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2014.03.16

3/13 民生常任委員会で各予算は可決、国保税改定や給付カットなどの5条例は否決

12~13日、市議会民生常任委員会が開かれ、福祉、医療分野の議案を審議いたしました。
12日は9:00~18:30頃、13日は9:00~20:30頃まで審議を続けました。今回は財政立て直しから市民に負担の拡大を求めるものや、給付のカットをする議案が多く、しかもその多くが障がい福祉に集中していることから、各議案とも審議・討論はいつもより長めとなりました。

しかし役所の提案理由が後付けっぽいことは否めませんでした。

給付カットの議案で、行政側の提案理由に「効率的・効果的」をたびたび挙げていましたが、そうであるならよりコストが低くて効果が高い政策提案や類似する代替政策への統合が必要なはずですが、国保の人間ドックの自己負担増に対する特定健診とがん健診のセット健診以外、提案は見当たりません。単なる給付カットをそういう言い方するのは良くないと思いました。「節約しなければならないため我慢を求めた」というのが正しい理由ではないでしょうか。

また、国保税の改定議案の提案理由でも、リーマンショックに原因を求めた説明をしています。現象的にはそうですが、それより「正規職員」から非正規労働へシフトした社会環境、農業国から工業国を経てサービス社会になってきている社会環境の変化という構造的な問題ではないか、と指摘もしました。

全体的に、政策の優先順位が不明確なまま、偶発的に目をつけられたところがやられた、という提案が多いのではないか、というのが審議してみての全体への感想です。

採決ではいくつかの議案が否決されました。
今回、12月の議会人事の改選で、与党側の委員会別の議席配分調整の関係で、私の所属する民生常任委員会は委員長を送り出した与党は過半数割れというなかで、給付カットや負担増の5つの条例改正案は否決されていました。
ただし、委員会採決の結果は、最終的には本会議に送られ、そこでは参考意見的に扱われ、おそらく圧倒的な数となる本会議場の与党が賛成して可決されることになるのではないかと思います。
その後、たまたまお会いした与党側の一部議員には、民生常任委員会の一部議案の否決結果を聞きつけて、若干でも予算修正を加えないと、委員会審議とは何だったんだ、ということになりますね、と言ってくださる方もおられました。そういう良心的な声が大きくなってくると、財政立て直しと矛盾しない、給付カットの見直しを行うことが可能ではないかと思います。

※個々の議案に対する私の賛成・反対とその理由は「続きを読む」をクリックしてください。

●予算の歳出額の半分を占める福祉関連の「民生費」に対して、最近は「民生費の膨脹」というような危機を指摘されますが、そう単純ではない理由があります。
① 民生費の大半は、国や県の補助金すべてをいったん自治体財政で受け止めて歳出にまわりますが、教育費は教員人件費に関して大半は県が直接教職員に払われています。そのため市の予算には運営経費しか計上されていません。土木費も県道や国道となると、一部負担金しか計上されません。介護や保育や保健など社会保障にかかる人的な福祉サービスの負担を教育費同様に差し引けば、むしろ教育費の方が多くなります(どこから事件費でどこから運営経費か、詳細に分析するとその仕分けはかなり難しいですが)。
② ①の前提で国としての最低保障「ナショナルミニマム」とされる仕事の大半は、市町村の財政を通じて実施され、ウエイトが大きいこと。支出額から、歳入額に計上されている国や県の補助金、利用者の負担金を差し引けば、支出の5割に見える民生費も、35%程度に低下します。また最近は、様々な給付金が国策として打ち出され、それらは市町村を通じて支出されるため、100%国庫負担でもそのまま予算上は民生費の増大となります。
③ 2005~10年にかけての巨額な事業のために出した市債償還のために支出が圧迫されている朝霞市財政において、市民の生存などに影響が少なく、裁量的な面が強い土木費支出が抑制された結果として相対的に民生費の比率が高まっている
④ 朝霞市においては、高度成長期やまだ財政的余裕があったときに整備すべき保育や介護の整備を怠ったため、今やらなくてはならないことが多すぎること
などが理由です。民生費をここで昔の比率まで落とすことを目指せば、それはこうしたやむを得ない事情に逆行することになり、市民生活に大きな犠牲を払い、それは市民にとっては様々な福祉を自己負担でしのぐことになるため「見えない税金」を増やすことになります。
またこの逆の話が経常収支比率で、昔は8割を超えてはならない、と言われてきましたが、現在ではどこの自治体も9割を超えています。この計算には、土木費や、教育や福祉などの新規建築事業などを抜いた比率を使われますので、つまりは建設事業をすれば比率が下がるもので、経常収支比率が低いだけでいいのかという問題もあります。

【民生常任委員会に付託された議案に対する対応と審議結果】
第2号の一般会計の来年度予算(民生費・衛生費の保健部分)に対しては、様々な給付カットがある中、しぶしぶ賛成しました。その理由は、地方自治法では総計予算主義が定められ、予算は包括的にしか賛否を表明できないこと、そのなかで、個別の補助金や給付のカットには大問題であることを感じつつ、それらは個別議案として提出されていること、などの前提と、保育や介護(障がい含む)に関する基盤的なサービスにはあまり手をつけられなかったこと見て判断しました。

