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2012.02.29

2/28 3月市議会が始まりました

昨日は、3月議会の初日、来年度予算の提案など市長から29本の議案提案がありました。他に市民からの請願が3本提出されました。提案は提案趣旨の朗読だけで終わり、田辺市議の提案で、基地跡地の土壌汚染調査の結果と、志木市民病院の報告が改めて全員協議会という場を設けて市側から説明が行われました。

基地跡地の土壌汚染調査は、朝霞市立図書館の北側1.7ヘクタールの中央部に鉛と危険な化合物が地下50㎝に発見したという内容で、市役所は国の除去を求めていく方針です。田辺市議と小山市議は市の独自の除去と国への求償を求めましたが、市が勝手にやった場合は基地跡地全体の汚染物質の除去が市に責任を負わされるということで、国の対応を求める方針だということです。

志木市民病院については、経営改革委員会の報告や委員会の傍聴をした市職員からの説明を受けましたが、この数ヶ月間の二転三転する志木市長のマスコミでのコメントに対する混乱を、市側からも議員側からも指摘があり、市側は志木市民病院の小児救急医療体制は、実際に「改革」が具体化してみないとわからない、ということでした。
できることを予測し、状況を見守るしかないというところです。

終了後、議会運営委員会と会派代表者会議にオブザーバーとして出席しました。
議会運営委員会では、傍聴者数制限をめぐる市民請願が出されましたが、設置する議会改革特別委員会で取り扱うべきという私を含めた議長はじめ多くの委員・オブザーバーの意見と、ただちに採択すべきという紹介議員との意見の対立があり、議会改革特別委員会で議論しつつ、継続審査とすることになりました。

請願の趣旨は私も全く同感なのですが、議会改革特別委員会が設置されるということで全会派が合意に向けて動きつつある中で、市民からの請願とはいえ、単発的に提出された議題に意思決定してしまうことは、恐らく議会改革特別委員会で合意することが空洞化していくものではないかと私は考えています。
議会というところは、上下関係が制度上ないことになっている世界ですし、法律を作ったり変えたりする役割があり、裁判のように絶対的正義をジャッジする人がいない世界で、県や総務省の介入を受ける違法性がない限りは、すべてが合意形成によって動いていきます。議会改革というのはその議会を自分たちで変えるための動きで、行政職員を牽制するような他律性ではない動きであるため、とにかく不承不承で議会改革に同意している議員も含めて合意形成がどうあるべきかが問われていきます。

会派代表者会議では、議会改革特別委員会の名称と付託案件がほぼ内定し、委員構成をめぐって意見が分かれています。今ある議会運営委員会の会派別構成でよいとする意見、それに無所属議員を1~全員加える意見、全員を委員として課題別に小委員会を設けるべきとする意見などが出されて、各会派で持ち帰って次回の会派代表者会議に報告し協議することになりました。

私は単なる定数削減と議員報酬を下げるだけで仕事のやり方を変えない「議会改革」などダメだと思っています。議員の仕事の仕方を変え、市民にとって情報公開のやり方や立法の機能、議論のやり方が、今より役に立つ市議会に変えていくことが「議会改革」だと思っています。先の市議選での低い投票率を克服し、市民が市政に注視してもらうためには、不可欠な道です。

●3月市議会の会期は3月27日までです。市長提出議案への質疑は6日、8日が総務委員会と建設委員会、12日が教育環境委員会と民生委員会(それぞれ翌日が予備日で、今回は議案が多いので開催される可能性があります)、16日、19日、21日が市政全般に対する質疑「一般質問」、27日が最終日という日程です。

●私の一般質問は19人中13人で、いつもの日程組みにしたがえば19日の終わりの方か21日冒頭になる見込みです。正式決定しましたらお知らせします。
この他、市長提出議案に対する質疑、所属する福祉衛生問題を議論する民生常任委員会質疑を行う予定です。

●一般質問の通告が2月24日午前に締め切られました。非常に厳格な締切管理の上、開会前の約1ヵ月も前に提出させていることに、友人の九州の自治体議員からおかしいと指摘を受けました。そもそも通告は行政に対する便宜的措置なんだから、というそもそも論の指摘までいただきました。
確かに同日午後、市職員が基地跡地の土壌汚染調査の結果について報告を持参してきたときに、一般質問通告後にこういうものを持ってくるかとは思いました(全員協議会の説明をもってこの不満は半分解消されましたが)。
一方、市職員からすると調整して政策を実行しますと答えるために時間がほしいということです。
痛し痒しですが、しかし議案の提案→議案の質疑→専門委員会の議論という経過を経て、市政全体の質疑がまとめられていくの亭率的かつ有効な議論ができるのではないかとは思っています。これもまた議会改革のテーマだと思います。

●まだ場所が確定していないのでアバウトなご案内ですが、4月22日または15日のいずれかに議会報告を行いたいと準備をはじめています。

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2012.02.23

2/23 橋下氏の不当労働行為をごまかすNHKニュース

大阪市の組合活動に関する職員調査について、NHKの「組合との溝が深まる」とする報道が偏っている。

橋下市長は、組合の政治活動にとどまらず、職員組合の運営、個々の職員の組合加入に関する経緯に至るまで調査対象としており、職員組合はこの部分も問題にして不当労働行為して大阪府労働局に救済を申し立てたのに対して、NHKはあたかも政治活動の調査が争点になっているかの報道を行っている。

