12/16 12月定例会・川内原発再稼働中止の請願が否決、総選挙の追加予算に疑義
市議会最終日。市長提出議案はすべてが可決。大半の議案で全会一致の可決となっています。
今回は、穏当な議案が多かったので、主には市政を離れた政局的なこと、社会的正義にまつわる議事に意見が盛り上がりました。
国民の多くが700億円もかけて総選挙をやる意味があったのか、と思っていたことにかけて、私と田辺議員が、総選挙にまつわる補正予算に疑義を呈して、反対いたしました。
川内原発の運転阻止を求める意見書提出を求める請願に対しては、様々な意見が出ましたが、結果、与党構造が反対、私と田辺議員、小山議員、共産党が賛成するにとどまりました。公明党がよい討論をしてくれたのですが、結果は反対でした。残念なことです。
朝霞台駅にエレベーター設置を求める請願では、請願の様式をめぐって疑問をつける意見がつき、若干議論が混乱しました。私は請願権は全ての人にあり、市議会が指定する様式さえ満たせば、できるだけその願意をくんで審議をし、必要に応じて議会としてそれを補う議決をしていくべきだと思いながら審議を見守りました。結果は全会一致の可決となっています。
人事案件では監査委員の石川委員が続投、退職された副市長の後任に田中幸裕市長公室長が就任することが決まりました。
最後に、教育環境常任委員会で、市内小中学校の教員研修で、次世代の党幹事長山田宏(今回の総選挙で落選)を呼び、イデオロギー的にも、いじめ防止法とも矛盾する問題の多い講演をさせたことの審議結果について報告が行われています。
●終了後、会派代表者会議が開かれ、議員による職員への圧力が昨年に続き最近もあった、ということが報告され、議員としてその地位を自覚して接するよう、議長からの注意がありました。
意見が異なる、政策が違う、それに軌道修正をかけたい、というときに、政治家はついついありったけの力をふるいたくなる誘惑にかられます(自分の反省も含めて)。また、議員となる人は、組織労働の末端についている人はほとんどいなくて、組織労働の一部を担っている職員がどのような状況におかれているのか想像力が薄くなりがちです。職員個人をどこまで追い詰めてしまうのか想像しながら、しかし仕事に対して厳しく接する、その節度が重要なのだろうと思います。
●議論の詳細は続きを読むをご覧ください。
議案等の審議・採決結果 【】内は私の採決態度。
【市長提出議案の討論・採決】
第67号一般会計補正予算(第5号)…賛成多数で可決 【賛成】
光熱水費の上昇などにともなう予算不足を追加するなどの内容。
〈討論〉田辺議員(反対)・野本議員(賛成)・黒川(賛成)
〈私の討論内容〉民生常任委員会で、あさか福祉実習室の改築にあたっての市と施設貸与者との契約がイレギュラーなので、その契約内容については慎重に締結されるべきと議論があったことを紹介して賛成。
〈採決〉共産党3議員、田辺議員が反対
第68号国民健康保険特別会計補正予算…全会一致で可決
第69号都市計画下水道事業特別会計補正予算…全会一致で可決
第70号介護保険特別会計補正予算…全会一致で可決
第71号水道事業特別会計補正予算…全会一致で可決
第72号市職員の給与に関する条例の改正…全会一致で可決
第73号市長・副市長の給与に関する条例の改正…賛成多数で可決 【反対】
人事院勧告にあわせて市長・副市長のボーナスの改善。
〈討論〉田辺議員(反対)野本議員(賛成)小山議員(反対)黒川(反対)
〈私の討論内容〉確かに条例の詳細を読むと市長・副市長の人件費のうち報酬審議会にかけなくてはならないのは本俸の部分ということになるが、一方で報酬審議会は議員についてはボーナスも審議対象にしており、市民から見て不可解。意見を求めることぐらいすべきだった。改定については妥当。市民にわかりにくい対応をしてお手盛りなどとの批判を受けるリスクは避けるべきだった。報酬審議会だってこの内容なら反対しないだろう。
〈採決〉黒川、田辺議員、小山議員が反対。
