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2013.02.24

2/24 民主党党大会雑感

民主党の党大会がありました、というニュースを聞き、こんな話あったんかいなと思いましたが、しかしここ数ヶ月、マスコミは安倍政権のメッセージを垂れ流すばかりで、報道すべき野党の動きの大半を黙殺しているなぁ、と思わざるを得ません。前なら野党第一党の党大会なら、開かれる前に開かれるニュースが流れ、何が議論になるのか、ということが大なり小なり評価する報道がされたように思います。

その党大会のニュースを見て、仕事上で支援したこともあり、今でも友人知人の多くがいるこの政党にいくつか感じたことを書き留めておきたいと思います。

①「党存亡の危機」を言うべきではない
 明治維新かぶれの若手議員が作った政党の弱さというか、司馬遼太郎の読み過ぎと言ったらいいのか、民主党は昔から崖っぷちの危機感を演出して煽ることが大好きです。
 今回も海江田代表が「次の参議院議員選挙は党存亡の危機」などと訴えていましたが、全く逆効果です。たかだか3ヵ月前の衆院選で、国民は民主党政権をやっつけて勝利したつもりでいます。民主党の存亡なんて言われて、存続してほしい、と明確に言い切る有権者はほとんどいない情勢のもとで、「存亡の危機」なんてカードを出したら、国民の側は「じゃあ、参院選で滅亡していただきましょう」という行動になりますし、みんなの党や維新もそうした方向で民主党攻撃を仕掛けてくるでしょう。
 党所属議員や党員を引き締めるために言ったとしても同様の効果で、かえって離党予備軍をふやしかねません。
 こういう情勢のときには、根拠のある批判に対しては直すべきことは直す、根拠のない批判や空気として批判を受けていることはとにかく低空飛行でまじめにやり続ける、しかないと思います。皮肉にも安倍首相がそうやって政権に返り咲いたし、今もぼろを出さずに高い支持率を維持しているのではないでしょうか。

②「参院選で敗北したら党代表辞任」というカードの危うさ
 これも同様で、民主党の何に呆れているかというと、大した理念も政策もないのに、人事をめぐっていつもゴタゴタしていて、安定しないことだと言えます。①の明治維新かぶれの体質とも重なりますが、菅元首相以外、みんな「政治生命を賭ける」「辞める」カードを乱発します。そのことで党内の政局が不安定になり、派閥がしっかりしていないなかで、当選回数の少ない議員たちが自分の選挙のことしか考えずにあっちへこっちへ離合集散を繰り返し、党が不安定化するわけです。そういうふざけた体質を国民は嫌ったし、衆院選でやっつけられる原因になったのだと思います。
 参院選が重大な岐路だということはわかりますが、野党に転落し、当面与党に返り咲くことも考えにくい以上、「辞める」カードを切ったって何の意味もないわけです。むしろ海江田代表が辞めて次ぎに党首を引き受けてくれる人がいなくて混乱して、政局になるネタをマスコミは首を長くして待っているわけですから、完全に自殺行為な発言ではないかと思っています。
 こういう時のリーダーは「苦しい中ではいつくばってでも党勢回復に努める、その一里塚として参院選をたたかいぬきたい」と言うべきものじゃないかと思います。次の参院選はとても勝ち目があるわけではなく、よく踏みとどまったという評価を得られれば、党首としては合格じゃないかと私は思います。惨敗して、議席を減らしても、維新・みんなの党連合軍の上をいくのか下になるのか、そこらへんが評価のしどころではないかと思います。