政治的には職員組合の政治活動が争点になっているが、職員組合の運営、組織化に関する部分があって大阪府労働局は22日、大阪市に対して調査の停止差し止めを判断したもので、労使関係においては溝というより「違法性」の問題であって、政治活動だけに焦点を当てて「溝が深まる」という報道の仕方は、明らかに政治的バイアスにかけ、市民にとっては職員組合と人気市長との政治抗争として文化大革命的に煽り、人々に先入観を植え付ける問題報道だ。

●民主党の前原が橋下市長に密会し、船中八策について協力をするとかしないとかというニュースも出て、既成政党のだらしなさを感じる。有権者に対して、何をしたいのか、何が組織としての目的なのか、まったくわからなくする行為で不適切だと思う。与野党協議というのはこんな軽々しいものなのだろうか。そういうだらしなさが新党ブームが出てきては政治家が右往左往して、しかしそうして集まった結果も、政治情勢の変化でまたどこかに行ってしまい、有権者に何がなんだかわからないような政治になってしまっているのではないか。
また、かつての社会党なら、こういう行為は処分にしていたはずだし、他の多くの政党も、自分の政党を否定するような他党との交渉はそれなりの処分の対象になるはずだ。

●前原氏に限らず、愛知県知事の大村氏、名古屋市長の河村氏、みんなの党の橋下氏へのすりよりも本当に見苦しい。政治家としての自信がないのかと言いたい。なんだか中身ははっきりしないが改革という大義名分や現状否定なら、誰とでも手を結ぶということが正当化される時代は、民主党による政権交代後の混乱、限界、矛盾で終わったことが明らかになっているのではないか。

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2012.02.20

2/19 新座市議会議員選挙で木村俊彦さんが当選

新座市議会議員選挙があり、開票結果で、私が応援してきた、新座市社会福祉協議会の元職員で、「福祉労働」編集委員の木村俊彦さんが2位で当選しました。新座市で、地域福祉の推進に取り組んで培った人間関係、立教大学で講師などしたことや、福祉の大学生ボランティアたちの活発な動き、元議員の精力的な支援などさまざまな動きが重層的に効果を上げた結果だと思います。ほんとうによかったと思います。

また知人が応援していた立川あすかさん、真摯な姿勢で市政の問題を追及してきた高邑ともやさんなども当選したことも、よかったのではないかと思っています。

●投票率が2%下がったとはいえ、40%台に乗せたことはよかったと思います。

●厳しさが出ていたのが民主党。前回民主党で当選した、芝崎さん、佐原さん、中村さんが全員落選しています。

●共産党は6人全員が当選し、公明党の7人とあわせて、新座市は新しい政治家が出やすい傾向がある一方で、組織政党が強いことを改めて痛感します。

●西東京市、板橋区、朝霞市など、一番若い新人女性が浮動票を一手に集めて上位当選するという傾向が出ていましたが、新座市でもその傾向は否定できない結果です。同じ女性新人が出ても、一番若い候補でないと、思うように上位にいかない、という結果でもあると思います。

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2012.02.17

2/17 大阪市役所の密告奨励は共産主義と同じ道

大阪市の橋下市長が、市職員に組合活動に関する調査票を求め、昨日まで回答を求めている。

調査票の複写を入手したが、個々の職員が自ら携わった政治活動に関しての報告に留まらず、その勧誘者、果ては組合活動やその勧誘者、勧誘場所まで詳細に調査し、誰がどのように組合に勧誘したかまで報告させている。

大阪市役所の労働組合活動調査票


これは明らかに日本国憲法の結社の自由に反する人権問題だ。また、労働法のなかでいえば、誰がどのように組合を組織しているのかは労働組合の自由裁量の問題であり、不当労働行為に抵触する可能性が高い。

何より、これは自由と民主主義を基本においた社会にあるまじき、密告の奨励である。

密告はベルリンの壁崩壊前の共産圏では日常的に行われ奨励されてきた。こうした醜悪な政治体制に終止符が打たれ、そのことの反省として共産主義を超えて一切の社会主義をバカにし批判してきたここ20年の日本の世論。その行き着いたところが、この社会でこのようなことを行う政治家に、たくさんのエールが送られ、小沢一郎も、河村たかしも、渡辺喜美も、石原慎太郎も、民主党の若手議員も、自民党の自治体議員も、政治家志望の若者もみんな恭順したがり、自由と民主主義の価値が崩壊する一歩が踏み始められた現状を見るに、末恐ろしいものを感じざるを得ない。

●橋下大阪市長は、違法性があれば撤回するなどと言っているらしいが、撤回したところで、こうやって人が人を売るようなことを、一つのソサエティの中で1回でも強要すると、そのソサエティは以後30年は人間不信が蔓延して、本当の話は誰もしなくなり、組織としての成長が阻まれる。そういうことは、中国の文化大革命の後遺症や、ソ連のスターリン独裁以降の経済の崩壊、様々な事例で見ることができる。

●共産主義がなくなって自由な社会を謳歌して20年にして、違う意見、違う立場の人がいるという大前提を忘れ、正しいことは反対する人がいないという議論の仕方があまりにも増えてきているといろいろな場面で実感する。だから社会合意が喪失し、自分の意見と違う人は利権の手先か抵抗勢力としかとらえられないのだろう。

