10/23 人口減少は収縮ではなくスポンジ化で進行する
23日「市民と議員の条例づくり交流会議」主催の「スポンジ化する都市にどう向き合うか?人口減少時代の自治体議会の役割」に参加してきました。
講師は首都大学東京准教授、饗庭伸さんが。昨年発刊された著書「都市をたたむ」で明らかにされた、人口減少時代の都市の人口減の話と、議員や地方政治の課題を論じ合う場でした。
都市は拡大過程に見られた同心円状のスプロール化と逆に向かって収縮してコンパクトシティになるのではなくて、スポンジ状に気泡が入るように人口が減っていくから、その気泡となった部分を市場で処分できれば市場で処分してもらうように促し、時々何か有効な活用があればそれは公共空間として議論してみんなで使うことを考えて埋めていけば、幸せな都市になっていくのではないか、という問題提起を受けて、後半の首都圏各地の議員、市長の取り組みと対応策の紹介でした。
各地の報告は4都市から。
・鶴ヶ島市の山中市議:公共施設の再編に取り組んでいることと、それでできた余剰空間の使い道を市民参加でまとめているのに苦悩している報告
・流山市の近藤市議:人口増のいびつな進み方と、市内で旧来の住宅地などを使ってスポンジを埋めるように起業を支援して、通勤とは別の働くモデルを開発している報告
・東村山市の伊藤副議長:人口減が始まっていることと、駅のいびつな配置から苦労している報告
・八千代市の秋葉市長:旧来型の住宅地と、最近開発された住宅地と双極的な開発に、旧来型の住宅地のワークショップを通じててこ入れを図っていること、住生活基本計画の予備調査をしたことがいろいろなまちづくりの基本的なスタンスを決めるのに役に立ったことが報告
●饗庭伸さんの会場、報告者とのやりとりのなかで興味深い話がありました。東京のベッドタウンが最もクルマを使わない地球上エコな生活をしている人たちだ、という紹介と、それを維持するように、という釘がさされていました。東京のベッドタウンもマイカー依存のライフスタイルが広がりつつあります。そのなかでよいこと言ってくださいました。鉄道会社の過度な減便ダイヤ、バスの衰退、郊外型ショッピングモールの誘致合戦など首都圏でも杞憂する事態が進行しつつあります。
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