7/11 北海道・栗山町職員が持っている「ポケット統計」
11日、法政大学の廣瀬教授が栗山町議会議員のみなさまが視察で来訪されるので、よかったら同席してはいかがか、とお誘いを受け、自治体議会に関心のある人たちと同席いたしました。
廣瀬教授は、栗山のような議会改革の先進自治体では、議会として意思をまとめて市民にフィードバックする、という段階から、市民から要望や意見を受けたことを議会が政策化する段階に入っているのではないか、行政ではできない議会としての政策形成のための仕組みを考えなくてはならないのではないか、など、お話をされていました。
栗山町議会のみなさんが次の日程で午後から訪問するのが埼玉・嵐山町だというので、方角が一緒である私が池袋駅までご一緒しました。
栗山町のことについて私が聞いたところ、町議会事務局の森さんが手帳から引っ張り出したのが、この写真の「ポケット統計」というB5三つ折りのパンフレットです。
最近、市議会の同僚議員と話しても、市の行政側職員と打ち合わせをしても、自分も含めて感覚的な前提で話をしていると感じることが多くあります。たとえば財政が持たない、とか、少子化が進む、とか、よくよく考えると常識だろで済ませてはいけない前提があるように感じていました。
6月市議会で田辺市議が指摘しておりましたが、統計数字を前提に政策を議論するクセをつけた方がいいなと思っていた矢先のこのパンフレットとの出会いで、この数字をもとに栗山市議会議員、市職員は自分のまちの現状を町民や外の人に説明できているわけです。
内容は人口や面積のほか、産業別就業人口、住宅数、道路延長、火災件数、交通事故発生件数、上水道排水管延長、水洗化率、主要死因別死亡数、厚生年金給付額、財政データまで載っています。
今まで朝霞市は他市に比べて市に要求してくる市民は少なく、財政的には恵まれてきたので、政策の優先順位が多少おかしくてもさして問題になりませんでしたが、これからは財政が厳しくなる中、公共サービスに求められる役割が増大してくるので、統計的な数字を必ずふまえて政策を議論するクセをつけていかないと、とんちんかんな政策に多額の税金を使ってしまうということになりかねないと思います。
こうした簡単な統計データのパンフレットを作って持たせるというのは、そのコスト以上の効果がありそうです。
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