●終戦直後のアメリカで吹き荒れた思想統制・赤狩り「マッカーシズム」というのもこんな手口で行われた。

●あと15年もして社会がおかしくなったら゜、あいつの家には社会民主主義の本がたくさんある、などと密告されて、加藤シヅエさんが先の大戦でそうであったように、我が子たちは命を失うような場所に真っ先につれて行かれるのだろうか。

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2012.02.16

2/17 学力テストの計測で大学生の学力を高まるか

文部科学省がこんなことを考えている。

大学生に成長度テスト検討 「勉強しない」汚名返上へ  日本の大学生は勉強しない――。そんな汚名を返上しようと、文部科学省は、現役学生向けの「共通テスト」を開発する検討に入った。入学後と卒業前に2度受験すれば、在学中の学習成果の伸びが客観的にわかるようにする。結果を分析してカリキュラムの改善に役立てたい考えだ。

こういう学力テスト的なもので測る勉強の仕方は高校生までにしておくべきだと思う。

日本の大学生が程度が低いのかよくわからない。昔の大学生より最近の大学生の方が、就職との関係で授業の出席率やテストの得点などでよく勉強しているのではないかと思うが、それが大学生卒業にふさわしい見識や判断力につながっているのか疑問で、そういうことがこうしたテストで測れるのか、学習指導要領みたいなものがないし必要もない大学において可能なのか疑問だ。より間違った大学改革にいきかねないミステイクを誘いそう。

日本の大学生の質が低いのは能力の問題よりおかれた環境にあると思う。
入口レベルでは、文部科学省が学校法人への補助金ばらまきのために、申請するだけ大学を作ることを認め、大学全入という事態を招いたことである。
大学より上の教育は特殊なもので、全員に受けさせるべき教育ではないと思う。人口の1割しか大学にいかない社会であれば大学生は(多少の歩留まりがあっても)意欲と頭の良い人間しかなれない。そのことを全面肯定しているのがヨーロッパの大学で、優秀な一部の国民しか行かない代わりに大学の学費どころか寮の無料支給、返還無用の奨学金の支給などが行われている(日本では学費がタダという話ばかりされているが)。貧しいけれども優秀な人を社会が見落とさない仕組みになっている。日本は理論上希望すれば10割行けるから、本人は意欲も力もないし大学出てキャリアアップする見通しも立たないのに、親はじめ周囲が薦めるままに大学に行っているわけで、そうした大学の学力の平均値が諸外国より上になるわけがない。まじめな労働者として社会に参加してその中で技量を磨いた方が幸福感を得られる人まで、学校法人に貢がされているのが日本の実態だ。

人間の社会的な存在価値というのは多種多様で、そのことと密接に関わって人間は幸福感や自己存在を確認できる。そのことを充足させる方策もなく、啓蒙主義を全面展開して、世の中全ての人に高い教養をつけることは不可能だしやるべきことではない。教養が必要な人間もいれば、実学が必要な人もいる、人それぞれに生きる社会的意義というのは異なってくるものなのに、一律に高等教育を受ければ受けるほど世の中が進歩する、という前提がおかしい。
大学全入をやれば、本来大学など行かなくても十分に世の中に役に立っていける人をいたずらに教育機関につなぎとめ、人間をおかしくしているような気がしている。行くべきでない人が行っていれば、それは学力が下がるのは当たり前で、同世代の1割しか大学に行けない社会の方が大学のレベルが高いに決まっている。
また、高卒したら必ず大学に行くというのではなく、80年の人生のなかで必要になったら高等教育を受けるという社会にしていくことが大学にとっても社会にとっても個々人にとってもベターな社会になっていくのではないかと思う。

もう一つ、今の大学が就職活動にあまりにも力を注ぎすぎることに問題がある。一番大学が大学たらんとする3年生から脅迫観念的に就職活動をやり続ければ学問は受け身にならざるを得ない。無駄な議論、ややこしい話はしないように慎むのがマナーになる。個々人の努力で人間力を磨くことばかりになる。そんなところで学究的な態度が育つとも思えない。大学が機能していない。

文部科学省が勉強する大学にするためにやるべきことは、違うだろという感想を持たざるを得ない。少なくとも日本の大学を勉強する大学にするためには文部科学省は、従来の常識に対する真剣な自己批判が不可欠である。

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2012.02.14

2/14 女性センター設置や志木市民病院の小児科休止に関して説明を受ける

午前中、市議会の全員協議会。3つの議題について行政側から説明を受けました。
①朝霞市の総合振興計画の2012年度の実行計画とそれにともなう予算、新規事業について説明を受けました。朝霞基地跡地のプレーパーク試行事業に予算がつきましたが、基地跡地の土壌汚染の問題が解決するまではペンディングになるのではないかと思います。プレーパークの運動をしてきた人たちには悲願であったので一歩前進ではないかと思います。
また朝霞駅南口商店街の買い物環境を改善するための設計が始まります。
②女性センターの開設に向けた市の方針の説明です。朝霞市の女性センターはDV相談に大きなウエイトを置いて構想されているのが特色です。他の自治体のように貸館業務は少なく、施設的にも厳しいので、DV対策と男女平等の推進というソフトウエアの取り組みを充実させないと存在意義が示しにくいと思います。ハコモノではない積極的な施策の展開を期待します。
③志木市民病院の小児科休止について説明を受けました。市長が率直に事態を説明したことが好感持てました。大枠の話はまとまっていますが、今になって志木市民病院が小児科入院を存続させようとしたり、新病院の経営がどうなるのか手探りの情報で議論が続いていて、まだ状況が混乱しています。

