4/17 菅首相が退陣すれば、というのは政界再編青い鳥だ
私は今回の震災の規模や被害の大きさから、菅政権が良くやっているとは言わないまでも、引きずりおろすまでの問題を抱えているとは思わない。もう少し事態が安定的に推移するまで、次の首相を選ぶというようなごたごたをやるべきではない。少なくとも「じゃ誰?」となって、思い浮かぶ顔は、この事態の処理について菅氏と良くて五十歩百歩の人しかいない。とにかく原発の処理がもう少し軌道に乗り、復興が動き始めるまで、首相を変えるのはリスキーである。
「リベラル派(という決めつけ)=軟弱=危機管理ができない」という批判は、阪神大震災のときに村山首相になげつけられたが、当時、村山首相を実務で支えた石原官房副長官や後藤田氏の回顧を読む限り、事実はそうした問題ではなく、自民党の首相でも躊躇をするような大きな決断をいくつもしており、危機において本人がぐらついてなければ、危機において選択肢は限られており、おおよそ同じような結論に至るものではないかと思う。
危機はタカ派の政治家でなければダメだというとらえ方はきわめて下品な政局談義の域を出ない。
もし、谷垣氏がやっていたら、石原伸晃氏がやっていたら、山本一太氏がやっていたら、安倍晋三がやっていたら、小沢一郎氏がやっていたら、鳩山由紀夫氏がやっていたら、と考えても、いずれの選択肢も多少の一長一短、政策判断の結果はほとんど同じだったと思う。特に原子力発電の事故の処理については、誰もが経験していないことだけに、事態の後追いになるのは誰しも避けられない。問われる資質は、情報の公開性があるのか、被害の拡大に手遅れになるようなことをしてしまわないか、ということで、その点については、情報公開という点では小沢氏では課題があり、判断の遅れや迷走については安倍氏、鳩山氏であれば問題が起きていた可能性は高い。
●原発災害に右往左往する、トップなき東京電力に対して、3月12日に現地に飛んで、電力業界の問題ではなく国の問題だと関係者の認識をそろえさせた行動は意義が大きい。この行動について様々な批判する人もいるが、私は評価している。
●首相に難点を言うなら、会議や諮問委員会みたいなものをたくさん作っているのは非常事態において非効率。震災後に行った人事に下手が多く政局的混乱を引き起こし難あり。人事下手については野党の時から感じていることである。
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