7/15 朝霞市内での児童虐待による死亡事件について
朝霞市内で児童虐待で市民である5歳の子どもが亡くなるという痛ましい事件が発生しました。
第一義的には加虐した保護者の問題ということでしょうが、こうした虐待事件は、どの社会でも必ず発生することから、社会の問題としては、それを予防したり寛解させていく機能、子どもを保護できる機能がちゃんとしているのか、ということが問われなくてはならないと思います。
今回の事件の発生について、自治体の問題としては、権限のある県の児童相談所の踏み込みが悪かったということがあります。
一方で、マスコミ等でも指摘されていますが朝霞市としても、6月8日に子どもが保育園に登園しなくなって10日近くも報告がなく、本庁の児童虐待担当に登園できていない事態を報告できなかったことも、発見が遅れ深刻化してしまった原因になっていると思います。
一方、保育所との情報のリレーに問題はあったにしても、朝霞市の子育て支援課は今回の親子にこれまで重大な関心を払ってきていました。
従来から児童虐待の対応について基礎自治体に対応の権限が必要ではないかということが言われてきましたが、県の児童相談所の機能を市町村に移管するとかしないとかの話ではなくて、市町村にも機動的に子どもの保護の対応ができるように、簡素な権限と、人、カネがつけられ、直営の子育て支援センターなどをベースに一時保護まで含めた対応ができるようにならないか考えていく必要を感じています。
一方でそれが具現化したときには、一時保護などの受け入れを行うために1~2ヵ所の保育所を24時間体制の高機能化を図る必要がありそうですし、児童福祉について複雑な問題に対応できる専門的な職員の育成が不可欠だと思います。
また虐待対応でどうしても実の親の愛情を重視しがちですが、ケースによってはそうしたことは逆効果になる可能性も高いということも前提として、子どもの保護を考える必要があると思います。
まだ事態が未解明な部分も多いので、現時点ではこうした書き方にとどめておきます。
| 固定リンク
コメント