続いて会派代表者会議が行われ、基地跡地利用特別委員会の設置はペンディング、議会改革特別委員会は3月議会から設置する方向で、次回は委員定数などについて討議する予定です。まとまった段階で市議会に提案されるものと見込まれます。

夕方は基地跡地利用市民連絡会の会合に出席して、新年度予算の新事業などについて説明を求められました。

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2/14 民主党政権の尻ぬぐいをしてりふれ政策を採らされた日銀

日銀がデフレ対策で汚れ役をしたくない民主党政権の尻ぬぐいをするかたちで、インフレターゲット政策を採用。インフレターゲットなんて、ただの根性論。お札を刷ればインフレになるなんて非常に単純な発想。

現金崇拝がある限り、消費の増加が前提とならない現金流通を増やせば、市中に出回った現金が、実体経済にはほとんど回らず、お金がお金を買うだけの投機に回るだけ。投資先が少ないままますます投資資金ばかりが増えれば、ますます生産活動が冷え込み、デフレが悪化する。そのデフレが破られるときには、貨幣価値の急落、つまり恐慌とは違った経済の大混乱が待っているのではないかと思う。

本質的な景気対策、デフレ克服は、良質な雇用を創ることが第一だと思う。まじめに働けばそこそこ生活して老後の不安がない、そういう仕組みを作らない限り、回ってくる現金を何かの有効なものに使おうなんて話にはならない。

●NHKの堀潤氏が同じような感想をTwitterに記述している。非常によい表現。

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2/15 保育所入所活動「保活」が過熱化

NHKニュースで、企業が保育所入所活動「保活」を支援していることを伝えています。ありがたいとは思いますが、そういう個人レベルの努力に帰するだけの従業員支援だけでいいのか頭を抱えてしまいました。プレゼン重視の就活世代が親になるこれからは、就活のような「保活」は過熱するんじゃないかと心配しています。すでに金融業の従業員が多く住む地域などでは、自治体にパワーポイントで作成したプレゼンを提出する保護者もいると聞きます。就活でのたぬきときつねの化かし合いのようなことに延々と労力を使う社会にならないことを祈ります。

番組の事例の最初で紹介された大手銀行は、公的資金を注入した銀行でもあり、儲かっている今、法人税減税なんて言わなければ保育所を作るお金を捻出できた可能性があったはずです。また女性従業員だけを対象にしているのも、本来は長時間サービス残業が当たり前の大手銀行の男性従業員の働き方なども見直して保育所ばかりに負荷がかかる状況を改善してほしいと思います。

この問題での企業負担というと、従業員専用の保育所というニーズはありますが、実際には、保育所に社宅のような問題を持ち込む可能性があり、私はやや後ろ向きです。既存の保育所が対応できていない、企業の事業の都合で、夜間や日曜の保育、病児保育などの必要性に応じてやられるのを支援するのがよいのではないかと思っています。また従業員専用の保育所整備を推進すると、中小零細企業に勤める労働者の保育ニーズが取り残されます。やはり企業に税金を払っていただくようなことを考えるしかないと思います。

保活を支えないと企業は良い人材が集まらない、という渥美良喜氏のコメントはそうなんでしょうが、社会に負荷を回してきた企業の子育て観を問い直さないと、とも感じました。そのインセンティブは良い人材論では解決しません。

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2012.02.13

2/12 N700系の受動喫煙について

東海道新幹線のN700系は全面禁煙がうたい文句ですが、喫煙室が隣接している車両に当たるとやたらに煙いと感じてきました。

近く東海道新幹線を利用して外出るすので、N700系の喫煙室が隣接しない車両を調べていましたが、どの車両に喫煙室があって、隣接する車両はどれかという情報にたどりつきません。少なくともJR東海、西日本はそうした情報を提供していません。

しかも極めつけは、「EX予約」という新幹線予約システムでは、喫煙室付近の座席は予約できても、それを回避できる予約はできないのです。
  Photo

丹念に喫煙室のある車両と、その喫煙室が車両の東京側か大阪側のどちらについているか調べて、手入力で座席予約していかなくてはなりません。混雑する金曜や日曜の夜には、初期画面に戻って何度もやり直す必要があります。

私は絶対禁煙ではなくても、分煙だけで結構だと思っていますが、たばこを回避したい人の行動がまったくできないようになっている新幹線運営会社のシステムには不満だらけです。他にも禁煙席の前や階段上がってすぐのところに喫煙スベースを設けていることなども含めて、困ったものだと思っています。N700系の発注を行った人や、この予約システムを開発担当した人が、たばこ嫌いではない人だということだけがわかります。

●禁煙団体がn700系の喫煙室に抗議の要望をしています。
N700系の車両の喫煙室を廃止し完全禁煙を求める要望書

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2012.02.08

2/8 東海村議会で原発推進派が過半数割れというニュースから考える自治体議会の会派

興味深い選挙結果がありました。

選挙:東海村議選 原発推進派が過半数割れ 2会派で9議席 脱原発寄りに変化か /茨城

●ここで考えたのは原発問題もありましたが、自治体議会の会派です。

有権者と議論すると、抽象的には会派なんかなくて、というご意見をたくさんいただきます。行政権の裁量が大きい今の国・自治体の仕組みを前提に、理想主義的な政治の議論もそうした議論がよくされます。
私自身、とりあえず会派なしの無所属ということもあって、そうした議論にありがたく支えられているわけですが、しかし私は、会派無用論は違うのではないか、ということを、この東海村議会選挙の結果の報道を見て思うわけです。会派がなくて、フラットな無職透明な議員候補ばかりだったら、民意がどう結果に影響したのか、今回のニュースのような報道ができないわけです。

