1/20 保育園の制度改革への意見がゼロ件~募集通知されていないパブリックコメントの結果が公表
市のホームページで、来年度からの保育園の制度改革にともなう「朝霞市子ども子育て事業計画」への意見募集の結果が、意見ゼロ件という結果で終わりました。
ここ15年、市町村の福祉事業は市民の参加をもって推進せよ、という官民通じた方向性があって、朝霞市はそれが相当遅れているなか、意見募集(正式にはパブリック・コメント=和訳で論点公開)がかろうじて一般の保護者や利用者、事業者が意見を言える場だったと思います。保育政策に関していろいろご相談を受けて、対応しきれない事例が多くあるのですが、意見ゼロでほんとうによかったのか、心配です。
ところで大問題です。
パブリックコメントを始めた11月25日前後に、子ども子育て事業計画に関するパブリックコメントを募集する、ということがトップページに掲載される「お知らせ」にありませんでした。
パブリックコメントという制度を知り、このタイミングで行われる、という情報を知っている人しか見ることができない専用ページでしか募集していないかと思ったら…こちらにも募集記事がありません。
ところが結果だけを、今回、意見がゼロ件しかなかったことをトップページに載る「お知らせ」に掲載しているのです。意見を出させないようにして、意見がなかったからいいんだ、みたいな体質を感じます。
昼間、市役所に出入りできず、情報が少ないなかで手探りで生活を成り立たせる、子育て世代の保護者に対して、意見を言わせないようにし、闇討ちみたいなやり方がひどいものです。
当事者にとって本当にとんでもない展開で、パブリックコメントの手続きをやり直しすべきです。
●市がこれまでやってきたパブリックコメントもほめられたものではありません。
過去の手続きを見ると、受けた意見に対して、きちんと論理的に説明して回答している事例はほとんどなくて「貴重な意見ありがとうございました(=あなたの意見は珍奇な意見にすぎません)」という回答のオンパレードです。
年々、パブリックコメントへの意見提出が少なくなっていることは市議会でも問題視されています。
●パブリックコメントで意見募集する元になる原案が、意見募集される段階で、ほとんどコンクリートされてしまい、絶対に見直されないからです。とくに計画策定にコンサルタント会社が噛んでいる計画は、どういうわけかコンサルタント会社が再作業に首をタテに振らなかったりして、市民や関係者からいただいた意見に十分な対応をしていないように見受けられます。
それでも市役所のなかでも、計画策定段階から関心のある一般市民との意見交換を含む市民参加をする動きは、総合計画の策定、都市マスタープランの策定などで見られて、進んできたとも思います。
福祉分野が特に遅れていて、忙しすぎるという事情は斟酌しながらも、利用者にとって最も実害を蒙る分野なのだから、納得いかない結論になるにしても、意見だけは言う場を設けながら、計画策定はやるべきだと思います。
でなければサービスを選べるように、大胆な市場開放的な福祉のあり方を模索してもらいたいものです。
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