5/26 上田県知事4選出馬表明と、政治が「身を切る」ことしか議論しなかった問題
上田知事が4選出馬表明をしました。それに対して、県議会自民党が、知事自身が3選までという条例を提案して通しているではないか、と批判して決議案を通したようです。
知事は、議会では多数派を持たなくなっちゃったし、県議会自民党の方が問題は多かろうと思うことも多いし、4選したところで独裁腐敗になるとは思いにくいところがあります。
一方で、あることに気付かされますが、政治家が、任期、報酬、定数など、自らの処遇を切り札に有権者の歓心を買うような選挙が続いてきました。その流れにのって知事はこんな条例を作ってしまったわけです。
私は政治業界全体が、そんな「身を切る」約束ばかりにうつつを抜かしていて、そんなんでいいんですか、とずっと言い続けてきました。身を切ったら待機児童問題など、地方政治が考えなくちゃいけない課題が解決するロードマップにあるんですか、ということです。
むしろ今回みたいに、自らの首を絞めて、解決すべき問題の前に「ホラホラ、おまえがやめるって言ったじゃん」という小学生のいじめみたいな争いで時間を浪費してしまうことになるのです。
政治業界の古い体質は改革しなければいけないのですが、それは「身を切る」ことではなくて「フェア」に「仕事をする」ことです。市民の判断を政策ではなく、政治家の身分問題ばっかりやるのは、政治業界の煙幕です。
上田知事が円熟するなかで、初期の乱暴な考え方を放棄したことは歓迎したいと思います。むしろこれまでの常識に囚われている県議会多数派の会派と論戦をしながら、よりよい政治、よりよい行政をやっていただけたらと期待したいと思います。
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