« 2/1 2月の日程と予算報告会「2015年度朝霞市役所のしごと説明会」の開催のお知らせ | トップページ | 2/2 会津若松の政策提言型の市議会運営を学ぶ »

2015.02.01

1/31 古代の東洋の合理性として漢字を習う

Dscn5847市外に出て、武蔵境で、漢字の勉強会に出てきました。講師は私の出身校に在籍していた漢字の先生だった伊東信夫さん。もう85歳だというので、これはと思って行きましたが、先生は20年前と変わらず元気でした。

伊東先生は、漢字は、3300年、表意文字として残り、他の文字が表音文字になっていくなかで、甲骨文字の骨格を残したことに表されるような唯一のものであることを称えながら、2000年以上前から俗流解釈によって理屈がわからなくなっている文字であることを、故白川静先生の関わりのなかから、問い直して、小学校で教えてきたと経歴を紹介しました。

その後、鬱という字を分解しながら、古代の歴史観や、文字の持つ論理性を紹介し、漢字というものが、人間の分析と統合というメカニズムに根ざした文字なのだ、だからそれに即した教え方をしなきゃならない、と説かれました。

続いて干支を紹介し、実は干支に意味があるのではなく、人類が様々な算術で日常生活を積み重ねていくなかで、10進法と12進法を組み合わせるのが合理的であることを発見し、干を10進法、支を12進法であてがったことを紹介します。そのため、干支は、よみと漢字と意味が合わないことを前提としていることも話されました。

確かに私のような電車のダイヤをあれこれ考える趣味がある人間にとって、10進法は合理的ではなく12進法をベースにした数え方が広がりがあるというのもわかります。

こうした漢字の授業を今になって受けてみて、いろいろ発見のある2時間でした。

息子がただ漢字を暗記させられて、苦行のようにしていることを思い返して、何とか東洋の合理性みたいなところから覚えてもらう方法はないか、と改めて考えているところです。

先生は最後に、明治維新によって、漢字教育がどう使うか、ということだけになってしまったことを嘆き、漢字が理由と、歴史的経緯と、それによる音によって構成されていることをもう一度再確認する勉強のあり方が大事だ、と申されていました。

●伊東信夫先生と私が初めて会ったのは、1978~9年頃。当時の担任の故奴田原輝子先生に連れていかれて、市民会館で、漢字の講座を受けたことでした。当時は、現場の教員が、どうしたら国語や算数の論理性を子どもに系統立てて伝えられるか、模索していた頃でした。それに私の母を含めて保護者も一緒になって勉強していたのだと思います。
終了後、伊東先生からも、あの頃のお母さんたちはどうしているの、と聞かれ、朝霞や新座、東村山での地域での漢字教育の実践をお話くださりました。
私はまだ10歳にもならないこの頃は何だか分からなかったものの、その後高校で、国語の先生として再会し、また私の担任も能楽をベースに古典を熟知した先生だったので、白川静先生の偉業のもとに教育をされていて、そんなこともあって、意気投合して今日に至ります。
しかし現在の文科省の漢字教育へのオルタナティプとして取り組んだ伊東先生の漢字教育も、わが母校でも忘れられてきて、定年とともに誰も継承されなかったと聞きました。白川静先生の偉業と連携する取り組み、もったいないことです。

|

« 2/1 2月の日程と予算報告会「2015年度朝霞市役所のしごと説明会」の開催のお知らせ | トップページ | 2/2 会津若松の政策提言型の市議会運営を学ぶ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 2/1 2月の日程と予算報告会「2015年度朝霞市役所のしごと説明会」の開催のお知らせ | トップページ | 2/2 会津若松の政策提言型の市議会運営を学ぶ »