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2014.10.15

10/15 財務省出身者の介護を拒絶せよ

財務省が6%もの介護報酬の引き下げを厚生労働省に押しつけようとしています。

介護労働者の賃金があまりにも低いことは広く知られていることですが、これをさらに下げてくうや食わずの状態にして、どのように人の支援をしてもらう体制を継続しようとしているのか不思議でなりません。

安倍政権が進めるアベノミクスは、企業を豊かにしてやれば労働者の給料も上がる、という神話をもとに、企業への保護を広げ続けて、ついには法人税を下げることまでしようとしています。
給料が上がらなければ個人消費は増えない、個人消費が増えなければ内需が生まれない、内需がなければ景気回復しない、という前提は共有するのですが、問題は、給料上げてちゃんと消費する人と、貯金しかしない人がいて、ちゃんと消費する人の給料を上げない限り、景気なんか良くならないわけです。

そのなかでまさに介護労働者というのは、限界に近い低賃金で、機械化できない人でなければできない仕事を担っているわけで、彼らの給料の改善は、景気回復のために重要なステップになるはずです。月収40万も50万もある人の給料上げたって将来不安で貯金されますが、月収20万、ボーナスや退職金すらあやしい介護労働者の賃金を改善すれば、間違いなく抑えていた消費にお金を回し始めます。

それから、最近の安倍政権が言い始めた「地方創生」が必要になったのは、増田寛也さんたちが衝撃を与えた「地方消滅」するという未来予測です。
増田さんの未来予測は、高齢者がいなくなると、介護や医療の従事者も地域からいなくなって地域が消滅する、という説ですが、そのことは、今が、介護や医療が高齢者の多い地域で若者・中年の雇用を創出し、地域経済を支えるための再配分が行われている、という現実があるわけです。そこを絞ったら、今から「地方消滅」が始まることになります。

こんなことをやって、介護を担う人材が確保できるか、問題が起きてきます。
中村淳彦さんの「崩壊する介護現場」では、賃金が安い、人が来ないのなかで、やってくるのは他の産業では雇わないタイプの人の割合が高く、そのことで、サイコパスのような問題人間と、無気力な人間が職場の空気を支配してしまい、まともな人がどんどん職場を去っているという現実を告発しています。
看護だって良くはありませんが、せめて看護の世界のように、安定した賃金と雇われ方と、社会的ステータスが形成されてこないと、人の老後によりそう仕事の質を維持することは困難です。

そこで今度出てきたのは、介護労働者の条件を引き下げる、というまた「参入規制の緩和」という一見最もな話なのですが、前の段落で申し上げたとおり、そうやって要求する質を引き下げれば引き下げるほど、ダメな労働者が流入することで、良質な介護労働者がやってられなくなる職場ができあがります。

官僚がこんな政策しか打ち出さなくなっていることに、創生だの異次元だの言ったところでどうせろくな未来が待っていないのじゃないか、と不安だけが倍増ということになります。

こんな財務省のあほな企画力でも権力です。しかし財務省の職員は自分たちの将来の介護なんかまともに考えたことがなくて、相変わらず明治維新ばりの天下国家なんでしょう。
そうだとするなら死ぬまで天下国家を夢みてもらっていたらいいと思います。

恐らく、財務省の官僚の年金は、現役の介護労働者(39.54歳月20万1435円日本クラフトユニオン調査)より高いでしょう。それだけの資力があるのに、あんたがたの仕事は社会的には地位が低いんだ、と繰り返し言うような人たちを、介護事業者や介護労働者が介護しなければならないのでしょうか。
全ての介護事業所は、財務省出身者の介護を拒絶するような運動をした方がいいのではないかと思います。

●社会保障というと年金のことばっかり関心向けていると、こうした本当に困ったときのシステムがもっと壊されてしまうことになります。
年金の帳尻なんて、100年スパーンのもの。そこにばっかり関心を持っていると、年金財源が足りない、崩壊する、もらえないという恐怖感につけこんで、体よく財務省が増税しても保険料上げても、お金を巻き上げて借金返済にしか使いません。しかもそんな余裕ができると成果に焦る政治家が、国土強靱化だの地方創生だのと横からもぎ取っていきます。
年金が多少下がることの問題より、本当に困ったときに、機能しない社会保障の方が絶対的に困ります。その困った状況に着目した社会保障政策への関心を高めてほしいのです。

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