7/2 公民の教科書の労働者の権利の扱われ方
2日中央公民館でスクールガードの研修会。犯罪データはいろいろ参考になる。埼玉県は警察官が少ないので検挙率が低いというのは実感する。重大事件解決してほしいものです。
スクールガードを10年務められている高橋さん、7年されている榑松さんのお話も含めて、防犯は機械やルールよりコミュニケーションが重要というのは同感です。
自転車のベルをやたら鳴らすと道交法違反、という県職員の説明にややがやがや。中学校の部活なども含めて、自転車に乗れない人の交通権、人権が埼玉県内の課題だと最近思っています。バスが貧弱なのでしょう県内。
その後、同じ建物の中央公民館でやっている教科書展示会に行き、公民の教科書を拝見し、労働問題を確認しました。何せ朝霞市民の多くが(ビジネスマンやサラリーマンという言い方もありますが)賃金労働者です。
清水書院の教科書が、労働の意味から、労働三権の背後にある労使交渉や不当労働行為など原理的なものからていねいに説明されています。加えて、現在的な労働問題まで書かれていました。きちんと読み込むことができれば労働に関してはこの教科書がベスト。
一番ダメなのは育鵬社の教科書で、何を書いているのか抽象的な言葉ばかりでさっぱりわからない。働くことの尊さのような話が前面に出すぎ。似た思想の自由社の教科書は育鵬社よりましですが、通り一遍の説明で分からない人にはわからないでしょう。
その他の、東京書籍、帝国書院、教育出版、日本文教出版の4社は、労働三権に関して形式的にしか説明していなくて、これだけでは団結権・団体交渉権・争議権という型どおりの記憶しか意味を持ちません。説明不足を感じました。ただ、深追いしていて、今どきの非正規労働の問題やブラック企業のことなども書いてフォローしていることは、私たちの時代よりよい教科書のように思いました。
後日他の教科書を確かめてみようと思います。
●労働問題の基本のきを子どもに伝えるなら私は「レモンをお金にかえる法」を勧めています。話は夏休みにレモネードの屋台を経営するティーンエージャーの話なのですが、店が大きくなって従業員を雇うあたりから労働問題が出てきて、労働力の売り惜しみ、買いたたきを経て、最後に和解して利益を分け合う、という資本主義にとって労働問題は切っても切れない話だ、ということを学び取ります。
新しい労働のかたちなどと言って、安易に労働問題がなくなるかのように考えている人もいますが、経営と労働が一体、という組織だって、誰かが誰かを働くように空気を作ったり、雰囲気作ったり、場合には場の空気を制圧していたりするもので、大なり小なり労使関係の問題を抱えているものです。
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