10/23 総選挙のご協力ありがとうございました
昨日、総選挙の投開票が行われ、選挙結果が出ました。選挙運動に関わった者として、このそうぞうしい日本の選挙スタイルに我慢してくれたり、あるいは逆に応援してくださって感謝しています。
さて結果ですが、
選挙区の吉田よしのりさんは選挙区・比例区ともに議席を取ることができず、期待に応えられなかったことは本人にかわり申し訳なく思います。
比例区は、応援した立憲民主党が朝霞市で第一党にすることはできませんでしたが、22.5%の得票率を得ることができました。こちらにはご理解ご協力いただき投票していただいた方々に深くお礼を申し上げます。北関東ブロックでは比例区全員当選という結果になっています。
以下、今回の選挙の読みです。
【埼玉4区・朝霞市に関して】
・1998年のように立憲民主党の比例第一党をめざしましたが、自民党の3分の2に留まりました。
・吉田候補の1万4617票から希望の党の票を差し引いた4300票が立憲民主党からの流入とみられますが、立憲民主党の得票の3割程度であり、保守乱戦のなかで、非自民の選択としての吉田への投票が十分引きつけられなかったと思います。これが敗因だと思われます。
・共産党のあさか候補の7776票から日本共産党、社民党の票を差し引いた2508票は比例に立憲民主党に投じられたのではないかと見られます。共産党の選挙区選挙での闘争が好調だったと言えます。有権者に対する希望の党への不信が見られます。
・立憲民主党で、吉田・あさかに投票しなかった6619票は、あおやぎ候補、とよた候補、ほさか候補に流失したものと見られます。自民党はいやだけども、既存の野党はいやだという有権者もある程度いたと見られます。あるいはあおやぎ、とよたに入れた票の、選挙区の投票先として、ブームの対象として選ばれた可能性もあります。層だとすると、立憲民主党の自力の票は6798票で、これは1996年の旧民主党や、過去の社会党票と同じぐらいの得票です。
・ほさか候補は、22155票のうち組織的統制のきく公明票を差し引くと、4062票があおやぎ、とよたに流失した票とみられます。
・私の予想どおり、あおやぎ候補はこの選挙区に力を入れすぎて、北関東全体の維新票が出なかったために落選という結果だと思います。
・もちろん上記は単純計算で、複雑な票移動もあると思います。
朝霞市の開票結果です。
【選挙区】
吉田よしのり(希望の党)14,617票/あさか英義(日本共産党) 7,776票/あおやぎ仁士(日本維新の会) 7,579票/吉田よしのり(希望の党)14,617票/とよた真由子 7,044票/ほさかやすし(自由民主党)22,155票
合計 59,171票
【比例区】
希望の党 10,317票/立憲民主党 13,427票/ 社会民主党 621票/日本共産党 4,647票/公明党 7,189票/日本維新の会 4,211票/自由民主党 19,028票/幸福実現党 241票
合計 59,681票
【その他全国から】
・このブログで投票をよびかけた候補者のうち、大分2区の吉川元さんの当選待ちですが、それ以外の方々は当選をかちとってほっとしています。
北海道4、5区、神奈川7、大分3区は重複立候補の比例区当選ですが、新人であったり元職であったりのハンデを考えると、まずは足がかりだったのかと思います。
・最終日、大宮での枝野さんの街頭演説会に参加し、演説を拝聴しましたが、大きな将来の社会の方向性を示すもので、こうした話をしないことなしに、有権者に選択される政治勢力づくりはなしえないんだ、と思いました。党首を変えれば、党名を変えれば、という戦術的な話や、算術的な結集軸というのは機能しない、ということを改めて認識させていただきました。
・社民党崖っぷちだな、という感じがしました。大分県と沖縄県で10%ちょっとの得票、その他の県やブロックは1%の得票すら割り込んでいるところもあります。未来への構想力と、参院比例区だけに存在意義を見いだすような選挙対策が問われているのだと思います。
・私の父の故郷である大分県は、選挙区3議席なのに、与野党が拮抗しているために、比例復活含めて6人の衆院議員を送り出すことができています。一方で、埼玉4区は小選挙区当選者だけです。比例代表復活という制度の上で、どちらかだけを圧勝させるというのは政治力の低下かも知れません。
・この選挙結果からは、安倍政権が続くわけで、単純にいえばあと4年、任期9年も彼にやらせている状況です。そして国会論戦等では引き続き、数に驕った無理なことを続けることは明らかであろうことなので、引き続き野党も浮き足立つ状況は続くのでしょう。そのなかでどうやって我慢して、野党の政治につきあってくれる人をつなぎ止めて日常から組織化しておくかが課題なのかなと思っています。
・北海道大学の吉田徹さんは、政党は野党の間にしか自己改革ができなくて、与党になったらその改革した資源を使い切っていくしかない、と書いています。党名だ党首だと浮き足立つ前に、長期的にどんな社会をつくりたいのか、ということをまとめていく作業をするのが必要です。そのためには、選挙に怯えている議員の言うことを相対化できる政党職員の力量も問われてくると思います。
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