3/25 無難な予算に賛成、財政規律を乱す補正予算には反対~3月市議会最終日
きょうは、3月定例市議会最終日、議案への評価「討論」と採決でした。
黒字倒産型の財政危機から脱出途上の朝霞市の、来年度予算6議案は、問題解決した部分は少ないものの、危険な勇み足も少なく、全体的に無難な予算であり、このまま執行すれば、実質単年度収支が3~4億積み上がりそうなので賛成しました。
それに対して、平成26年度補正予算5議案のうち一般会計は、実際は来年度に使う予算を、今年度予算で処理することは財政規律上で問題あることなどの理由で反対しました。
その他3条例関連議案に反対し、26条例・人事関連議案に賛成しました。
●各議員の賛否は議会ホームページに公開しています(議案・請願の採決結果)。
●詳細は、続きを読むをご覧ください。
●意見書が田辺議員から2つ提出されました。
一つは膝折団地の自治会から提出された、URに家賃上昇をやめるよう求める陳情にもとづいたもの。総論については、2年前、東朝霞団地自治会から請願で提出されて可決しているので、全会一致で可決。
もう一つは、原爆被爆者の団体、被団協の埼玉県組織から提出された陳情にもとづいた意見書。非常に重要な課題でしたが、自民党所属議員からはすでに解決してきた問題、という意識があり、その上で提案者の丁寧さを欠く提案の仕方だったので(私もそこで提案賛同人には名前を並べませんでした)、保守系議員を中心に反対が広がってしまい、否決となりました。政治解決が必要なことなので、朝霞市議会としても意見書を送る必要があると思っていたのですが、残念です。
【平成27年度予算議案】
●第1号 平成27年度一般会計予算(予算書PDF・5.06MB)
賛成:黒川、進政会、公明党、絆、明政会
反対:共産党、田辺、小山
【私の賛成討論】控えめな予算で反対するほどの問題は無い。財政再建という認識はされている。ただし予算編成の透明化、予算の積算資料の提出がないことは問題。歳出では議会費の過去の議員年金負担、総務費では職員給料の地域手当のお手盛りとベアなしの非常勤職員賃金、保育所や学童保育のボトルネック解消予算がない、医療費関係がギリギリで危険、コミュニティソーシャルワーカーが必要、など残課題を述べる一方、朝霞の森を支える予算の組み替えは評価したい。
●第2号 平成27年度国民健康保険特別会計予算(予算書PDF・843KB)
賛成:黒川、進政会、公明党、絆、明政会、小山
反対:共産党、田辺
●第3号 平成27年度下水道特別会計予算(予算書PDF・1.06MB)
賛成:黒川、進政会、公明党、絆、明政会、小山
反対:共産党、田辺
●第4号 平成27年度介護保険特別会計予算(予算書PDF・838KB)
賛成:黒川、進政会、公明党、絆、明政会、小山
反対:共産党、田辺
●第5号 平成27年度後期高齢者医療特別会計予算(予算書PDF・504KB)
賛成:黒川、進政会、公明党、絆、明政会、小山
反対:共産党、田辺
●第6号 平成27年度水道事業特別会計予算(予算書PDF・313KB)
賛成:黒川、進政会、公明党、絆、明政会、小山
反対:共産党、田辺
【平成26年度補正予算議案】
●第7号 平成26年度一般会計補正予算(予算書PDF・1.08KB)
賛成:進政会、公明党、絆、明政会
反対:黒川、共産党、田辺、小山
【私の反対討論】夕張市の不正経理で年度またぎの財政運用に警鐘をならした国が3月に使い切れない補正予算を自治体に使わせるのは財政規律からして問題。埼玉県アスポート事業の後継が通塾の経済的支援でよいのか。本来は学校で勉強させて、生活保護受給者の家庭には人的支援を入れるのが福祉ではないか。購入奨励型補助金が市民に悪影響を与える。
●第8号 平成26年度国民健康保険特別会計補正(予算書PDF・521KB)
全会一致で可決。
●第9号 平成26年度下水道策別会計補正(予算書PDF・121KB)
全会一致で可決。
●第10号 平成26年度介護保険特別会計補正(予算書PDF・424KB)
全会一致で可決。
●第11号 平成26年度後期高齢医療特別会計補正(予算書PDF・370KB)
全会一致で可決。
【条例改正】
●第12号 市職員給料条例の改正
賛成:進政会、公明党、絆、明政会
反対:黒川、共産党、田辺、小山
【私の反対討論】今回の提案のもとになっている国が求める給与構造改革は、地方の公務員の賃金を下げ、東京や名古屋の公務員の賃金を上げる。そのことはますます地方の疲弊の原因になる。朝霞市の課題としては、来年には改善されるとは言え、地域手当を国基準より2%上げるのはどうか。組合もなく要求もないのにやるのはお手盛り・ごっつあん体質だ。また非常勤職員の賃金改善がない。春闘で賃金が上がるのは正社員だけ、という批判そのままの構図。
●第13号 保育条例改正
賛成:黒川、進政会、公明党、絆、明政会、小山
反対:共産党、田辺
【私の賛成討論】保育の要件を「欠ける」から「必要」に変えたことは保育利用者へのスティグマを解消する。また当事者団体や連合からも要望されている。ずっと就労しているばかりではなく、間に就学や介護などで離職を挟む時代にあわせての定義の広がりである。
●第14号 市長・副市長・教育長の給料条例改正
賛成:黒川、進政会、公明党、絆、明政会
反対:共産党、田辺、小山
【私の賛成討論】市長の賃金カットのうち10%をやめるのは妥当。私は引き下げるときに反対した。市長の職責や損害賠償のリスクも幅広く、給料の復元をすべきだ。
