7/11 参院選を終えて
参院選が終わり、開票結果、やっぱり自民党が勝ったけれども、野党もそこそこふんばって、という結果でした。
私からの選挙のお願い、街頭演説を聴いていただいた方々に深く感謝しています。ありがとうございました。
(選挙お礼は禁じられているという人がいますが、ネット上は可能です)
お願いした候補のうち、埼玉県選挙区の大野もとひろ候補、全国比例区のえさきたかしさん、かわいたかのりさん(2人とも民進党)は当選しました。
大河原まさこさん(民進党)と、吉田忠智さん(社民党)は落選となりました。
●参院選の結果をこのように見ています。
政権選択的な評価でいえば、国民は過半数を与えたので自民党政権の評価であり勝利となります。しかし、3文の2が微妙な感じということで、国の基本形を変えるようなことは全権委任しませんよ、という評価だったのではないかと思います。また、参議院はチェック機能だという視点でいうと、野党、とりわけ民進党が逆風のなかで善戦したと思っています。改選議席のうち、与党が69対52ということですから、6:4ぐらいの比率に持ち込めたということになります。
個別の選挙区でいうと、北海道で3議席のうち2議席、東北の6つある1人区のうち5選挙区、山梨、長野、新潟、三重、大分、沖縄の1人区で自民党を敗退させたことは、大きいと思っています。1人区の勝率でいうと、6年前が21:4、3年前が23:2だった結果が21:11になっているので、善戦したと入っていのではないかと思います。一方、大阪、兵庫、神奈川など、都会の選挙区が野党に厳しい判断をされたように思います。
・野党共闘は成果があったということになるのでしょう。政権選択となる総選挙でそのまま使えるとは思いませんが、小選挙区選挙では、無用に野党どうしで対立することを避けた方が無党派層の信頼を得られやすい傾向はあったのではないかと思います。
・北海道や、1人区で勝ち抜いたのは野党共闘だけではなくて、自治体議員の数、選挙に対する関係者のモラルと行動量などが関わっているのではないかと思いました。
・大阪と兵庫だけ、おおさか維新の会が激烈に強いのは、何らかの社会構造の課題を抱えているように思います。おそらく、製造業の多い地域だったので、東京や名古屋に比べてリストラの寒風が強かったことがこういう政党を強めてしまったのかも知れません。
・投票率が若干アップ、無党派層の票が増えたことが結果に影響を与えているかも知れません。朝霞市も2%弱アップしています。
・野党のウィークポイントは経済政策と財政運営。財源がいる/いらない、増税の評価とりわけ消費税をめぐっての評価は全く折り合う話にならないのではその先の話が進まないんだよなぁ、と思います。
・選挙後の安倍首相があまり覇気のない会見をしていたのが気になりました。過半数は取ったので通常モードの政権運営は問題ないものの、特別多数を形成するのに困難をきたすので、思ったような勝ち方ではなかったのだろうと思います。
・民進党は、党首の責任論みたいな自滅の論理でもめないでもらいたいと思います。
・怒りの党が不振だったこと、いつも比例区でマクロ的なマーケティングで挑戦されるグループが後をたたないのですが、個人名投票がある限り、職場や団体の投票の囲い込みは強烈で、新党に票を出す余力はないものです。何度もいろんな陣営が失敗しているのに、また繰り返したのかと思います。
●護憲か改憲かということもあるのでしょうが、改憲を安倍首相がちらつかせることで、野党の半分ぐらいの人たちは、社会保障より大事な憲法、という論理で、改憲の是非ばかりを選挙の争点にしてしまうことが、野党陣営の幅を狭めてしまう面があるな、と感じています。
●改憲かどうかということでは、今回の結果でいうと非常に微妙で、改憲するにしても公明党の協力が不可欠であり、それは慎重にせざるを得ないのではないかと思いますし、自民党の憲法改正草案なんて、社会党の非武装中立論より非現実的なものを出せる結果ではない、ということではないかと思います。
ところが、1人区で野党が全滅していたら、公明党抜きで改憲可能な議席数までリーチをかけて、公明党がブレーキと機能することもなくなっていたのではないかと思います。
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