その自治体に大きな課題があるときに、みんな無所属で、本当は誰と誰が組んでいるのかわからない、というのは実は不透明感たっぷりで、そんなことなら会派として表沙汰にすべきだと思うのです。

議会では会派単位に議員は行動し、議会の運営の効率化を図っているわけですが、選挙に出るときに個々の議員が、どういう会派に属して、その会派がどういう判断をしてきたのか、地域の政治的うわさ話のネットワークに入らない限り明らかにならないことが民主主義の機能を考えると問題だと思っています。そうしたことは朝霞市のような地域ネットワークが弱くならざるを得ないベッドタウンでは、自治体議員の選挙で投票自体を放棄されたりして、選挙民の意識と選挙結果に対する大きなバイアスを与えます。
これは議員や候補者、会派の宣伝の問題もありますが、選挙では大きな文書規制などが行われ、有権者はそうしたことを判断材料とする情報を入手しにくいという選挙制度の問題もあります。

日本のように地域マスコミが弱くて、プラウダや人民日報並みの発行部数を誇る新聞社や中央に系列化されたテレビ局が政治情報を独占する中で、有権者は市議会議員について、中央政党との系列でしか会派を認識できない問題もあります。中央政党に所属している議員はそのモラルの中で行動すればよいのですが、都道府県議会・政令市・23区以外の多くの自治体議員はそういうことではなくグループを組んでいますので、そうしたものをもっと肯定的に、政策を判断する集団としてとらえていくための方法を考えた方がいいと思います。

そうした観点から会派という中途半端なものではなくて、地域政党を奨励し、有権者と議会、議会の中での運営での契約関係を確立していくことも考えていく必要があるのではないかと思っています。

●欧州では、自治体議会の選挙にも比例代表制を採用しているところが多くあります。日本的な理想論からすると逆行しますが、政党が公認して候補エントリすれば政党の支持率次第で議員になれるので、議員をリクルートするのにもっと多様なルートが確保できるメリットもあると思います。問題は政党内の人事が議員の当落に影響することで、政党の自治能力が問われます。

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2012.02.04

2/2 朝霞市議会民生委員会で請願審査を行いました

2日に朝霞市議会で医療・福祉を分野とする民生委員会が開かれました。
午前中は、政策調査として、2012年4月から改定スタートする障害者プラン、障害者福祉計画、高齢者福祉計画の現在の案を説明していただき、児童館、学童保育に関する政策の説明を受け、その後社会福祉協議会を訪問し、事業説明と視察を行いました。
その後 14:30~請願審査を行い、継続審査であった「新日本婦人の会」から提出された請願「子どもの医療費の無料化を拡大してください」について約1時間にわたり審議し、採択を求めた石川議員を除く5人の継続審査と決しました。引き続き、3月の市議会で審査を行います。

●同請願については過日の記事に書きましたが、私の懸念は、財源調達のめどが立つのかどうか、小児科医療を提供する体制に支障はないのか、保護者の医療に対する感度を下げはしないか、ということです。財源問題については、自らが稼ぐことのできない子どもの医療費を誰が負担するのか、社会保障全体の議論が必要で、少なくとも大多数が就労しない18歳までは、国の制度創設への働きかけが必要だと思っています。また、朝霞市だけでの判断で実施する際に必要な予算は最高でも6000万円が必要です。この事務を行う福祉部や子育て支援課のなかだけでの財源調達を行えば、もっと困った人への福祉を切られることになります。子ども医療費と一概にいっても、高所得者と低所得者、年に1~2回風邪ひく程度の子どもと、入院こそしないものの何度も通院しなければならない子どものいる家庭と受け止めは全然違うと思います。そうした有権者個々の状況によって、政策的優先順位も変わってくると思います。財源のめどと、それを裏付ける理屈の整理が立つまで、賛成したいものの無責任な態度は取れないと思い、継続審査といたしました。
市執行部(市長以下幹部職員)の課題としては、私が当選する前の9月の市議会本会議で、事務方は財政事情を楯にできないと答弁していますが、市長はやりくりが何とかつけばあとは私の決する限り、と答弁しているところから、財政的な方法について整理しておくことが必要だと思います。

●この問題に関して言うと、社会保障を誰もが利用しやすく、生活や健康で不安におちいらない制度にしていくためには、一定の広く薄い負担をこの社会がさらにしていかなくてはならないと思います。その現実を直視しないことは政治的にはもう行き詰まりを見せています。
私は消費税の導入前後、月7万円の生活費で4年間生活したことがありますが、社会保険料の負担、医療費の自己負担、社会保障の各種利用料の方が、消費税導入よりもしんどかった経験があります(この経験で私は風邪になっても医療を忌避する癖がついてしまっています。良くないことです)。
日本よりGDPが低いのに、うらやましい社会サービスがたくさんある高福祉を実現している西欧諸国は、相応の税金を取り、その結果、病気になろうと介護が必要になろうと保育が必要になろうとも、家計負担が大きくならないように社会はできています。民主主義の国ですから、国が市がどこからか捻出してこい、だけではなくて、そうした社会合意を形成していく努力を、もちろん政治家もですが、全社会的にやっていくことが必要ではないかと思います。
そういう意味では野田政権を支持するわけではありませんが、社会保障と税の一体改革の議論を、もっと内容について詳細につめ、国民にとってさらに必要な社会保障の支出を積み上げ、相応する財源は将来任せではなくきちんと確保するんだ、という政治合意をすることが不可欠ではないかと思っています。