●第15号 体育施設の設置及び管理条例改正(内間木公園テニスコートの開所期間延長)
全会一致で可決。
●第16号 溝沼子どもプール設置管理条例の改正(開所期間を夏休みに短縮)
賛成:黒川、進政会、公明党、絆、明政会、小山
反対:共産党、田辺
●第17号 行政手続条例改正
全会一致で可決。
●第18号 介護保険条例改正 保険料値上げ4125円/月→4650円/月など
賛成:黒川、進政会、公明党、絆、明政会、小山
反対:共産党、田辺
【私の賛成討論】介護保険サービスの増大についていく介護保険料を設定しないと介護サービスの抑制につながる、その結果、介護保険じゃないところでお金を使わなくてはならない社会になる。今回は低所得者対策を十分に行っており、そのために全体的に保険料を上げた。メリハリのある改定だ。
【資料】高齢者福祉計画・介護保険事業計画のパブリックコメントHP記事
●第19号 手数料条例改正
全会一致で可決。
●第20号 みどり基金条例改正
全会一致で可決。
●第21号 朝霞市防犯条例改正
全会一致で可決。
●第22号 地域密着型サービス事業の基準を定める条例改正
全会一致で可決。
●第23号 地域密着型介護予防サービスの基準を定める条例改正
全会一致で可決。
●第24号 保育園運営審議会条例改正 対象分野に小規模保育施設を追加。
全会一致で可決。
【条例廃止】
●第25号 市庁舎耐震化プロポーザル選定委員会の廃止
全会一致で可決。
●第26号 健康増進センタープール自己防止等検討委員会の廃止
全会一致で可決。
【新設条例】
●第27号 まちひとしごと創生戦略審議会条例(新設)
賛成:黒川、進政会、公明党、絆、明政会、小山
反対:共産党、田辺
【私の賛成討論】10年以内の計画は総合計画でやるべき。重複するだけと考えていたが、答弁を聞いて少し考え方を変えた。市民や職員たちが20年ぐらい先の朝霞市をどうするか考える機会として使ってほしいと思う。
●第28号 いじめ問題対策連絡協議会条例(新設)
賛成:進政会、公明党、絆、明政会、小山
反対:黒川、共産党、田辺
【私の反対討論】この協議会を設置しようとしているいじめ防止法は、道徳教育の推進とリベラルな民主党議員による権利擁護が混ざった法律で、その運用は、自治体で調整して決定して使っていかなきゃならない。条例案にイデオロギー的なことは書いていないことは評価するが、5日の議案質疑では、道徳教育強化だけを主張する道ではダメだという答弁が得られず、安心できないので反対する。
●第29号 いじめ問題専門委員会条例(新設)
賛成:進政会、公明党、絆、明政会、小山
反対:黒川、共産党、田辺
【私の反対討論】第28号議案と同じだが追加して、この条例は心理主義で、専門職が心理職しかいないのが問題。いじめは子どもの内面だけの問題ではないはず。
●第30号 いじめ問題調査委員会(新設)
全会一致で可決。
※全会一致になってしまったので、意見表明の場がなかったが、市長部局に教育委員会が機能しないときの調査機関を設置しておくことは必要だと考え、賛成した。
●第31号 公共施設等総合管理計画検討委員会条例(新設)
賛成:黒川、進政会、公明党、絆、明政会、小山
反対:共産党、田辺
●第32号 保育料条例(新設・内容は改正)
賛成:黒川、進政会、公明党、絆、明政会、小山
反対:共産党、田辺
【私の賛成討論】※別記事をご参照ください。
●第33号 市指定介護予防の支援の方法と基準を定める条例(地方分権による)
全会一致で可決。
●第34号 地域包括支援センターの実施に関する条例(地方分権による)
全会一致で可決。
●第35号 朝霞市景観条例(新設)
全会一致で可決。
【資料】パブリックコメントの実施HP記事
景観計画のHP記事
●第36号 市道設置(内間木254バイパス側道)
全会一致で可決。
●第37号 市道設置(宮戸3丁目開発地、谷津地開発地)
賛成:黒川、進政会、公明党、絆、明政会、共産党、小山
反対:田辺
【大型契約議案】
●第38号 庁舎耐震会の工事契約
全会一致で可決。
【追加条例改正】
●第39号 特別職非常勤職員の報酬条例改正 生活困窮者自立支援法相談員の報酬設定
賛成:黒川、進政会、公明党、絆、明政会
反対:共産党、田辺、小山
【人事案件】
●第40号 固定資産税評価員選任
全会一致で同意。
【議員提出議案の意見書】
●現行法(原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律)の改正を求める意見書(意見書案PDF・140KB)
提出者 田辺議員 賛同人 山口議員、斎藤議員 → 採決の結果 否決
賛成:黒川、共産党、田辺、小山
反対:進政会、公明党、絆、明政会
【私の賛成討論】もはや被爆者が高齢化し解決は急務。役所と医学では解決しきれない問題が残っており、政治解決が必要である。声を届ける必要がある。ぜひ多くの議員に賛同してほしい。提出者には丁寧な説明や答弁があるへぎではないかと苦言を呈したい。
●家賃改定ルールの見直しをやめ、安心して住み続けられる家賃制度を求める意見書(意見書PDF・134KB)
提出者 田辺議員 賛同者 石原議員、岡崎議員、船本議員、小池議員、斎藤議員、小山議員
全会一致で可決。
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