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2017.06.30

6/29 知事と総理の赤坂の夜という話、投票前に報道しなきゃだめでしょう

ある民放の、都議選の開票速報の予告番組で、「そこで明かされる意外な事実」というような予告がされていて、なんだこれはと思っています。

民主主義のきれいごと言っても、有権者は最終決定権を議会に委ねざるを得ない。そのなかで、候補者や政党がある程度こんなことするんだろうな、こんなことはしないんだろうな、と判断して、投票していて、そこがずれると民主主義社会に対する信用がなくなるのではないでしょうか。

したがって、候補者や候補者を出している政党の情報は、できるだけマスコミは投票日の前までに出し切っておくのが筋というものではないか、と思います。ところが、開票速報という番組が、投票箱が閉まった後に報道する事実があるなんて、ひどくないか、と思っています。

具体的にはこれ。TBS「『緊急!首都大決戦の全真相』あのとき何が!?緊迫の一夜を完全再現!!決戦後の東京は!?日本はどうなる!?」。
ふれこみでは「番組では、総理、元総理、そして知事が顔を合わせた赤坂の夜を完全再現。その場に居合わせた関係者の新証言の数々から、水面下で繰り広げられた様々な駆け引きや、あの夜語られた意外な事実に迫っていく」という。
しかしその呼び込み、ちょっとおかしくないか。
今回の都議選、後半に入ると自民党のデタラメ体質に様々な批判が高まって、自民党を落としてその対抗勢力を強めなきゃということで小池ファーストの会が優勢になっているという展開をしています。しかし、その小池知事が総理と「顔あわせて」赤坂の夜、接触して、昨日の時事通信の報道にもあったような自民党復権のために選挙協力の密約をしていたら、都民をだましているということになります。
ヤクザに追われて番所に駆け込んだら、その岡っ引きがヤクザに取り込まれてヤクザに引き渡された、みたいな話にメディアも一枚噛んだことになります。
マスコミが、その情報を隠して、膨大なエネルギーを官民あげて使った都議選で、多くの有権者に錯誤させたということにならないのでしょうか。

あの夜何があったかは、今、報道しなきゃダメなんじゃないですか。誤解なら誤解を解くためにも。

●開票速報の番組が、個人名投票の人気投票的意味を肥大化させています。報道の自由なのでしょうが、民主主義のためにはどうなのか、考えさせられます。

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