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2015.02.16

2/16 頭脳のブートキャンプ~基地跡地利用計画策定委員会を傍聴して

16日午後、基地跡地利用計画策定委員会を傍聴しました。
委員長をされている高村先生の強い要請で、この地をどのように使いたいのか、どのように過ごしたいのか、もっと議論しなきゃならん、というハッパのもと議論を進めましたが、行政、議員委員、市民委員それぞれがうまく消化できずに終わった感じがしました。

要領よく、ハコモノ・施設を並べて「こんなもんだ」という計画をまとめる前に、こうした議論はしておいた方がよいと思うのですが、実感を抽象化する議論がうまくできないみたいで、委員のみなさまや市職員の頭脳のブートキャンプみたいになったところがあります。抽象的な感覚を言葉にしていくためには、かしこまった会議の席より、もう少しくだけたワークショップや場合によっては宴席などで頭を柔らかくしておかないとなかなか実感を言葉にしていくことは難しいのではないかと思いました。

また世代的な問題も感じました。今後30年ぐらいかけて完成させていく計画です。にもかかわらず市民から選ばれている委員のほとんどが高年齢層。30年後とは言いませんが、基地跡地の利用が佳境に入っていくところでの現役世代が入っていないことは、こういうイマジネーションを出し合うような議論をするときに最も弱点ではないかと感じました。

そうした議論をして、具体的な話をしないはずなのですが、まとまってきた方向性は「公園通り」の沿道に設ける「シンボルロード」をどのように楽しめる空間にしていくのか、ということは先行してやっていく、可変的な取り組みとしていく、というようなことではないかと思います。

●近々、市のホームページに公開されますが、今回の市役所が作ったレジュメは、これまでの朝霞市の出してきた企画書のなかではかなりレベルの高いものではないかと思いました。先生がダメ出しして(確かにさらに高い水準のものを望まないと具体的な絞り込みに情報不足になるかも知れないとは思いました)職員が疲れてしまっていたので、終了後、率直に評価をして慰労しました。

●何か施設があって、その施設を要求して、それに人間生活をあわせるというのは考えてみればおかしいわけで、何かしたいというのがあって、それにあわせて施設を作っていくといのうが本来あるべき姿なのだろう、と思いながら高村先生の難しいお題を、自問自答しながら傍聴していました。それは父の故郷の大分県の小都市やその近隣のなかで美しい市町村を想像しながら、行政・民間によるハコモノ開発を求める声より、どういうことができるまちなのか、ということをそこそこの市民たちは議論していたな、と思い出しました。50年来、計画的な開発をした経験のない朝霞で私も育ってしまったので、どうしてもあるべきまちの姿ということを想像するのは私も不得手です。

●最近、そうしたことでインパクトが大きかったのはちくま新書の「駅をデザインする」という本です。なぜ古い東急渋谷駅が良くて、新しい渋谷駅がダメなのか、考え方、人間が駅で過ごすということはどういう状態なのか、などを考えて批評しています。著者は、1980年代に確立した営団地下鉄のサイン(案内)システムを開発したデザイナーです。

●もう一つ、獨協大学地域政策研究所が提唱し、産業社会の転換、冷戦構造の終焉から、モーレツサラリーマンにあわせて作ったベッドタウンシステムは終焉するという「ポスト・ベッドタウン」という考え方があります。これまで中央線・小田急線・東急線の沿線の地域が進んだ世界ととらえて、そこに追いつこうとしたベッドタウンの進化論が、これからは覆って、外国人や経済的弱者と共存してきた東京の北東部の柔軟性が強みになっていく、という理論があります。朝霞というのは東京の南西部ではなくて北東部に近い地域。今日出てきた、おしゃれである、というキーワードが朝霞市民にとっての安らぎになるのか、お金を使っていただくにしても、ナショナルチェーンへの安易な期待にならないのか、不安に考えるところもあります。

●国が地方消滅への対策を盛んに旗降るので、学者委員のみなさまが、少子化対策をアジェンダの一つに設定したことは気がかりでした。朝霞市は子どもが多くて、そのことで児童福祉や学校教育に負荷がかかって、子どもを増やすために跡地利用を起爆剤にするという発想なら、ミステイクをするように思います。黙っていても子どもの多い自治体ですから、むしろ定住や子どもと暮らす質というところに着目したまとめにしていってほしいです。

●大規模な商業施設で活性化を図る、という発想とは一線を引いたところに議論は確定してきていることは少しほっとします。

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