第3号の国民健康保険特別会計の来年度予算では、国保税の値上げという大きな痛みをともなうことになりますが、総枠予算としては必要でありもう他の対策は打ちようがない、今年度当初予算のよらうな収入の積算の「盛り」も見られず改善されたとして賛成しました。
ただしこれも後述しますが、大幅値上げするときぐらい、国保税の逆進性についてほとんど手をつけられていないことを問題視して反対しました。
国保財政については、スタート時の農業国としての社会背景が変化して、勤め人中心の社会構造へ転換し、さらには労働の規制緩和などによる失業や不安定雇用の常態化のなかで、低所得者が集中する構造にあることを抜本的に手をつけなければ改善できるものではありません。

第5号の介護保険特別会計の来年度予算は、今回の様々な予算提案のなかで後ろ向きなものはなく、むしろ、重度要介護者の地域生活を可能にする、定期巡回・随時対応型訪問介護看護がスタートするということで前向きに評価して賛成しました。ただしこのサービス、先行する和光市でも課題が多いとお聞きしているので、一気に全市的に展開してしまうことが大丈夫なのか、疑義を差し挟んでの賛成です。

第6号の後期高齢者医療特別会計の来年度予算は、運営する広域連合への出抜けの予算なので、広域連合から案内された金額を計上するに留まります。あとは制度に対する根本的な反対が持論ではないので、賛成いたしました。
しかし県とみせかけて広域連合が運営するかたちになっている後期高齢者医療制度には、致命的な問題はないのですが、責任主体が明確ではなく、医療と保健予防との連携など、課題が多いと思わざるを得ません。

第8号 平成25年度朝霞市一般会計補正予算(第3号)
年度末の予算の修正と、予防接種の増大にともなう予算追加(約3000万円)。全会一致の賛成でした。

第9号 平成25年度朝霞市国民健康保険特別会計補正予算(第3号)
第11号 平成25年度朝霞市介護保険特別会計補正予算(第3号)
第12号 平成25年度朝霞市後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号)
3議案とも、年度末の予算の修正で、全会一致の賛成でした。

第15号 朝霞市国民健康保険税条例の一部を改正する条例
そもそも負担増は認めないとする小山(無所属)、石川(共産党)とは論点が違うものの、国保税の増税にあたり人頭税とも言える「均等割」に手がつけられなかったことなどを問題視して、私も反対しました。
委員会としては、反対が賛成を上回り、否決しています。

第16号 朝霞市敬老祝金給付条例の一部を改正する条例
高齢者の力をそぐとして、小山、石川両議員は反対。財政論から賛成討論する与党議員に対して、私は、家族の変容など、敬老にまつわる高齢者福祉の役割が変化している中で、わずかな現金給付する意味は薄れているので賛成しました。ただし、「敬老」という意味に立ち返り、人が高齢者を敬うように、地域での様々な敬老のしかけをつくり、世代間交流をして災害や地域福祉の向上に力を注ぐべきと討論いたしました。

第20号 朝霞市重度心身障害者医療費の支給に関する条例の一部を改正する条例
第22号 朝霞市こども医療費支給に関する条例の一部を改正する条例
第23号 朝霞市ひとり親家庭等の医療費の支給に関する条例の一部を改正する条例
重度障がい、ひとり親、子どもの3つの医療費無料化政策のなかで、入院の食事代を自己負担させるという議案です。
元々、これらは治療の必要はないが退院させると生活が成り立たないとして入院している「社会的入院」や、施設に入れればコスト丸ごと公的負担になるのに在宅福祉でやれば食費や家賃は自己負担が発生し、施設入れっぱなしの福祉にシフトしがちという問題意識から、医療保険制度では自己負担させています。
それに対して朝霞市は、重度心身障がい、ひとり親、子どもの3医療費の無料化政策のなかでフォローしてきたものです。
私は、①市民請願以上の内容の子ども医療費の無料化の拡大を突然提案し昨年10月から始めたばかりであるのに、入院という最も困難な状況にある家庭の自己負担だけを増やすのは矛盾した政策判断、②子どもとひとり親に関しては予算額もごく僅かである、③障がいにしても、入院が断続的に続いている家庭もあり、そうした家庭は看護のために所得水準も高くないことが見込まれその負担は少なくない、などの理由から反対いたしました。
小山、石川議員も負担増に反対する観点から3議案に反対し、3議案とも委員会否決となりました。

第21号 朝霞市在宅重度心身障害者手当支給条例の一部を改正する条例
この手当の政策効果については測定できない面はあるものの、削減の優先順位に疑義をはさみ反対しました。
小山議員、石川議員も(私よりさらに強く)反対し、委員会では否決となっています。

第26号 朝霞市地域福祉基金条例を廃止する条例
地域福祉活動をしている団体に、基金2100万円の利子から補助を出すことをしていましたが、その基金を廃止し取り崩す議案です。そもそも現在では年間3万円の利息しか出しておらず、そのなかで190万円の補助を出していて実質意味を失ったというのが提案理由です。私もバブル期っぽい発想の政策であり、出すならきちんと一般会計で位置づけて出すべし、として賛成しました。
基金の廃止とは別に、実際に出す補助が半減となっていることですが、それについては復元を求め、さらには、現在はどんな分野の福祉でも、地域福祉係の政策として補助しているものを、介護保険の地域支援事業や、子どもは子ども、障がいは障がいで担当課の仕事として位置づけて、個別政策に位置づけて補助を出すべきと申し上げました。

※ここに取り上げた議員のほか、福川、駒牧両議員は全ての議案に賛成。松下委員長は、委員長であるので採決に加わっていません。

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