5/20 長旅後半・質問力研修を受講しました
18日から、京都・龍谷大学での質問力研修を受講いたしました。
今、自治体の議会のあり方が問われています。市長はじめ行政が市民参加を進め、いろいろあるにしても市民の声をダイレクトに市政に取り入れるようになる一方で、市議会がほんとうに市民の役に立っているのかい、あるいは市民が求めている議論をきちんとこなしているのかい、という疑問はつきまといます。
私も実際に議会に入って、決して不真面目に仕事している議会ではないと思いながらも、もう少し何とかできたらと思いながら議会活動をしています。
全国的には、そうした問題意識から、①議会改革の運動は広がっていますし、さまざまな団体が②議員の政策研修もお金さえ払えばいろいろなところで受けられます。しかし、議員が議会でどのようにしてレベルの高い議論をするのか、という職業訓練というか、技術研修だけはほとんど行われていません。
新人議員の多くは、見よう見まねで、議会ルールもうろ覚えに、議会活動を始めます。政党や会派を持つ議員は先輩から教わりますが、私のような全くの無所属議員の多くは、失敗したりオーバーランしながらルールや作法を学び、スキルを向上させていくしかありません。
そういう私のような議員の問題意識にこたえていただくかのように、京都の龍谷大学地域公共人材・政策開発リサーチセンターが数年前から「質問力研修」を行っています。
この研修では、過去の自分の失敗した議会での質問を見せながらグループ討論をし、問題点を発見して改善策を考えるという内容です。アドバイザーから議会質問の目標設定の仕方、質問の追い込み方なども教わることができます。
滋賀県の大津市議会では、全議員を対象に議会としてこの講座を開いています。
私も昨年6月の一般質問を失敗例として参加者に見せながら課題と思うところを話させられ、参加者でどこがまずかったのか改善点なのか討論して、最後にアドバイザーから、「せっかく数字を引き出しているのに、それを改善する手立てを追い詰めていないでしよ」と、バチーンと指摘され、確かに問題を問題と認識してくれればいい、そこからがまず第一歩だ、と思うようなときがあって、そういうときにこうした失敗をしています。
●研修は19日まででしたが、終わりが遅かったのでもう一泊し、翌日は大阪府産業労働資料館「エルライブラリー」を訪問しました。
谷合佳代子さんのご案内で、戦前の大阪の労働運動の史料を見せていただいたり、戦後は総評、同盟、各産業別労働組合の史料などを見せていただきました。
この資料館は、もともと大阪府の補助事業でしたが、橋下知事の外郭団体の補助金の見直しで、現在は財源の大半が寄附によって運営されています。
金属関係の労働運動の歴史や、電電公社の女性の労働条件改善、障がい者の労働運動などでは大阪は重要な労働運動が行われた歴史があるところで、そうした史料は、いち早く工業化が進んだ大阪市の歴史の裏写しでもあるように思います。
こうした史料を税金にまよる面倒見がほとんどない中で散逸させず取り組んでいるこの資料館には敬意を表します。
●質問力研修のアドバイザーをしていただいた天野秀治奈良市議会議員が、夏の参院選にあわせて行われる奈良市長選に向けて立候補する、と決意表明されました。その直後の研修講師をしていただきました。忙しいときに、と恐縮です。天野さんの良さが奈良市民に伝わるといいなと思っています。
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