« 7/22 経団連セミナー「誰が金を払っていると思っているんだ」 | トップページ | 7/25 畑革新県政が保育所を増やしたのか? »

2011.07.23

7/23 自民党の受け取った個人献金の72%は電力会社の迂回献金

自民党の個人献金の72%が電力会社の役員、OBだったことが判明。献金した側で検証すると、役員の92%以上が自民党に個人献金をしていたとなっている。

思い起こせば政権交代前夜とも言える2009年に検察が、逮捕した小沢一郎氏の秘書に西松建設幹部からの個人献金を迂回献金の容疑があるとして捜査し、民主党政権が誕生した後も、調子が乗れば検察リークの情報が垂れ流されて、民主党が混乱に陥るということが繰り返されてきた。

そのとき自民党は盛んに民主党は金に汚いと罵ってきたし、そのことでその後の民主党の混乱が始まったと言える。

今回、東電と自民党の癒着が最大の問題だと思うが、もう一つ、西松建設事件を迂回献金と盛んに糾弾し、議員辞職まで迫った自民党には、東電幹部の高報酬とその裏側にあるほぼ全員による献金という事実上の迂回献金に対して、けじめをつけてもらいたいと思う。

●歴史的経緯もふまえないセコい有権者から政党交付金への批判が高まっているが、その時に出てくる美辞麗句として「自助努力」というものがある。政党や政治家は、会議を開いたり、調査をしたり、宣伝をしたりしなければならないのだから、それなりのコストはかかる。その費用について、自助努力というものが、具体的には何か私にはよくわからない。彼らは商売人ではない。商売人としてうまいなら商売人をやってもらえばいい。商売人とは異なる能力があって政治や政策に秀でいるから政治家をやってもらっているし、そういう人にやってもらいたい。

そして献金という政党にとって最も通常に行う献金という「自助努力」がどういうものなのか。国民各階層にコネクションを持っていると見られていた自民党でさえ、個人献金の大半が原発がらみの利権だったということが明らかになった。そのことから、「自助努力」というのは300億円程度の政党交付金をけちる以上に弊害がありそうだということが見えてくる。もう一度政策決定の透明化と献金を求める政治家の行動を抑制するために政党交付金を再評価した方がいいと思う。

●政党交付金をもらっている政党の側も、政党が公器であるという自覚がほしい。シンクタンクも無く平気で矛盾するような政策を思いつきで乱発したり、選挙区を衆議院議員個人に私物化させるようなシステムを持っている政党が交付金をもらうなんてことについて、納税者がごろついた不満を持たない方がおかしい。

自民個人献金、72%が電力業界 09年、役員の90%超 

 電力会社役員の個人献金が記載された「国民政治協会」の政治資金収支報告書
 自民党の政治資金団体「国民政治協会」本部の2009年分政治資金収支報告書で、個人献金額の72・5%が東京電力など電力9社の当時の役員・OBらによることが22日、共同通信の調べで分かった。当時の役員の92・2%が献金していた実態も判明した。電力業界は1974年に政財界癒着の批判を受け、企業献金の廃止を表明。役員個人の献金は政治資金規正法上、問題ないが、個人献金として会社ぐるみの「組織献金」との指摘が出ている。福島第1原発事故を受け、原子力政策を推進してきた独占の公益企業と政治の関係が厳しく問われそうだ。

2011/07/23 02:02 【共同通信】

|

« 7/22 経団連セミナー「誰が金を払っていると思っているんだ」 | トップページ | 7/25 畑革新県政が保育所を増やしたのか? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 7/22 経団連セミナー「誰が金を払っていると思っているんだ」 | トップページ | 7/25 畑革新県政が保育所を増やしたのか? »