●経済社会総合研究所の小野所長から「成熟社会の経済学」をご贈呈いただきました。お礼申し上げますとともに、近日感想をアップしたいと思います。

定例市議会が2月28日から開催されると案内されています。朝霞市議会は本会議、委員会、会派代表者会議、全員協議会は、非公開と決しない限りは、傍聴可能です。

2月9日に議会運営委員会が開催されます。議会運営委員会は、市議会の開催にあたっての議事の段取りを決定したり、議会内のルールを検討する委員会です。今回は12月議会に継続審査とした議会の一般質問のやり方に関する請願審査を中心に審議します。

●元朝霞市議会議員の中田一郎さんの訃報が届きました。享年81歳です。
公選職としては市議会議員のみの経歴ですが、埼玉県の民社党の後継組織である埼玉県民社協会の会長などを務められ、県内の民社党系の後継者の育成に多大な力を割かれた方です。
広い意味で社会主義運動で大きな功績を担われた証人が朝霞市にもおられるということは歴史に残しておくべきことだと思います。生前、一度だけある政治家のパーティーでお会いしましたが、インタビュー等しておくべきだったのではないかと思っています。
ご冥福をお祈りいたします。

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2012.02.03

2/3 岩波書店のコネ採用を擁護する

岩波書店がコネ採用を公然と行っていると、NHKあたりが騒ぎ始めている一方、ユニクロの外国人との差のない採用が賞賛されている。何かそのコントラストの付け方に違和感がある。

一つは、チェーンの小売業で大量に人を必要とするユニクロと、せいぜい200人しか従業員がおらず、知的品質にこだわっている出版社とで、採用のあり方は全然違うのではないかと思う。
数については本当に弁護したい。想像してほしい。200人の企業にどれだけの採用担当者がいて、そこに1000人が応募したらどういうことにになるかだ。日本の中堅企業が従業員数1000ぐらいではないかと思うのだが、そこに5000人が応募して、まともな採用審査ができるかということである。実は私の前職の自治労でも、50人の職場で毎年1~3人程度採用するところ、2000人が応募してくる。数ヶ月間1人の職員が専従となり、皮肉な話だが派遣労働者も借りて、何とか処理している。このぐらいの倍率になると、公務員試験のように機械的に点数で足切りしたりせざるを得ない。
コネがなくても門戸を開けなどという人がいると思うが、200人の企業の職員採用だったらコネのある人のなかでも優秀な人は選べると思う。それに今回は著者のコネという条件もあり、岩波書店のような硬派の出版社で働く意欲があるなら、岩波新書の1冊や2冊はファンになって、著者の1人か2人とは推薦状1つ書いてもらえるぐらいの関係づくりができているべきじゃないかと思う。

ところで世の中の企業はほんとうに一般公募でやっているのだろうか。
一般公募といいながら、コネも何もなければ採用しない企業なんて山ほどある。だから就職活動の学生は一年以上かけて必死に企業の従業員に接触しようとするのではないか。国会議員や企業経営者の二世三世で選挙に出てくる候補者の前歴を調べると、テレビ局や電通に、在籍年数から数えるとどう考えても腰掛けでしかいなかったなんてのが珍しくない(で、こうした企業や企業に腰掛けさせてもらった政治家候補者が小泉構造改革を賞賛していて、本当の既得権益というのはこういうところで守られているんだと実感しました)。こうしたところは全部でないにしてもコネ採用があると言わざるを得ない。

どうも採用というのは入学試験のように画一的な基準があってかっちり採用されなくてはならない、という思いこみ自体を否定してかからなくてはならないと思う。

企業といのうは個人同様、多様性があるべきだし、そのことで資本主義社会は公正な競争が行われれば発展をしていくものだと思う。そのためには従業員の採用は、企業の専権事項だと思う。

しかし企業の裁量と開きなおっばかりいてはいけないことが3点ある。
一つは採用差別の問題である。被差別部落や男女などの差別は基本的人権の考え方からやはりやってはいけない。しかしそれの歯止めが関係団体の糾弾しかないというのもなんだか問題のような気がしている。もちろんこんなこと条件にされたのでは採用差別だと思っても、社会の側がそう認識しないでまかりとおっている採用差別もある。転勤拒否者やシングルマザーを採用しないことなどがそれである。

一つは、黄犬契約である。労働組合に入らないこと、脱退することを条件に採用することである。これは法律で禁止されている。黄犬契約のの防止のために、労働組合が採用内定した人に面接する職場もあると聞いたことがある。

もう一つは、日本の企業の採用は、公務員に限らず身分丸ごと買い上げるやり方をしているため、必要な能力で採用されるものではないということだ。採用試験の試験科目、面接で聞かれることのほとんどが職務と無関係で、学校社会での学習態度と人格調査を問うものばかりである。生きる力だの人間力だの試されるのはその延長にある。
そうした中で、企業が応募者に求める最初のハードルはただ一つ、忠誠度である。裏切らないということ。足を引っ張らないということ。
そういう条件である限り、選考基準はコネ的なものか、面接を含めて受験勉強的な抽象的な努力である。岩波に対する批判も、何も、採用が職務ではなく受験勉強的な能力を公正と社会が納得しているとこに病理があるのではないかと思う。