第74号手数料徴収条例の改正…賛成多数で可決 【賛成】
住民票や納税証明などの手数料を100円から200円に改定。
〈討論〉斎藤議員(反対)野本議員(賛成)田辺議員(反対)黒川(賛成)小山議員(賛成)
〈私の討論内容〉値上げは妥当だが、理由となる財政再建の内容が計画化されていないので優先順位が判明しないのがよくない。
〈採決〉共産党3議員、田辺議員が反対。
第75号地域福祉計画策定委員会設置条例…全会一致で可決
第76号専決処分を求めることについて(一般会計補正予算(第4号)の事後承認)…賛成多数で可決 【反対】
12月14日投票日の総選挙の事務に関する追加予算。
〈討論〉黒川(反対)、野本議員(賛成)田辺議員(反対)
〈私の討論の内容〉憲法に内閣不信任決議がない衆議院解散をしてよいなどどこにも書いていないし、行政と立法の力関係からすると不均衡。政治的にも衆議院議員は「常在戦場」などと言われ短期的な政策しか考えられなくなっている。また野党が解散を強要する政局も目立ちよくない状況だ。議員内閣制を取っている国の多くが内閣の一方的な解散を認めておらず、イギリスも2012年に任期を固定化した。今回はまた解散する理由もさして見当たらず、政局も混乱していなくて、本当に内閣が議会を従属させるための解散にすぎない。今回は特に反対したい。
〈採決〉黒川、田辺議員が反対。
第77号一般会計補正予算(第6号)…全会一致で可決
12月10日に追加提出。浜崎放課後児童クラブ(第三小に併設)の拡張工事で地下埋設物が発見、その除去のための追加予算。質疑では、手続き、工事内容、設計図書の保管、放課後児童クラブの定員増の扱いなど多岐にわたって繰り広げられる。私は設計図書はじめ公文書の保管を問題にし、市から今後はきちんとしていきたいとの答弁を受けています。
質疑の後の討論はなく全会一致で可決しています。
第78号副市長選任…全会一致で可決
12月10日に追加提出。市長公室長の田中幸裕さんを副市長とする内容。質疑に対して市長公室長は兼任とする市長答弁。
質疑の後の討論はなく全会一致で可決しています。
第79号監査委員選任…全会一致で可決
【請願の討論・採決】
請願第2号 川内原子力発電所の運転再開中止を求める意見書を国に提出することを求める請願…賛成少数で不採択 【賛成】
表題のとおり、再稼働に向けて動き出している川内原発の運転再開中止を求める意見を市の意思として国に表明することを求める請願。あさか9条の会が提出。
〈討論〉野本(反対)山口(賛成)遠藤(反対)黒川(賛成)小山(賛成)斎藤(賛成)
〈私の討論内容〉(公明党の反対討論の内容が極めて脱原発に近かったので)公明党と前提は同じ、その結果、どうして賛成してくださらないのか。今から採決態度を変えてほしい。原発はお湯を沸かすためだけにあれだけの危険なシステムを使う。たかだか人類3万年、文明が4千年の歴史しかないのに、10万年もの廃棄物の管理が必要ということに致命的な問題を抱える。安全と利便性は、持続可能性と復元可能性のある危険かどうかが重要な判断で、原発はどれも良くない。福島の教訓は何だったのか。火山の安全性の評価など、また「想定外」をやっているのではないか。愛する国土、ルーツでもある美しい九州の大地が汚されるのはかなわない。請願に賛成して再稼働を止める声をあげたい。
〈採決〉進政会6議員、公明党4議員(採決に加わらない議長を除く)、絆4議員、明政会3議員が反対。
第4号朝霞台駅にエレベーター設置を求める請願 全会一致で採択
第5号保険でより良い歯科医療を求める意見書の採択を求める請願 賛成少数で不採択
歯科医療の保険対象を広げることを求める請願。医療生協朝霞支部が提出。
〈討論〉駒牧(反対)石川(賛成)
〈採決〉進政会6議員、公明党4議員(採決に加わらない議長を除く)、絆4議員、明政会3議員が反対。
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