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2011.06.04

6/3 不信任決議案を契機の日本政治の破局への道

昨日の、内閣不信任案の国会のドタバタ

内閣不信任案の提出理由に、震災対策の不手際というものがあった。しかし政治業界の内部ではそう見えるのかも知れないし、世論調査でも聞かれればそう答えるのかも知れないが、内閣を引きずりおろして交替させて、より震災対策が効率的に進むというものではない、と多くの人が感じている。私も、指摘されている事実はそれぞれそうなのだろうと思うが、全体として、他の人がやればそうした不手際が回避されたのかと思うと、そうではないように思っている。わけのわからない事態に向かっていくときに、不手際なく進められるはずという前提を立てるのは、受験秀才的な期待値であり、現実に耳を貸さないバカの壁だと思う。
そこには「何となくダメそう」という、先入観や決めつけみたいな感覚が横行していたことも、イヤな感じがしていた。ガソリン何とか隊の行動に見られるように、菅首相の野党時代の不徳みたいなものがすべて跳ね返っているわけだが。

こうした自己目的化した政治の混乱に対して、インタビュー等で「与党も野党も関係なく一致団結して」みたいなコメントが異様に多いことも、一方で気になる。議会制民主主義は意見の違う人たちが対立しつつ合意形成を目指しながら、最終的には意見の違いをふまえて多数決原理で社会合意を形成していくもので、与党も野党もなく、なんて事態を民主制のもとでやれば、それは全体主義への道だ。
インタビューに答えた人が悪いということではなくて、そうした国民世論に向かわせてしまうほど信頼を失わせた今回の政治家たちの動きに問題があるし、過去には昭和初期に日本政治は同じようなことをしてしまい、最終的には超然だの新体制だの、きれいな言葉でファシズム、そして戦争の破滅への道を歩んでしまった。国難に際して必要な、震災対策も、補正予算も、必要な赤字国債も、いずれも議会を通れば実行ができる課題であり、与野党が対立しつつ、優先すべきことについては法案を人質に取るようなことをしないたしなみが求められる。自民党の大島副総裁が民主党の4k政策が問題と言い放っていたが、政争のための政策を震災対策のための議案やそもそも国の存続に関わるような議案の人質に取っていることが問題である。旧社会党でさえこんな悪質な反対の仕方をしなかった。良質な野党になってもらいたい。

無意味な不信任案をはねつけるために民主党がかたちだけでもまとまったことは不幸中の幸いということだが、しかしその猿芝居(日本社会、組織が混乱するといたるところで見られる、身内にだけ通用する浪花節的芝居だ)にも反吐が出そうだった。また鳩山氏のわけのわからなさは相変わらずで、引退宣言、普天間問題、今回も不信任案賛成など、数々の前言撤回をしていることについて自己認識もなければ反省もできないこの人物が、退任時期を名言していないという菅首相サイドを「ウソつき」だの「ペテン師」となじっている姿は見苦しいにもほどがあると思った。天につばするものである。鳩山氏には民主党のダメ体質を全て体現しているようなところがある。彼こそ、早く政界から去ってほしい。

自民党もたいがいいい加減なもので、民主党のバラマキ4k政策を撤回しろと絶叫していたが、バラマキ4k政策を堅持しろと迫っていたのは、今回の不信任案で手を結んだ小沢氏寄りの民主党議員たちである。ここでもし不信任案が成立して、自公+小沢氏の政権が誕生していたら、今度の矛盾は自公+小沢氏の側に投げ返されるだけである。何のことはない、永遠に不信任案の提案理由が残る話になる。しかも自民党は子ども手当を廃止して、子どもへの所得税の扶養控除を復活させようというのだから、これは金持ち子育て家庭に対するバラマキを復活させようということだ。まったく政局がらみの話でしかなく、これは民主党が通った間違いの道と同じである。

今回のドタバタ劇は、日本の民主制の崩壊の序曲になる可能性が高いと感じている。議会制民主主義に有権者は期待しなくなっており、考え方や信念より、全知全能なマスコミをコントロールできるようなリーダーにしか、期待をしなくなっている。良心的な政治家と思われ期待値の高かった菅首相が、なんだか誰のためだか何のためだかわけのわからない意思決定ばかりをしているかと思えば、対する小沢氏は政党政治を何とも思っていない破壊工作を行い、仲をとりもった鳩山氏はわけのわからない行動ばかりをとり、自民党はまんまと小沢氏に一杯食わされ、震災復興対策の妨害工作をしているような存在でしかなく、社民党は自民党の味方なのか民主党の味方なのかで党内は混乱して何の政治的影響力もないことが明らかになってしまったし、かといって選挙で解散したところでどうせ今と同じような結論しか出てこない、となってしまえば、80年代のような政治への無気力しか生まれないだろう。

そうした中で、強さだけが自慢のいかさま師みたいな政治家が出てきて、社会の多様性を否定するようなことを印象操作だけでやることはたやすい社会になってしまっている。そのことを自民党も公明党も民主党も政治家たちは認識しておくべきだと思う。結局そんな社会になって真っ先に社会に居場所を失うのは議員である。

●鳩山氏との約束を破ったということで、おせっかいにも自民党は参院で問責決議案を提出するそうである。ヒマな政党である。同情すべき人は違うところにいるだろう。

●民主党の議員のやっていることを見ていると、脈絡もなく、何もない。「今よりよさげ」という曖昧な価値観のもとに、そうでない側の人たちを攻撃するだけ。だからいつも小沢、鳩山、菅と、松下生計塾の人脈にひっかきまわされるだけ。彼らを超えたければ、理念を持ち、長期的な脈絡を持って政治行動をすべきだが、その悠長さは、理念亡き二大政党制における小選挙区制では生き残りにくい。

●こういう政治家たちが、愛国心を養成せよ、とか言うんだ。

●筆無精をおわび(好きなこと書いているだけなので、お詫びというほどの価値あるものかどうかわからんのですが)しつつ、この一ヶ月忙しかった。うちの組合の震災対策支援活動の事務局として何度か出払って、そのすき間に、本業の労働組合の地方組織の新任役員の合宿研修。さらにはいくつかの出張を埋め込まれ、帰宅もままならず、家族に迷惑かけまくった。
混乱状態で、前例はもちろんマニュアルもルールも確立していないところで自らが仕事の流れやマニュアルを育てて現場を運び、震災対策に奮迅した組合員のみなさんには、本当に頭が下がった。

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コメント

お久しぶりです。6/2の永田町での滑稽劇場を腹立たしく見ておりました。
そしてあのような方々を選んでしまった私の程度も『あの程度なんだ』とも考えるようになりました。
もう少し私個人が選挙でしっかり見極めるようにします。

全く今回のエントリーとは関係ありませんが、夏場の電力不足のため木金が休みとなる企業が
多くなり周りの保育園も休日保育をする事になっているみたいです。
就業時間を繰り上げる企業も多く、自分の懇意としている浦和にある保育園は朝の開園時間を一時間早くしなければ
ならず対応に苦慮しているようです。
閉園時間はそのまんまですから延長保育時間が1時間多くなったのと変わらず、延長保育で貰える交付金も現在で最大らしく保育所運営にも影響があるようです。

投稿: リッケン | 2011.06.10 13:09

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