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2015.09.13

9/13 羽田新航路の説明会を聞いてのまとめ

20150913haneda_wako01本日も羽田新航路設定に関する和光市会場の説明会に行ってきました。初めて県職員と接触する機会があったので県として市町村とどう対応するのかうかがってきました。

さて、これまで羽田新航路の国土交通省の説明会に3回参加して、国土交通省の説明員や県職員との意見交換で見えてきたことがあります。詳しい内容は、「続きを読む」以降にまとめています。

まだ和光市中央公民館の会場はあさってまで開催しているので、関心のある方はぜひ訪問してみてください。

私は会場で国土交通省の説明員に口頭で5点申し上げてきました。
Dscn6604、①法的には航空法で国土交通大臣が航路設定できることとしているが、朝霞市民にとっては、航空機騒音があり得ると思って家を買った人は一人もおらず一方的な不利益変更でしかないことをきちんと認識して話を進めてほしい。
②埼玉県内ではとくに騒音被害が発生する朝霞市と和光市の意見をきちんと聞いてほしい。
③新幹線と競合する近距離の航空路線を減便させ羽田空港の航空機の混雑度を下げる努力をしてほしい。
④航空機の墜落・落下事故に対して「ありえない」とするのではなく、万一のときに消防団活動を含む消防行政がどのような危機管理をすればよいのか案内・情報提供をしてほしい。
⑤航路設定を強行するのであれば騒音対策の考え方を変えることや、関連自治体と国との間で目詰まりが起きている国策に関して解決を図る協力が不可欠。

●国土交通省説明会から資料以上に見えてきた状況

〈航路の位置〉説明員に正確に確認すると、新河岸川×武蔵野線のあたりから真南に南下し、外環×川越街道交差点から羽田A滑走路の延長上に向かってまっすぐ降下していく。審議会に出されていた荒っぽい資料よりやや東で、栄町に関しては航路直下ではないようです。根岸台は住宅地の真ん中、第九小学校の真上が航路になる。ただし現在示している経路はおおざっぱなもの、あくまでもたたき台で、大枠の考え方は変えないが詳細の通過地点は今後見直しをかけていく可能性はある。
〈増便の技術的可能性〉まっすぐ降下するルートを採用することによって、管制の制約が取れ増便が可能。
〈増便の必要性〉15~19時は、国際線の着陸便が集中し、成田空港が満杯になっているので羽田に機能分担したい。
〈操縦士等の技術〉羽田便は混雑のため世界でも着陸の作業が難しい空港と言われており不慣れなパイロットはどの航空会社も配置していない。
〈騒音の程度〉朝霞市の高度3000フィート(900メートル)は、747スーパージャンボでなければ70デシベル(幹線道路の前の家でクルマが通り抜けるときに受ける騒音。健康は害しない程度だが、航空機通過時、窓を開けてテレビを見ていると音声は聞こえない)
〈墜落や落下からの安全性〉はるかに安全になっている。ただし絶対ということはない。
〈上空での旋回〉非常時でなければ、朝霞やさいたま市などの上空で着陸待機のための旋回をすることはない。羽田着陸便は30分後まで詰まっていて、間近に割り込むことはできない状況。待機旋回は茨城県沖で行っている。(余談ですが、このような事情で、地方空港の離陸時に乗客がいなくなったりして数分遅延するだけで着陸順が後回しにされ、30分遅れの着陸になります)
〈市町村の要望事項〉国土交通省説明員は、今のうちに忌憚なく出せるものは出してほしいし、可能な手段がある限り対応したいという。一方県の説明員は、市町村の団体意思を明確にして、県の設置した協議会をできるだけ通してほしいという(団体意思ということは市町村として懸念される事項というレベルではなく、具体的に住民が不利益になると根拠のある意見を言え、ということであり、それは住民に説明会を開いて意見を集めたり、強い住民運動がない限り取り上げる話にならない、と見ているということ)。
〈今後の展開〉来年夏には、新航路に関して結論を出す。その前に、今回の説明会で参加者から個々にもらった意見から、対応策が取れるものは取り、その上で冬にまた新たな提案を加えてもう1回説明会などを開いていく。会場は今回のような考え方を取りたいが、新たに設定したり変更したりすることもある。

●各地の状況を説明員からお伺いしましたが、土地柄を物語るようなエピソードもあったようです。空港に対する受け止めは地域によってそれぞれなのだな、という感じがしています。
また国道交通省としての弱点、負い目に関しては率直に認める説明員の姿勢が見え、これが「一方的に説明しない」というプロモーションによるものなのか、本心によるものなのかわかりませんが、面白い展開だと思って説明を受けておりました。
反対意見を集団で受けない、という批判はできそうですが、一方では、言うべきことをまず言う場としては機能し、国土交通省が砂粒のような存在になっている一人一人の市民の意見や疑問を受け止める場にはなったのではないか、と思います。
あとは国策に対して地域が意見を言う正規のルートである、自治体が意見集約機能をきちんと果たして問題解決能力を発揮できるかが問われているのだと思いました。

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