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2011.08.22

8/21 国家公務員宿舎建設の説明会を無駄と承知で聞きに行く

今日開かれた、朝霞市の米軍基地跡地への国家公務員宿舎建設の説明会の一部を傍聴する。どうしても都合がつかず、前半の大林組ならびに「(株)PFI朝霞住宅」の説明の大半と、市と財務省の説明の最後の部分が聴けなかったのが残念。

Dscn1937大林組の説明はおしていたみたいで、私が到着した16時をまわっていた段階で質疑応答が続いており、大林組またはPFI会社が事業仕分けで十億円単位の損害賠償を要求したことをただす質問に、大林組の担当者が「一文ももらっていない」と市民に怒鳴り返すシーンを目撃したところから始まった。まぁ、公共事業がらみで事業中止すると法外な損害賠償が話題になるからには、市民は疑うもの。少なくとも、これだけ損しているというのは非公式か公式かわからないが、財務省か国家戦略会議には反証したからこんな話があるのでしょうよ。
あんまり国や市の事業を受けて立場の弱い業者をあれこれしたくありませんが。

16時から始まるはずの市と財務省の説明会は30分遅れでスタートし、多くの市民が、財政難や東日本大震災の復興資金需要があるなかでどうしてわざわざ新たに公務員宿舎を建設するのかわからないと質問した。それに対して財務省は、すでにある国家公務員宿舎を取り壊し、その土地を売却する方がお金になるので、その差額が財政に寄与する、などと詭弁とも言える回答をした。これに対して、少なからぬ市民からは、そもそも新たな建設が問題で、潰して売っても、そのまま残しても、新たな建設さえしなければよいのではないかと批判が相次ぐが、これについては、詭弁の一辺倒。
推進派の商工会に属している発言者でさえも、国家公務員宿舎の低廉な家賃は市民感情と葛藤することを指摘せざるを得なかった。

Dscn1938入居するのは独身者と若手職員ということ。対象はさいたま副都心に勤務する国家公務員だという説明もあった。これについても変な話で、非常時に荒川をまたぐ交通機関がすべて停止するような公務員宿舎が変である。またさいたま副都心に勤務する公務員が、国会対策みたいな仕事があるのだろうか。疑問である。

私も発言し、財務省に対しては、①仮に建設され入居したときに、転勤族だからと地域社会から全く遊離した国家公務員とならないでいただきたい、地域社会にとけ込むようにしてほしい、②住民票を移さない国家公務員がいるということだが、そういう場合は住民基本台帳法に違反するということでよいか、③朝霞の宿舎を建設することで従来の公務員宿舎の土地が売却できて儲かる、という話は現金ベースだけの話で企業会計の論理では、ストックを現金化したことと、経費をただ使うこととを同列に現金収支だけで話のはおかしい、④財務省の理念は、我が国の財政再建ということだと聞いているし、そのためにいくつかの増税が検討されているということを承知しているが、その財務省が自らこんなことに浪費する話を推進していたのでは、他省庁に示しはつかないし、財政支出の締め付けへのモラルが崩壊するのではないか、と質問した。市に対しては、付帯施設として新たにPFI会社が提供する保育所が追加されているが、私の住む朝霞台・志木の南側にかけての地域は、いくら保育所を要望してもなかなか新設されず、いつも財政事情を楯に前に進まないでいるのに、国家公務員宿舎の見返りとなるとこうもあっさり建設がされて、市が補助金を出す話になるのは、腑に落ちない、と質問した。
財務省の関東財務局の熊井課長は、①②については約束されたが、③④については無視された。市は、朝霞台・志木の南部地区の認可保育所の建設も検討していかなくてはならないと答弁したが、福祉と朝霞台地区に関していつも後回しの政策が採られるからなぁ。

あと、どこで決まったんだという話はどんどん迷宮に入るばかり。
市は、受け入れを容認しただけで、誘致したわけではない、事業仕分け以後は早く結論を出せ、と財務省に要請しただけ、と言い張り、一方国は地元の意向を受けて朝霞に建設する、と言いながら、具体的に誰が地元の意向として誘致したのか、というとPRE検討会の結論をふまえて、とまた砂が水に消えるような話になっていっている。民主党代議士の関与、政務三役の判断、そのあたりも全く不透明なまま、誰が何をして事業仕分けが反古にされたのか明らかにならないまま、止まらない公共事業さながらの説明であった。
公式には文書や訪問のやりとりなんでしょうが、非公式には意向を伝える手段はいくらでもありますからね。

実力行使による抵抗闘争でも繰り広げない限り9月には着工されて、2年後には完工することになるのだろうが、今後は付帯施設がどこまで広がっていくのか、醜悪なシンボルロードだの、市役所の建て替えだのという話が同展開するのか、注目していかなくてはならない。こちらこそ、朝霞市の財政を完全に悪化させて、立ち直れないところに追い込む可能性が高い。

●事業仕分けで職を失った人を知っている。そこまで政権はやっておきながら、最も首相の理念の基本に関わる国民主権をないがしろにし、最もどうでもいい公共事業のような朝霞市の国家公務員宿舎建設事業を止められなかった事業仕分けって何だろうと思う。強きに弱く、弱きに強く、そんな事業仕分けでよいのだろうか。

●市民への無力感を形成するようなことを朝霞市は続けていて、この街の建設的な将来があるのかどうか、私は非常に不安を持っている。

●ILO条約に反し、労働組合が要求しているかも怪しいこうした福利厚生事業を推進することが、憲法にかなうことなのだろうか検証する必要があるだろう。

●約1人、全くマナーのなっていない反対派の不規則発言者があった。いつも人の発言の尻馬に乗って強引に発言するのは本当に良くない。一つ一つの発言には個性があるのであって、「それに関連して」と強引に割り込むことは品がない。味方を批判するのは良くないが、やはりたしなみがよろしくない。

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