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2013.02.18

2/18 見過ごされる長時間保育を必要とする市民の声

朝のニュースで、世田谷区が短時間保育で預けていた保護者を、もっと重度、困難度の高い家庭の子どもを預かるために保育所を退園させる運用をやめる方向で検討、と報じられていた。

何か本末転倒のような気がしている。確かにある歳の4月から、あなたは保育の必要度が低いから退園です、と言われるのは酷だと思うが、保育所が不足している以上、もっと困難な状況にある家庭の子どもが先任権みたいなもので待たされるのではなく、入所を優先されるべきではないかと思う。そう考えると、過去のツケで、待機児童問題が深刻で満足に解決できない自治体が、そういう判断をするということが確実に誰かが犠牲になるということなのだろう。

短時間勤務の保護者に対応する保育は、幼稚園の預かり保育という延長保育や、認可外保育所など選択肢はいろいろある一方、長時間保育のニーズは応えられる保育資源が本当に限られている。そういう中で、これまでやむを得ず取られていた方法をあえてやめるというのは、世田谷区がそれなりに保育ニーズを満たすだけの保育所を新設できたということなのだろうか。

保育所はじめ子育て・教育関連の事業には、民主主義のパラドクスみたいな世界があって、声の出しやすい保護者の声が通りやすいので、どうしても保育サービスが最も切実に必要な層の人たちの声が届かない。子どものため、何のため、大きな声が通っている意見には、ほんとうにそうなのか注意が必要ではないかと思っている。

たとえば、料理人、ホテル労働者、小売業従事者、彼らはいったい何時まで働いているのか。そういう人たちは区役所や市役所に要望を伝えることができるのか。

短時間保育だからといって保育園の継続利用が断られた、という同情されやすい話に対応できるだけの自分たちの立場を役所に説明することが彼らにできたのか。させてもらっているのか。

そんなことを考えてしまいます。

●こうした誰かが悲しい思いをしないために誰かを追い出す、などという関係性を作らないためには、愚直に保育所の待機児童問題の解決をしていくしかないのでしょうが、世田谷区では保育所を迷惑施設だとして猛反対する風習があるらしくて、区長自ら苦悩をツイッターにぼやいていた。何だろうかねぇ。生活から遊離したプライドの高さはねぇ。
ワーキングマザーのみなさま、市が補助した保育予算に見合うだけ保育園利用後もある程度住み続けてくださるなら、朝霞市にお越しください。小田急線や京王線ほど混雑はひどくないし、世田谷区ほど保育園の待機児童問題は深刻ではありません。

と胸を張って宣伝できる朝霞市にしなくては。学校、学童保育、介護がまだまだ課題山積だなぁ。

●実は、私の子どもの預けている認可外保育園が、朝霞市内で最も遅くまで開いている保育園なのですが、先日、保育園に保護者集団として意見しなければならないことがあって、いろいろな保護者と話す機会がありましたが、やっぱりサービス業で働く長時間労働が避けられない保護者の声が一番届かなくなりやすいんだ、と改めて認識し、自戒しました。

●一方、このニュースでは短時間勤務が普及しているという話ですが、そうかなぁ。結婚や出産での退職を余儀なくされている状況も含めて、企業はそんなに理解があるのかなぁ。あるいは統計に出にくい正社員的に働く非正規労働者なんかどうなんだろうか。あるいは男性労働者に対しては、短時間勤務なんて使える制度も文化もあるのだろうか。ジェンダーもからんで難しい話だと思うのですが。

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