●自治労本部の採用試験は、かつては紹介者を重んじてきたが、入職前に社会運動を経験してきた人が少なくなってきたことをふまえて、15年前ぐらいから紹介者を問わない一般公募にしている。21世紀に入り本格的な就職難になってから、抵抗勢力だ何だと社会の敵のように言われる中で、応募倍率が500~1000倍ぐらいになっている。

●大事なことは岩波書店が、今出している本の品質を落とさず、一定層の読者をつかまえて、倒産しないようにすることである。

●共産党や朝鮮総連はコネ採用・親族採用しているんじゃないか、と皮肉で同意を誘う意見をいただいた。実態はよくわかりません。擁護するわけではありませんが、こういう団体、共産党や朝鮮総連は物やサービスを売って成り立っている組織ではなくて、メンバーシップの信頼関係の中でしか成り立たないので、誰だかわからない人を簡単に雇うわけにはいかず、そういうことは必要な面もあると思う。党支持者のことをバカにしているけど赤旗をノルマだけきっちり売って配ってくるからいいんだ、では共産党が党職員として雇うわけにはいかないと思う。団体の専従者がどう採用され、働き、退職すべきなのか、辞めたいまでもあれこれ考えることが多い。

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2/2 確定拠出年金の元本割れ

今日のNHK「あさいち」冒頭で確定拠出年金で元本割れ続出、という報道がされていた。

この世の中全体、株価も地価も下がっている中、確定拠出年金の投資先だけ黒字ということは、その制度の仕組みからしてありえない話だと思う。専業主婦向きに設定されている番組なので「夫を責めず」とコメントしていたことに意味があるのだろう。

権丈善一先生や濱口桂一郎先生が指摘しているように、年金制度というは、賦課方式にしても積立方式にしても、社会合意なのか契約原理なのかの違いだけで現役世代から引退世代への所得移転にほかならない。
積立方式だから少子化にたえられるという認識の議論が、同世代以下で社会的関心の高い人たちでされているが、積立方式にしても少子化社会で生み出される富によって資産価値が形成されるのだから、結果としては、人口減の中で価値を生み出すことが前提でしか、積立方式の年金がうまくいく保障すらありえない。今表れているような資産価値の下落による元本割れが発生し、結局払い戻される年金は同じように目減りする。

それでも積立方式にこだわる人は、恐らく自分は運用に自信がある人なのだろうが、それはそれで本業をおざなりにしてできることで、投資の素人として位置づけられている勤労者が、休み時間、仕事前、終業後、通勤電車の中でたえず運用のことばかり考えることが、人生や社会にとって幸せで有為なのだろうかと考えてしまう。
世の中、もっと楽しく、役に立つ仕事や趣味があるはずで、そういうことは投資が趣味という方や専門職の方々の業として行っていただくような仕組みであった方がよい。

●また日本の確定拠出年金は、個人の運用の自由を認めていないものが少なくない。番組の当初でも「保険会社が勝手に投資している」というものも寄せられている。運用が自己責任ではないのに、結果自己責任という、何とも今時の日本経済の仕組みらしい話だ。

●まだ今は、確定拠出年金は、企業によってはある、という年金の3階部分に留まっている。導入はこの程度にしてほしいと思う。

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2012.02.01

1/31 子ども園は待機児童対策という間違い

政府の子ども政策で、こども園構想がまとめられました。マスコミは盛んに待機児童対策と宣伝していますが、私はこれは間違った現実への認識だと思っています。

幼稚園と保育所の統合をめざして進んだ子ども園の構想ですが、幼稚園業界が猛反発したため、幼稚園は参入しない自由を与えられています。その中で保育園は子ども園に移行することが半強制的に進められます。そのことで、幼稚園を利用している保護者に選択権が与えられる代わりに、保育所を利用している保護者はますます入所枠が狭まるということになります。

したがって待機児童問題は解決せず、運用に失敗すれば逆に幼稚園を利用している保護者の需要を保育園に移行させてしまうことも考えられます。

いままでは自治体が保育所利用について必要度を判定して入所決定してきましたが、子ども園制度に代わると、自治体は子どもの保育の優先度の判定するにとどまり、子ども園にモラルとして優先度に応じた受け入れを求めるに留まっています。

子ども園制度を待機児童解決と言うのはいささか無理があるのではないかと思っています。

ただし、それでも、子ども園のような幼稚園と保育所を一元化・一体化するような政策は必要だと思います。待機児童問題の解消という観点ではなくて、未就学児の子育てを分断しないということと、保護者の就労形態の多様化で、保護者が幼稚園か保育園かという二項対立のように決められる保護者がますます減っていくと思います。

保護者の働き方が多様化する中で、片働き家庭と共働き家庭との境界線はだんだんあいまいになってきています。中間には短時間のパートや家庭内事務、自営業の主婦などがあるわけです。そうした境界があいまいになって、片働きと共働きをかっちり分けることは難しい時代になっています。
そうした時代の趨勢として、幼稚園と保育所を明確に分離することは、ニーズに合わなくなってくると思います。幼稚園に預けていた保護者が永遠に就労や社会参加ができない、保育所に預けている保護者が就労以外の用事で保育所に預けられない、そんな形式的な区分だけで整理できる社会ではなくなっています。そうした中で、幼稚園と保育所の統合という政策じたいは間違っていません。