③「まとまる」ことが大事なのか
 そうした中、議員のインタビューなどで「党としてまとまる」ことが繰り返し語られましたが、組織論なき「まとまる」ということが本当に意味のある議論なのか疑問に思っています。
 もともと意見が違う人が大きな方向や人間関係でまとまり、1つの政策を主張し有権者を組織(党員としてではなくて投票を働きかけていくという意味で)していくのが政党の機能だと思います。つまり最初から意見が違うし、政党内での出世なんてことも考えると、「まとまる」ことは簡単ではないと思います。そこは組織論と時間が必要だと思っていて、中身も組織論もなくて「まとまろう」とすれば、多分言いかけんな主張をする集団づくりしかできないのだと思います。
 まずは個々の議員が政治家として何をしたくて政治家になったのか、研究者と意見交換をする中で時代背景の中での民主党の必要性や置くべき立ち位置を確認し、マクロ的視点で野党第一党しての居場所を明確にすることが必要だと思います。そして、改めるべき政策は改め、党内で考え方が違うなら、考え方ごとに派閥を形成し、まずは派閥がまとまるところから、組織性を作っていくことが必要じゃないかと思います。

④選挙協力は限定的に
 自民党を追い込むために選挙協力ということが言われていますが、そのために失うものがあると思います。また長期的なリスクを考えたら、あまり無理に推進せず、地域事情やこれまでの連立の構図、支援者や支援組織の納得性の範囲にすべきではないかと思います。
 維新の圧勝を手助けしてしまった場合、その維新が民主党以上に政界に混乱をもたらした場合、あるいは有毒ガスに変化してファシストみたいになったときに、民主党がそれを幇助した汚名を着させられます。支援者や支援組織はそれを最も危惧しています。戦前の社会大衆党の麻生・浅沼派の判断ミスを繰り返してはならないと思います。
 参院選で自民党が勝ちすぎれば、それはやがて分裂の萌芽になるでしょうから、それを待った方がよいように思います。

⑤拙速な党綱領決定
 民主党が綱領を作ることはいいのですが、また党幹部だけで変なものを作ったという印象がぬぐえません。歴史的評価に耐える綱領には感じられません。
 党員、党組織、党所属議員のほかに、支援団体や研究者などに意見と討論を求め、とくに研究者には原案策定段階から加わってもらうことも必要だったのではないかと思います。
 拙速に作った綱領として、1945年9月に決定した日本社会党の三箇条の綱領を上回るものはないなぁ、と改めて感じています。

●民主党大会にわざわざ出てきたみんなの党の来賓が「民主党は組合を大事にしすぎた」なんてあいさつをしていましたが、大事にされた記憶なんか全くないなぁ、と思います。連合などが求めた政策でどれだけまともに実現してくれたものがあったか、応援されてもいない日本経団連にばかり耳を傾けることが多かったのではないか、と思うところが多くあります。
みんなの党は、民主党を10年以上巻き戻したような政党です。既得権益の打破、官僚が悪い、増税は認めない、財政支出は無駄しかない、そんな論調だったと思います。しかし、その後小泉純一郎が登場して小泉構造改革が進み、民主党はそういうきれい事で進めた改革がいかに国民を苦しめるかということを他律依存的に勉強して改めていった経緯があります。
東日本でしか支持されないあたりも、昔の民主党と良く似た政党です。民主党の過去とみんなの党の違いは何かと言えば、民主党の結成には労働組合が積極的に関与したのに対して、みんなの党にはそれがないということです。だから組合依存の批判しかしないのではないかと思っています。

そういう組合依存というだけで悪い印象を与えることができるのは日本だけの特殊事情で、イタリアを除くヨーロッパでは、第一党または第二党が社会民主主義政党であり、労働組合に依存する政党です。国民はそのことを何の不思議とも思っていません。むしろ労働者の代表として存在し、経営者の代表である自由主義政党、地域名望家の代表である保守党と協議して、社会合意を形成する機能を期待されていて、むしろ消費税の是非みたいに政策だけで離合集散するよりも、何のため、誰のため、政治をやっているんだということが明確なシステムじゃないかと思います。

グローバルスタンダードとの統合を標榜するみんなの党が、政党論に関しては日本のガラパコス的政党論にどっぷり浸かって議論をしていることに残念な思いでいます。

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