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2012.09.02

8/30 9月市議会が始まりました・児童虐待事件の市の事務への調査が開始

8月30日に朝霞市議会本会議が開かれ、9月定例会が始まりました。

議案の提案の後、日本共産党の斉藤議員から、7月に発生した児童虐待死事件に対する地方自治法第100条第1項ならびに98条第1項の調査特別委員会の設置を求める動議が提出されました。

私もこの件について、市の仕事の中で問題や課題はなかったのか検証し改善提言する必要があるということでは斉藤議員と同じ立場でもあるものの、9月議会の会期が始まり次第、市議会で福祉や医療分野を担当する民生常任委員会でこの問題について調査を行う、扱いにしていました。これは日本共産党の委員も含めて合意していたため、唐突観を否めない提案でした。

それでもたとえばふじみ野市の市営プールでの死亡事故のように、朝霞市の施設内の事故死や、市職員の過失等による死亡と位置づけられ、朝霞市として当事者責任があるのであれば、100条委員会を設置して調査する必要があるかと思いますが、現状の市から提出された情報と、マスコミ情報に限って見れば、朝霞市の関与としては、市の要保護児童対策協議会が機能したのか、子どもが預かられていた保育所との関係がどうだったのか、ということが朝霞市の課題として浮上するのではないかと考えられ、そういう点から言えば、まずは市議会で審議するのは担当する民生常任委員会で行うべきだと思いました。
また民生常任委員会の調査をふまえて、調査権限が不全ということであれば100条委員会を設置すればよいとも判断しました。

したがって、私は、現時点での地方自治法100条にもとづく調査特別委員会の設置には賛成できない、という立場から反対しました。

提出された動議に賛成した議員は、日本共産党の斉藤、石川、山口、無所属の田辺、小山議員の5議員で、賛成少数のため否決され、100条委員会は設置となりませんでした。

本会議に続いて、民生常任委員会が開かれ、児童虐待死事件の審議を始めました。

当初、公開で行われる予定でしたが、私がプライバシーに関わる問題でありできるだけ正確な情報を聴きながら判断できるよう、秘密会とするよう要求する動議を提出ししました。

公開して休憩として非公式に議論する方法と、非公開とする方法と、秘密会とする方法が検討され、秘密会とした場合の範囲や事務手続きについて検討しながら、①事実関係部分の審議については秘密会とする、②秘密の内容は関係者や親族がこれからも生きていくことに関わるので永久とする、③秘密会における守秘義務の内容の確認が行われ、秘密会とするかどうかの動議については、私黒川と石川(共産党)議員が賛成、委員長を除くと可否同数となり、神谷委員長の裁決で事実関係の審議の部分については秘密会となりました。

秘密会として議論された部分についての議事録は公開されませんし、議論の内容については出席者は秘密の保持をしなければなりません。

その後、児童虐待事件についての事実関係の審議を行いましたが、時間が長時間にわたったため、後日再開することとしています。今後、事実関係の審議の後、市の事務上の課題、問題等の審議を行うこととなっています。

●これから議会はどんどん公開される方向で運営が変わっていくことは時代の趨勢だと思います。朝霞市議会でもそうした方向での改革を進めようと動き始めていますが、一方で、児童虐待など個人の生活の細部に触れざるを得ない市の事務の調査をする場合、情報公開だけの議論ではない部分もあると思っています。一方で情報公開を楯に議会が全く関与せず市の事務が見直しされていくということも問題だと思っています。

そのようなときには地方自治法が予定してきた「秘密会」として議論をすることになると思いますが、たった10年ぐらい前まで日本の自治体議会は、審議が公開されていないことを前提にしたシステムだったので、地方自治法はあえて秘密会として議会を開くことが想定されていないことを痛感しました。もちろん議会規則や慣習として確立してしまえばいいのですが、委員外議員の傍聴の扱いや、秘密を保持しなかった場合の制裁など、議会規則だけでは処理できない問題もあり、こうした点は地方自治法で補強する必要があるのではないかと思っています。

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