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2011.11.20

11/19 野田首相の増税方針は使途があるのか

野田首相がさかんに増税風を吹かせています。

私はどちらかと言うと社会保障制度の確立のためには増税が必要という立場なので、増税を全面否定するつもりはありませんが、不景気のもとでの増税は使途と一体であるべきだと思っています。つまり増税したものが必ず国民に返される増税であれば、景気には中立となりますし、取るところと使うところの間に再配分の効果があれば、逆に内需を下支えする効果も生まれてきます。その範囲での、不況下の増税の容認です。
その意味で、菅首相が打ち出した「社会保障と税の一体改革」にともなう増税は基本的に歓迎する立場です。これは医療、介護、保育と、年金の財政維持のために行う増税ですから、年金の財政維持の部分以外は、雇用を生み、さらにはそのサービスを提供される国民が豊かになる可能性を持ちます。

しかし今回野田首相が打ち出した増税は、その使途があまり明らかになっていません。ギリシア、スペイン、イタリアと飛び火した国債の信用不安をうち消すものではないかと思いますが、そのアナウンスも十分にされていません。もし国債の償却のための増税だとすると、増税は金融機関や投資家にキャッシュとして環流し、待機マネーをだぶつかせてしまうことになります。これはデフレの要員になります。また国民からの富の収奪となります。現に、ギリシャもスペインもそのための緊縮財政と増税で不況がさらに深刻になり、ますます財政が悪化する悪循環におちいっています。

私は国債の信用を下落させない程度で国債残高を維持し、不況脱出までの増税は支出をともなうものに限るべきだと思います。そして不況を脱出したところで、国債を償還する財政運営に切り替えるべきだと思います。好況になれば今度は民間がマネーを必要としますから、銀行にマネーを環流させる国債償還を大々的に始めても問題はありません。政府事業をリストラしても、民間が雇用を吸収するので、雇用という面でも問題は少なく済むことになります。

●もちろんここまでお読みいただければ復興のための所得税、法人税増税は何ら景気にマイナスになるものではなく、むしろ雇用や資金が不足している被災地にお金を流すことになるので大賛成という立場です。すでに与野党で合意してしまったので、今さらの話ですが、年間数千円で被災地の人たちの生活の再建が始まるのであれば、あまりけちな議論をすべきとこではないと思っています。

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コメント

先日も投稿した多村寿理です。現在大学で福祉関係の授業を教えながら国会議員の政策秘書をしています。
もうすぐ地元の選挙のようですので是非頑張って下さい。
さて今回の貴殿の増税に対する記事に引っ掛かりました。福祉関係者の立ち位置からすると社会保障の充実とリンクして増税が行われるのであれば確かに否定するものではありませんが、財務省の従来からのスタンスや関係者の発言を聞く限り、福祉充実とセットされているわけではなく、全く別の意図が見え隠れします。全て書くと膨大な字数になりますので、一番財務省の立ち位置からしてイヤラシイ部分を述べますと、増税が天下りをスムーズにさせる手段であるという点です。これまでも増税を実施する度に「軽減税率」をセットさせるやり方がおこなわれていました。手口はまず広く増税を決定し、その後各業界団体から軽減税率を要望させ、おいしそうな業界団体ごとに軽減税率を認めてあげ、その業界に一人づつ財務官僚を天下りさせるという仕組みです。既に今、増税やむなしと書き始めている新聞協会には、実は今季軽減税率が約束されたようです。そもそも今の日本で増税されれば、デフレに拍車がかかり、お金が回らなくなって、税収は益々下がるでしょう。所得移転の効果も期待できません。
というわけで、残念ながら財務省の頭には福祉対象者の窮乏やワーキングプア状態で働く福祉従事者たちの底上げなど眼中にあるわけもなく(増税の旗印に福祉は使っても)増税で達成しようとしている目的の一つは自省の省益でしかないことは承知の事実です。だからこそ、そうした問題にメスを入れ、真面目に福祉の充実を実施してくれる政治家の誕生が望まれていると思っています。陰ながら応援しておりますので是非、選挙では頑張って下さい。


投稿: 多村 | 2011.11.20 14:59

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