正予算と市職員定数条例改正に反対~12月定例市議会の討論・採決

議会最終日、12月定例会に出された議案の討論・採決が行われました。

私は、専決処分の承認「一般会計補正予算第3号」、市長提出議案「市職員の定数に関する条例」改正の2議案に反対し、他の市長提出の9議案、請願1議案、意見書1議案に賛成しました。このうち市長提出議案11本はすべて可決、請願と意見書各1本は否決されています(全議員の採決の賛否表はこちら)。

一般会計補正予算第3号は、衆議院議員選挙に関する補正で、国の事務をやらざるを得ないものなので通常は反対しないものです。しかし、今回の解散・総選挙の理由も薄弱で、国権の最高機関を首相が解散するという三権分立にもとる天皇の国事行為のみを法的根拠とする解散(7条解散)としてはやり過ぎで、違憲の事務と判断したからです。市の責任ではなく、解散をした首相と、きちんとした判断を避けて先例とした最高裁の問題ですが。

市職員の定数条例の改正は、実質31人の職員定数枠を増やすもので、そのうち来年度必要な10人しか職の必要性が明示されていないことから、憲法第15条と戦後の公務員法制からすると問題がある、として私ひとりが反対しました。

意見書は、私が提出した「生活保護の生活扶助の水準を維持することを求める意見書」の1件。メディアで生活保護費の1割削減などと話題にされているものに対して、引き下げないように求める内容です。討論では、反対意見もありましたが、反対した会派も含めて、どの会派も生活保護の基準額の引き下げに心配していただいたのですが、私が出すタイミングが少し遅れ、それぞれの会派内での討議時間がなかったことがダメだったと受け止めています。

【議案第52号】専決処分の承認(補正予算第3号 可決
内容:衆議院議員の解散総選挙にともなう事務費用(財源全額交付金)
討論者:田辺(反対)、松下(賛成)、黒川(反対)
賛成:輝政会、公明党、絆、共産党、大橋正好、小山
反対:黒川、田辺
私の反対討論:三権分立から首相が国権の最高機関を一方的に解散させること自体違憲性が強いと考えるが、さらに解散の根拠も薄弱で、市の責任ではないが反対する。

【議案第53号】一般会計補正予算(第4号 可決
内容:障害者福祉の給付費の追加、ふるさと納税の業者手数料の追加、溝浜商店街が設置した街灯撤去費用、三原4丁目、溝沼3丁目の水害防止対策
討論者:山口(反対)、柏谷(賛成)、田辺(反対)、黒川(賛成)
賛成:黒川、輝政会、公明党、絆、小山
反対:共産党、田辺
私の賛成討論:三原4丁目の水害対策は必要。障害者福祉の追加予算は必要だが、各サービスメニューごとの障害者福祉計画との突合しての提案が必要。ふるさと納税はやらざるを得ないが問題になるので返礼品納入業者にはふるさと納税に依存しないよう注意喚起を求める。

【議案第54号】都市計画下水道会計補正予算 全会一致で可決
職員異動にともなう人件費修正と、三原4丁目の水害対策の追加

【議案第55号】水道事業会計補正予算 全会一致で可決
職員異動にともなう人件費修正

【議案第56号】部室設置条例改正 全会一致で可決
来年4月からの機構改革(福祉部の再編、住宅政策係の設置、下水道事業の水道部との統合)

【議案第57号】個人番号の利用に関する条例改正 可決
ひとり親家庭の医療費の給付判定事務にマイナンバーの利用を可能とする改正
討論者:石川(反対)、田原(賛成)、小山(反対)、黒川(賛成)
賛成:黒川、輝政会、公明党、絆、大橋正好
反対:共産党、小山、田辺
私の賛成討論:図書館の履歴や健康保険の給付情報など極めてプライベートな情報に連動させることは反対するが、役所内部事務にマイナンバーを使うことはもっと合理的に進めるべきと考える。当事者も、スティグマになりかねないような手続きを煩瑣なままにするのは良くないところがある。

【議案第58号】市職員定数条例の改正 可決
市職員の採用枠を市長部局で20人、新たに下水道事業を市長部局から水道部に移す分として11人水道部に増やす改正を行う。
討論者:黒川(反対)、賛成(大橋)
賛成:輝政会、公明党、絆、共産党、無所属クラブ、小山
反対:黒川
私の反対討論:憲法第15条で公務員の選任は国民固有の権利とし実際には行政の人事当局の選任権の承認を議会が代行している。地方公務員法第17条で職にみあう職員を雇うと書いている。職が明示されている枠は10人にとどまり、残り20人は市長に白紙委任することで、問題である。もちろん非正規職員が800人もおり、業務にみあう人員がないことは明らかだが、その業務も明示されないし、臨時・非常勤職員を正職員にしたり正職員に置き換えたりする話も保育士以外はない。31人の職員の生涯賃金合計は70億円になり、それだけの債務負担行為を承認するようなものだ。もちろん、内訳が将来的な遊びの分も含めてある程度明示されていたら諸手を挙げて賛成していた話だ。

【議案第59号】市職員の育児休業に関する条例の改正 全会一致で可決
内容;臨時・非常勤職員で1年以上任用するとみられる人が育児休業を取得した場合、1年を超えて取得できるようにする改正。

【議案第60号】ひとり親家庭の医療費の支給に関する条例の改正 全会一致で可決
内容:ひとり親家庭の所得判定に必要な控除の定義が変更になることにともなう文言変更。

【議案第61号】市道の認定、【議案第62号】市道の廃止
TMGあさか医療センター開設にともなう、敷地関連の市道提供とそれにともなう敷地を分断する市道の廃止。
討論者:田辺(反対)、利根川(賛成)
賛成:輝政会、公明党、絆、共産党、無所属の会、大橋正好
反対:田辺

【請願第3号】国民健康保険料の値上げをしないでください 不採択
討論者:獅子倉(反対)、石川(賛成)
賛成:黒川、共産党、小山、田辺
反対:輝政会、公明党、絆、大橋正好

【議員提出議案第1号】生活保護の生活扶助の水準を維持することを求める意見書 否決
提案者:黒川、
賛同人:小山、大橋正好、田辺、山口、斎藤、石川
討論者:石原(反対)、小山(賛成)、斎藤(賛成)、田辺(賛成)

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