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2011.09.07

9/7 高梨昌さん亡くなる

信州大学の名誉教授の高梨昌さんが亡くなる。
2年ぐらい前、職場の先輩に誘われて、某出版社で引き合わされて、以後定期的に勉強会をしようという話になったのだが、先生の体調が悪くなったり、先輩や私が忙しくなったりして、そのままお流れになってしまったのが残念だ。

最後に会ったときに、公務職場の極端な民営化や、1985年に制定したときの派遣労働法の枠組みを大きく超えてずるずるべったりの口利き屋みたいになっている現状を嘆いておられた。派遣労働法に関しては、インディーズ労組から目の敵にされて評論されてきたが、彼は彼なりに超えてはいけない一線を持とうとしていたことを弁護したい。

そのときに、先生が、公務員労働とはどういうものか、公共サービス労働者というのはどういうものか、3類型に分けて意義やあるべき姿を説明していただいたのが、その後の私の公務員労働を考える上での大きな補助線になっている。ちょうど自治体の臨時・非常勤職員を担当していて、どうして公務員制度の中でこんな矛盾があるのか、どう解決に向けて考えていったら良いのか、迷っていたときだったからだ。

公務員または公共サービス労働者には、①企画立案等官僚的業務につく職員、②医療や福祉など社会的なサービスに従事する職員、③電力・ガス・水道・鉄道などインフラの運営に関わる職員と分け、①については身分丸ごと拘束する代わりに厚遇を約束するべき、②については利用者の対価だけでは採算に合わない事業という前提の中での職務の対価としての待遇を考えるべき、③については公益性の高い採算事業に従事する人の待遇として考えるべき、と説明づけていて、このあたりの整理ができず、公務員全員が①に向かっていこうとすることから無理がきて、結局そのしわ寄せが②③の分野での自治体の臨時・非常勤職員の増大につながっていると示唆された。

日本の公務員法体系の中では、③については地方公営企業等労働関係法として別建てになっていて民間並みの労働法に位置づけられているので、地方公務員法の制度と実態に合わない部分については、まさに医療や福祉業務で、臨時・非常勤職員の増大となっていて、均等待遇がされない現実の前に、専門職でありながら生存に満たない低賃金労働が強要されている現実があるのだろう。

●そんなことを教えていただいた高梨先生のご冥福をお祈り申し上げます。

おくやみ 高梨昌氏=元日本労働研究機構〈現労働政策研究・研修機構〉会長
 高梨昌氏 83歳(たかなし・あきら=元日本労働研究機構〈現労働政策研究・研修機構〉会長)8月30日、胃がんで死去。葬儀は近親者で済ませた。後日、お別れの会を開く。喪主は長男、憲(けん)氏。
(2011年9月7日00時16分 読売新聞)

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