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2012.02.14

2/15 保育所入所活動「保活」が過熱化

NHKニュースで、企業が保育所入所活動「保活」を支援していることを伝えています。ありがたいとは思いますが、そういう個人レベルの努力に帰するだけの従業員支援だけでいいのか頭を抱えてしまいました。プレゼン重視の就活世代が親になるこれからは、就活のような「保活」は過熱するんじゃないかと心配しています。すでに金融業の従業員が多く住む地域などでは、自治体にパワーポイントで作成したプレゼンを提出する保護者もいると聞きます。就活でのたぬきときつねの化かし合いのようなことに延々と労力を使う社会にならないことを祈ります。

番組の事例の最初で紹介された大手銀行は、公的資金を注入した銀行でもあり、儲かっている今、法人税減税なんて言わなければ保育所を作るお金を捻出できた可能性があったはずです。また女性従業員だけを対象にしているのも、本来は長時間サービス残業が当たり前の大手銀行の男性従業員の働き方なども見直して保育所ばかりに負荷がかかる状況を改善してほしいと思います。

この問題での企業負担というと、従業員専用の保育所というニーズはありますが、実際には、保育所に社宅のような問題を持ち込む可能性があり、私はやや後ろ向きです。既存の保育所が対応できていない、企業の事業の都合で、夜間や日曜の保育、病児保育などの必要性に応じてやられるのを支援するのがよいのではないかと思っています。また従業員専用の保育所整備を推進すると、中小零細企業に勤める労働者の保育ニーズが取り残されます。やはり企業に税金を払っていただくようなことを考えるしかないと思います。

保活を支えないと企業は良い人材が集まらない、という渥美良喜氏のコメントはそうなんでしょうが、社会に負荷を回してきた企業の子育て観を問い直さないと、とも感じました。そのインセンティブは良い人材論では解決しません。

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