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2014.05.24

5/23 近未来の福祉を見に、箕面・尼崎・高浜市へ

21日~23日は、朝霞市議会・民生常任委員会の視察旅行で、大阪府箕面市の福祉の苦情解決システム、兵庫県尼崎市の喜楽園の24時間定期巡回・随時対応訪問看護介護の始動状況、愛知県高浜市の地域福祉計画10年目の課題についてヒアリングして歩きました。

21日は箕面市の苦情解決システムの視察でした。
多様化する福祉サービスや、市民社会にふさわしい福祉のあり方をめざすうえで、利用者が不適切だと思った福祉サービスについて問い合わせでき、適正な解決を道案内する第三者委員会やオンブズマンの設置が期待されます。その事例として、同規模自治体から箕面市にうかがいお聞きしてきました。
制度定着により、当初は年間100件以上あった苦情解決の申し立てが、福祉事業者の仕事の改善につながり、改善対策については市内の福祉事業者との共有がされ、現在は年間10件前後まで申し立て件数が減っていました。
事業者の機嫌を損ねないように、専門家に払う報酬がもったいない、市の福祉施策に対するノイズになるなどの理由で苦情解決システムは大きな自治体しか実現されていませんが、福祉サービスの底割れの防止や早期発見に有効です。単なるクレーマー迎合や、公務サービスへの攻撃としてのオンブズマンとは違う展開がされていることが言えていると感じました。

22日は24時間定期巡回・随時対応訪問看護介護の視察でした。
実施しているところでは和光市があるんでしょ、という感じですが、市の施策との関係では和光市はモデルとして立派過ぎるということもあり、選ばせてもらいました。
それでもうかがったところは立派な内容でした。
市役所にうかがい市の施策を聴く、というのが通常の視察ですが、今回は、尼崎市役所の配慮と朝霞市議会事務局の働きかけにより、サービスを実施している喜楽園のヘルパーステーションを母体にした取り組みをお伺いすることになりました。
このサービスが誤解されているようなサービス垂れ流しにはなっていないことが確認された一方、日中きっちりやる介護で夜中に起きなくて済むようにできるスキルの大切さや、地域社会との事業との関係強化がカギだということなどお伺いできたことと、前向きな地域に定着した福祉事業者がやることのメリットも確認してきました。利用者も当初は全身介護の利用者を想定していたところ、むしろ要介護度の高低より、認知症など介護の内容によって利用されている、という傾向もあることが確認できました。
業者が来てやってくれるからありがたい、という朝霞市の8月からの24時間~訪問看護介護がうまくいくのか、チェックすべきところが見つかったように思います。

23日は愛知県に移動し高浜市の地域福祉計画10年の状況をお伺いしてきました。
朝霞市も地域福祉計画10年になるということで、策定時にモデルとして紹介された高浜市や茅野市の状況がどのようになっているのかお伺いしたい思いがあったからです。
10年前の計画策定の住民のネットワーク化は今も定着しているのですが、5年前の2期計画が簡素な方法で作ってしまったために、人の入れ替わりができていないなどの課題を話していただきましたが、朝霞市同様小さな市だからこそできていることが多くて、次回はそれぞれ市民が立ち上げた事業を見ていくこどか必要だな、と感じました。
高浜市は、まちづくりに関して日本福祉大学と包括的な関係を結び、地域福祉計画や発達障がい児の支援、都市のあり方など、助言や実験的な試みを広げています。福祉のような政策が動的に変化する分野では、新しい考え方からの刺激を絶えず受ける必要があることから、大学と連携することに金と暇をいとわない高浜市の市政も学ぶべきところが多くあると思いました。

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