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2015.02.18

2/18 保育園入所決定者の状況と待機児童数

来年度4月からの保育所入所決定(保留)通知が各ご家庭に送られています。
うまく入れた方、希望園ではないけれども何とか入れた方、ダメだった方とおられると思います。今年はさらに新制度の移行で、例年の感覚が通じなかったところもあり、入所申請手続きから今に至るまでかなり精神的な負担になったのではないか、と思っています。

さてその結果について、市から簡単な状況報告を受けたのでお知らせします。

新制度に移行し、市の入所調整の対象となる保育園の定員が2642人に対して、新規入所児童と、家庭保育室から新制度の保育園に移行する児童、転園希望の児童の入所審査が行われました。
継続入所の児童を除く907人の定員に対して、1080人が申請し、805人が入所決定、275人が保留(2000年以前の旧定義の待機児童)となっています。
275人のうち、転入の確定のない朝霞市民以外の利用申請者が27人を除くと、最終的な入所できない児童、248人となります(ここから家庭保育室への自由契約で入所する児童数、保護者がまだ求職中の児童数などを差し引くと、現在の定義の待機児童数となり、116人となります)。

今年は3歳児の入所が非常に厳しい結果となっています。子ども子育て新制度の制度移行にともなう制度的問題点や見落としがあったように思います。

(詳細の状況は続きを読む以降ご覧ください)

●保育園の待機の状況

年齢別の待機児童数は、0歳児が45人、1歳児が96人、2歳児が48人、3歳児が55人、4歳児が4人、5歳児が0人となっています。

朝霞市は家庭の保育の必要度を点数にして入所優先度を決定していて、夫婦8時間以上共働きで60点の基準となりますが、来年度入所児童を見ると、
0歳児 入所可224人 77点~35点 入所待機45人 63点~35点
1歳児 入所可249人 79点~35点 入所待機96人 63点~10点
2歳児 入所可156人 78点~35点 入所待機48人 71点~35点
3歳児 入所可107人 86点~36点 入所待機55人 70点~36点
4歳児 入所可46人 80点~40点  入所待機4人 66点~35点
という分布になっています。
入所可と入所待機者の点数の逆転があるのは、希望保育園の空き状況や希望保育園として記入した保育園の数などで、希望者の多い園は点数が高くても待機に振り分けられることがある一方、希望者の少ない園は、低い点でも入れてしまうミスマッチが起きているからです。希望した園に入れるという制度である以上、やむを得ないことだと思います。

●待機児童が出ている一方で、保育園の定員の空きも残っています。
0歳児14人、1歳児1人、2歳児23人、3歳児0人、4歳児12人、5歳児51人の枠が残っており、通常の4月入所枠として審査される2次選考では、これに今回決定したものの行かないと決めた方の枠とあわせて、選考されることになります。

●今年の特徴としては、従来比較的入りやすかった3歳児枠が、めいっぱい入って待機が発生しています。
最低点で入所した児童の点数が36点ですが、移行園の継続でかさ上げされた1児童のみで、それを除くと、60点以下で入所決定した児童はいません。
園を選ばなくても入れない、という事態で、パート労働者の保護者などで、家庭保育室から転園しなくてはならないケースなど多くの方が困った事態にたちいたっているのではないかと見られます。
仮に入れても、遠隔地の保育所に送迎しなければならないことも考えられます。
原因として、家庭保育室の転換で家庭保育室の3歳児保育を利用してきた児童が、入所申請の枠に入ってきたこと、転換にともない質の担保から転換園での定員の縮小があったことが原因とみられます。
新制度の設計をする際、アンケート調査したのですが、国も市も「ニーズ調査」とやってしまったので、保育園を使わざるを得ない保護者が、希望する保育施設として幼稚園や認定こども園を挙げた保護者が少なくなく、3歳児保育の保育園のニーズを甘く見てしまったことも原因の一つではないかと見ています。市議会でもそのことは話題になりました。

●また相変わらず、1歳児・2歳児の枠も窮屈で、1歳児では60点以上の待機児童だけで半分の48人、2歳児では同じく半分の23人となっています。

●新制度の移行という通常の年にはない混乱で、来年度から保育園を利用したり、転換する保育園を利用していた保護者には多大なご労苦をかけることになる結果だったのではないかと思います。家庭保育室へのあっせん、その他さまざまな手段で救済措置がされるよう市には言っていきたいと思います。

●3歳児枠については、来年以降も、小規模保育施設や、3歳児以上の枠を持たない家庭保育室が認可保育園に転換したことから、来年も混乱状況になるのではないかと思います。制度として何ができるのか、提言していきたいと思います。

●速報的数値なので、詳細の数字をつきあわせてのズレがあります。今後確認して訂正いたしますが、全体的な状況はこれで把握できると思いますので、ご容赦ください。

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