10/14 朝霞市議会が全員一致で「国家公務員宿舎建設中止」へ
今日の市議会の全員協議会で、朝霞市と市議会が国家公務員宿舎凍結から中止にするよう求めることで意志一致したそうです。いままで公務員宿舎建設反対を訴えてきた市民運動からの請願を否決し続けた与党会派に、これまでは何だったのか、どうして態度を変えたのか、十分な説明が必要だと思っています。
私は、5年間の凍結から中止に急展開した市長与党の会派の本当のねらいを見定める必要があると思っています。そこに二心ないことを確認してから、十分に評価したいと思っています。
その理由には以下のようなものがあります。
第一に、乱開発したい側からすれば、5年も凍結されてじっくり議論されるより、あっさり中止にした方が、新しい展開を求めやすい、ということになります。そうしたことがあれば、また国家公務員宿舎建設同様の、市民の納得性のない土地処分であり、また混乱がまきおこされます。
ほどよい落としどころを探るために手間暇かけて、朝霞市民の大半が納得できるところまで考えるまとめることが必要であり、その手続き論こそ大事なことだと思っています。凍結より中止がすっきりしていてよい、ということでよいのか、私は疑問に感じています。
第二に、国家公務員宿舎建設が中止になって、新しく提案されてきたものが緑地を保全できないような内容だったときに、今度こそ、市民運動で何かできるということは難しいと覚悟しておく必要があるように思います。国が民間売却などの選択肢を取った場合に、まさか三井農林や王子製紙みたいな会社が保安林のために買うなんてことはあり得ませんから、必ず開発用地として購入されます。これまでも朝霞市内の民有林は一貫して売却、高層マンションまたは駐車場として開発されていく運命できています。また一部にはまだ大型ショッピングセンター誘致の幻想を残している人もいます。そうした提案がされたときに、国家公務員宿舎に反対した本当の理由である緑地保全が貫徹できるのか、疑問です。公務員バッシングみたいな風潮の中での、公務員宿舎建設反対で市民の多くはまとまれた(推進派でさえ公務員宿舎ということにはすっきり納得していなかった)ものの、次に出てくる案はそうならない可能性が高いと思わざるを得ません。
私は緑地保全を基本に、もちろん緑地保全だけが市民の願いではありませんから、そうでない市民も納得できるような、市民の議論をきちんと経た新たな利用計画を策定して、必要な事業を進めていくべきだと考えています。
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