乳幼児をどうやって社会で育てていくのか、この社会というのは大人の保護・指導という観点だけではなく、子ども集団を形成していくのか、ということが問われているのだと思います。その中で今は就労している保護者の子がその権利制限を著しく受けて、家族丸ごとシバキを受けながら生きている、という現状があります。

こうした政策を推進するなら、やはり基本に立ち返って、きちんと保育所を増やす具体的かつ安心できる考え方を提示し、幼稚園側の参入や、やる気のある社会福祉法人やNPOの保育所開設を引き出すということが必要だと思います。

●報道するマスコミで働いている人が保育所という制度をよく理解しているのか、特にこうした政策決定の報道に携わる記者が理解する機会があるのか、非常に疑わしく、こうしたエラーをするのではないかと思っています。

●朝霞市では、ここ数年保育所を毎年2~3ヵ所増設してきました。あまりにも急激な増設であったため、今度はニーズのある地域と立地とのミスマッチが起きて、その解消策が課題になっています。ところが来年はゼロという見込みです。担当課に確認したところ、子ども園がどのような制度になるのかわからない、子ども園の財源負担がどのようになるのかわからない、そうした中で積極的な対策には踏み出せないということのようです。できるだけ現状から不利益のないような改革であることを明示し、てほしいところです。

●子ども園制度が創設される「子ども子育て新システム」になって、保育士の就労条件が積算されていた保育所の補助金制度が、介護保険のような報酬単価制度に変わると言われています。現場ではそのことで不安が強くあります。政府には、介護保険のようにニーズがあるのにどうして働く人がいない、と言われないような制度にしていっていただきたいと思います。介護保険制度のデメリットの部分がこの制度で出ないようにしてほしいと思います。

●法案審議で自民党はじめ野党が徹底抗戦して児童福祉法の改正ができなければ、従来どおりということになります。

●これまで八代尚宏氏や鈴木亘学習院大学教授など、社会保障に強いと自称している経済学者が、保育所業界は既得権益があって(社会的規制をステークホルダーとして意見してきたわけで全くないとは私は思わないが)、厚生労働省は利権とつるんで抵抗している、などと批判を加えてきました。学校法人は無罪放免してきました。しかし子ども園構想では、保育園業界側は内容面での抵抗をしたにとどまり制度を受け入れたのに対し、構想そのものを拒否し、その結果幼稚園での存続と保育所化の選択肢の自由を得たのは幼稚園業界の側でした。社会福祉法人と、こうした経済学者らが就労の場を得ている学校法人と、どちらが資金的に政策要求活動ができる余地があるのか、いまいちど検証していただきたいものだと思います。

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1/31 生産性は濃厚な人間関係から

大瀧雅之「平成不況の本質」(岩波新書)を読む。

今の社会の問題に対する怒りのツボが近いし、現状認識の数々のデータの読み方について示唆に富むし、良いこと書いてあるしおもしろく読み進めた。前の職場だったら大いに使えそうな論理がたくさん。やや高度成長期のケインジアンのような論調が気になる。何が気になるのかもう少し考えてみたい。またデータによる現状分析以外のところが、この分野の経済学者にしてはやや情緒的、主観的な文章が多かったように思う。

著者はケインジアンなのだろうと思うが、ハコモノ公共事業の有効性をめぐってのものさしを当てると、働ける人を寝かせて福祉を与えるよりましなだけという小野善康氏より少し古典的なスタンスで、一方でハコモノ公共事業を全面的に推進する植草一秀氏より今の時代にあった分析をしている、と受け止めた。

通貨供給量だけで景気回復を図ったり、人為的なインフレを作ろうとするリフレーション派を強く批判。インフレ批判は増税より悪いと新自由主義より強烈。

濃厚な人間関係をもってしか技術開発や生産性の向上などありえない、それはなかなか数値化できないものなのだ、と言い切るところは気持ちがよいが、今の時代にそういう論調を主張するのは難しいんだろうなぁと思う。

●最後の方に郵政改革後の郵便局が非効率で、これまで尊敬されていた官が駄目な民になってしまったというよなうことが書かれていた。私も最近深く同感している。
仕事柄、郵便振替口座を使ったり、郵便物を発送するようになって、郵便局によくおじゃまするようになったが、待たされたり、二重の作業を強いられることが多い。どうしてかなぁと観察していると、高価なシステムを駆使しながらやれている極めて精緻な民間銀行の仕事の仕方を、人間系中心の仕事システムを積み重ねてきた職場に形式的に載せているのではないかと受け止めている。そうした仕事環境に、機転をきかせれば済んだ仕事が今はできずにいる職員がつらそうに感じることも多いし、書類の書いたの書かなかったの窓口はどこだので来客が揉めていることが少なくない。

●昨日午前中は、誘われて希望して入った会主催の、来年度の地方財政と第二次分権改革一括法の学習会に参加のため衆議院議員会館へ。分権一括法の講師は、大量の条例づくりが待っているので議論の真価が問われるということ。今日までに議員同士が討論できる改革を進めた自治体がうらやましいです。

午後はその会が主催する原発事故被爆者援護法制定を求める運動の学習会に参加。被害者が戻れず何もかも喪失したのに、賠償額はしょぼいし、決定が遅い問題があります。社会や東電にしっかり被害者を支援させることを経ずに、原発の本当のリスクやコストを誰も実感しないで避難民の苦闘は見向きもされなくなる危険性かあります。私の父方の祖父母も難民経験があるので、人ごととは思えません。

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